ガーデナー訪問記
第11回・西脇晴江さん (三重県四日市市、PN:おすずさん)
庭を作ったら年じゅうお花が咲き揃うような庭にしたい、と考えるガーデナーは多いですが、今回紹介する三重県の西脇さんもそのひとり。

実現のためには少しずつ時期をずらして定植したり、花の組み合わせを考えたりと小さな工夫の積み重ねが欠かせないようです。

年じゅう、お花の咲く庭に
写真
写真
美しく飾られた庭が並ぶ丘の住宅地。この中に建つ西脇邸は、市内でもかなり有名な「花のある家」。その名のとおり、訪問隊のクルマが遠くから見ただけでも植物の量が近所とは全然違うのです。まさに、グリーンの中に家が建つという表現がそのままあてはまる家。

オーナーの西脇晴江さんは9年前にこの家に引っ越して以来、ガーデニングに大ハマリ。玄関のあるオモテ側と、庭のあるウラ側の両方とも道路に面しているから「見せ場」も2面。

まずは下の庭土作りを1年かけてしっかり準備。そのうえでテーマを決めて花の配色を考え、年じゅう花が絶えないように植えつける時期を調整。TVや雑誌はもちろん、インターネットもフル活用して情報収集も欠かしません。こうして庭造りに毎年チャレンジしていった結果、平成9年には「三重県 花のまちづくりコンクール」でなんと知事賞を受賞!

その後も地元・四日市市をはじめ様々な園芸コンクールで認められるようになりました。ウワサを聞きつけて美しい庭を見に来る人が増え、春のシーズンには毎月100人以上ものガーデナーが訪れるそうです。
「今まで参考にしていたTVや雑誌も、今度は逆に取材に来てくれるようになったんですよ」
と話す西脇さんのリビングには、お庭が掲載された新聞記事が大事そうに飾ってあります。

写真 10月の西脇邸・玄関でまず目をひくのはコリウス。ブロック塀を隠してしまうほどのボリュームある葉が訪問客を歓迎してくれます。色の配置が規則的なので、整った印象を与える事に成功しています。澄まし顔で座るのは愛犬のシェルちゃん。
こちらはリビングからウラ側の庭につき出すデッキ部分。開閉できるパネルがついているので、テラスにもサンルームにもなります。もちろん、風の強い日には植物を守ってくれる頼もしい存在。今年の秋は、西脇さんご自慢の鉢植えマムがきれいに咲き揃いました。 写真
写真 これぞDIY!設計から施工まで自分で手がけたレンガサークル。まわりの花々に囲まれてやや目立たない存在ですが、よく見ると丁寧な仕事であることがうかがえます。ここからデッキへと伸びる通路には枕木とバークチップ(木の皮を乾燥して細かく砕いたもの)で装飾。雑草も生えずフカフカ軽く、足の裏に優しい感触です。
ズラリと並べられた花の苗たち。これからの季節に備え、種から育てられる花や差し芽を受ける花はここで育てられます。それはまるで舞台裏のカーテン脇で自らの出番を待つ踊り子たち。庭は見せ場であると同時に準備の場でもあります。 写真
写真 どこまでも広がる秋空の下、エンジェルストランペットがつぼみをつけて咲くのを待ちます。
「今は咲いているお花がいっぱいだから、私たち咲く時期をずらしてるの」
「そうね。その方がみんな注目してくれるもの」
そんな声も聞こえてきそうです。
(実際、取材の後できれいに咲いたそうです。)

庭からあふれんばかりの植物を使って、上手にコーディネートする西脇さん。晴れた日は一日じゅう庭仕事の時間に費やすというから、その探求心は単なる趣味を超えてもはや「ライフワーク」。庭に置かれたラジオと一眼レフカメラの三脚が、お庭をひとつの部屋として過ごす西脇さんを物語るようでした。

(訪問日:2003.10.23)




  新着記事 | バックナンバー | 著者紹介