平均的な英国の庭

ひとが植物を栽培するようになったのは遠い昔、4000年以上も前のエジプトや
中国だそうですが、英国の庶民が「庭」という概念をもって生活するようになったのは
ずっと後のこと。ここ5〜600年くらい前でしょうか。
はじめはごく機能的に野菜やハーブ、果樹の間に限られた花(プリムラやビオラ、
カレンジュラ、オールドローズなど)を植えていたようです。

やがて暮らしと心に余裕ができて美的見地から庭づくりを見直したのは19世紀に
なってからだそうです。スタイルを意識し、自分の持つ庭スペースを幾つかに分けて、
野菜を作るところやお茶を飲むところ、お花を楽しむところを作ってより機能性を
持たせました。

平均的な英国人の家の庭には通りに面したフロントガーデンと、家の裏側にある
バックガーデンの二つがあります。


フロントガーデンとバックガーデン
フロントガーデン ちょっと大きめなフロントガーデン

フロントガーデンはどちらかと言うとディスプレイ的に、通りを歩く人や訪れる人に
見せるための庭で、バックガーデンのほうはプライベートな目的で使われる
庭になっています。英国人はプライベートな空間をはっきり分けているのです。
野菜や花を植えたり、池をつくったり。テーブル・チェアを置いてお茶や食事を
楽しんだり、バーベキューをしたり。洗濯物を干したりもします。
私達が観光で訪れるとき、このプライベートガーデンを見る機会はあまりありませんね。

    バックガーデンでは洗濯物も干します  

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