世界のガーデニング -World Garden Tour-
STAGE 6 STAGE 8

旗
STAGE 7
ニュージーランド
(オークランド)

〜 冬のない北島 〜

世界地図
7.New Zealand - The Winterless North

世界のプライベートガーデンを見て見ましょう
世界の様々なガーデンテーマをもった庭をご紹介してゆきます。
たとえば、ハワイとカナダの庭はどう違うのでしょうか?また、なぜ撮った写真を見てフランスでなくギリシャだということが判るのでしょう?ガーデンスタイルを決める要素は一体何なのでしょうか? 
そういった疑問にこのシリーズが少しは答えてくれるといいのですが・・・
さあ、ご一緒に世界のユニークなガーデンを訪ねてみましょう。

1.オーストラリア   [亜熱帯]
(ゴールドコースト)
2.インドネシア   [彫像]
(バリ)
3.アメリカ   [熱帯]
(ハワイ)
4.アメリカ   [砂漠]
(アリゾナ)
5.カナダ   [北極光]
(バンクーバー)
6.南アフリカ   [植民地]
(ケープタウン)
7.ニュージーランド
[冬のない北島]
(オークランド)
8.スペイン
[地中海式ガーデン]
(バルセロナ)
9.フランス [プロヴァンス]
(プロヴァンス)
10.ギリシャ [エーゲ海]
(アテネ)
11.スイス [高山]
(ロカルノ)
12.イギリス
[イングリッシュガーデン]
(ロンドン)
13.ブラジル [レインフォレスト]
(リオ・デ・ジャネイロ)
14.中国
[チャイニーズガーデン]
(北京)
15.日本
[日本の個人庭園]
(東京)

気候データ (クリックで拡大)
周辺地図
周辺地図
バンクーバー
オークランド
東京
東京

■歴史 -History-
ニュージーランドは比較的歴史の新しい、島国です。
AD500年〜1300年のころ、ポリネシアから移り住んだ人たちが、土着の「マオリ文化」を築きました。

1642年に南島と北島の西海岸へ航海したアベル・タスマンという人物によって、ニュージーランドはヨーロッパに知られるようになります。 オランダ人達は一つの島だと思い、初めその島にStaaten Landt(スタテンランド)という名前をつけましたが、その後"Nieuw Zeeland" と呼ぶようになりました。後にその頃彼らが首都としてベースにしていた Bataviaを新しいZeeland,つまり New Zeelandニュージーランドと呼んだことから今の名前になったようです。1769年、ジェームズ・クック船長が調査の範囲を広げたことで、ヨーロッパの捕鯨を目的とした調査探検が進み、ヨーロッパによる植民地化が進みました。

1840年、マオリ族の完全な地位確保を条件にワイタンギ和平条約によってニュージーランドは英国の植民地となりました。19世紀を通して移民が次々とニュージーランドへ移り住んで来ました。 英国やアイルランド、ウェールズ、スコットランドなどから来た移民たちは森を開発して、農耕地へと変えてゆきました。

ソフォラ・ミクロフィラ -Sophora Microphylla-
写真 生植物. 全島に自生するが、北島の一部ではごく少数しか見られない所もある。 25mにもなる高木は大抵が直幹で、枝は下垂して広がる。

ニュージーランドの植生  - New Zealand Plant Life -

海に囲まれることによって孤立していたニュージーランドにはたくさんのユニークな植物が生まれました。花の咲く樹木や潅木は1275種で、亜種は夫々270にも上ります。草本類も含めると1457種、亜種は280となります。

最も人気のある自生の樹木と潅木類は、ニカウヤシ、キャッベッジトゥリー、ポフツカワ(フラワリング クリスマスツリー)、トカラ、コワイ、マヌカ(ティートゥリー)などです。
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ニュージーランドのガーデニング - Gardening in New Zealand -
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1970年代に住み始めたころ、ニュージーランドは私にとって驚きでした。冬知らずの北として知られるオークランドに移り住んだ私の第一印象は、ごちゃごちゃしているというものでしたが、じきに樹木や潅木などがランドスケープをとても美しくユニークなものにしていることに気づきました。英国などから入ってきた植物こそが景色の邪魔をしていたのです。
ハリエニシダは生垣の材料として入ってきたものですが、セミトロピカルな気候の北島では繁茂しすぎ、またこぼれ種でも増えて始末に終えなくなっていました。

初めて家を買ったときに又驚きました。ニュージーランドはよく、クォーターエイカーパラダイスと言われますが、それは多くの家が1/4エイカー(約300坪)くらいの土地に建てられているからなのです。もちろん、庭にはデザインも何もありませんでしたが、飛び切り良い土と、17種類の果樹がある庭でした。 ニュージーランドの人たちは庭好きで、もちろんその広い庭をコントロールするために多くの時間を庭で過ごします。

春にはみな、「芝が伸びる音がするね!」と言い合ったものです。 基本的には、日本で言ういわゆるイングリッシュガーデンというのを作っています。ローズガーデンや、芝を中心に置いたボーダーガーデンなどです。 その中で何が庭の印象を変えるかといえば、日本と同じように木造の家のスタイルと、エクステリアに使うハードな部分の施工でしょう。 北島と南島では気候が違いますが、冬知らずの北島では、サブトロピカルな植栽やグラス類、シダ類、フラックスなどを植えて楽しみます。


■植物 -Plants-
コルジリネ・オーストラリス
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Cordyline Australis
キャべッジトゥリーと呼ばれるニュージーランドに自生する植物で、ランドスケープには欠かせないものです。 バラエティーに富んだ種類があります。 特徴的な形で、生長は早く、5〜10mの高さになります。
サイアセア・デアルバータ
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Cyathea Dealbata
シルバーファーンは、ナショナルシンボル(国の植物ではない)として、ニュージーランドのトゥリーファーンの中で最も良く知られる植物でしょう。シャトルコックのような形と下部はシルバーカラーになり、葉の長さは4mにもなります。細身の幹は高さ10mになります。
フォルミウム・テナックス
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Phormium tenax
ニュージーランドフラックス。(ニューサイラン)は真直ぐに伸びる葉は長さ2.7m、幅5〜13cm。5mの長さにもなる穂状花序に大抵の場合ダークレッドの花を咲かせます。
海岸線から山の麓あたり、また沼や丘など北島から南島までいたるところに見られます。


豆知識 General Infomation

bushmansfriend

ニュージーランドは特徴のある樹木や潅木の見地に立っても、ユニークな国だといえます。 詳細はここをクリックしてみてください。

http://www.bushmansfriend.co.nz/


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