ハイビスカスの育て方

MEMO

ハイビスカス・・・アオイ科 別名:ブッソウゲ
           非耐寒性常緑低木

1.ハイビスカス生育年間カレンダー

年間作業カレンダー


※関東以西基準


熱帯花木として有名なハイビスカスは、フヨウやムクゲと同じ仲間です。花色が豊富で、花の咲き方も、一重、半八重、八重とあります。品種は在来系、ヨーロッパ系、ハワイ系に大別されています。

2.ハイビスカスの水やりと植え替え方法

水やり

春と秋:表土が白っぽく乾いたら与えます。
夏:毎日朝夕2回与えます。
冬:10度以下では乾かし気味にし、5度で休眠します。そのため冬はほとんど与えません。


肥料

4月から10月に化成肥料か、骨粉入りの醗酵アブラカスの固形を1ヶ月半から2ヶ月の1回施します。


置き場

所年間を通じ、十分に日光の当たる場所に置きます。 
初夏〜初秋:戸外の風通しのよい所。(日本の夏は暑すぎるため、一時花を休める場合があり、この時期花数が少なくなります)
晩秋〜冬:室内に入れ、10度以上に保てる場所に置くと11月でも花を咲かせます。冬越しの最低気温は、品種によりますが3度前後です。
※寒さで葉が落ちても木が生きてる場合がありますので、春まで待ちましょう。


植え替え

時期:5月から6月ハイビスカスは生育が旺盛ですので、毎年植え替えが必要です。



1.根から株を抜き、根鉢を3分の1から4分の1程ほぐし、傷んだ根があれば取り除いてから植え替えます。

MEMO

根鉢根が密に集まり、土を維持している部分。

2.植え替え後、風の当たらない明るい日陰に置き、鉢土が乾いたら水を与えます。
新芽が伸びてきたら光線に慣らして行き、充分に伸びたら通常の管理にします。


剪定



各枝を2分の1から3分の1程残して切ります。切る時は葉柄のつけ根にある脇芽のすぐ上で切ります。(ハイビスカスの鉢は、矮化剤がきいている場合があります。その場合、翌年に行ないます。


さし木について



充実し、よく伸びた枝先を8〜10cm程切り発根促進剤をつけて挿します。そしてたっぷり水を与え、日陰で管理します。その後、土の表面が乾かないように水を与えます。1〜2ヶ月で発根します。※品種により挿し木が容易なものと、接木で増やしたほうが良い品種があります。


生産者からのアドバイス

日本の真夏は、高温多湿なので、多少遮光した方がよいです。都心やディズニーランド付近では、地植えでも冬を越しているところがあります(品種によります)。また、ハイビスカスは5度以上保てる場所に置くと、年中花を咲かせることが出来ます。


3.病害虫対策(すす病、ワタアブラムシ、ハダニ、ハマキムシ)

病気

すす病 発生時期:周年

症状葉などの表面が、ススがついたように黒くなり、外観を損ないます。この菌は、アブラムシ、カイガラムシ等の虫の排泄物を栄養として繁殖します。

予防:アブラムシ、カイガラムシを駆除します。

治療:ダイセン、トップジンMを散布します。

害虫

ワタアブラムシ 発生時:4月〜10月

症状新芽やつぼみにつきます。ワタアブラムシは夏でも増えます。

駆除:ミカントップを散布します(他のアブラムシに比べ薬剤に強いです)。

ハダニ 発生条件:3月〜9月

症状ハダニは葉などの汁を吸い、葉が白っぽくなってしまいます。

予防:風通しのよい所に置きます。

駆除:ケルセン等のハダニ剤を散布します。また、ハダニは乾燥を好みますので、ホースで葉に強めに水をかけると数を減らせます。

ハマキムシ 発生条件:4月下旬〜10月

症状葉を糸で綴り、その中に幼虫が住み、葉などを食害します。

予防:冬の間に、葉の中の幼虫を捕殺します。

駆除:4月から10月に、月に1から2回、スミチオンやオルトラン、アクテリックを散布します。

※ハイビスカスの他に、夏に花の咲く、ムクゲ、フヨウにも発生しますので注意しましょう。
※農薬はラベル等に記載されている使用基準に従い、適用のある作物に使用して下さい。

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