ご質問内容

Q1.
長く伸ばしたモッコウバラの剪定について教えてください。
Q2.
玄関アプローチについて教えてください。
Q3.
コスモスの背丈が高く、倒れたままで見苦しい状態です。
Q4.
野菜を作ってみたいのですが、花と同じ扱いでいいのでしょうか?
Q5.
庭のお手入れや植物の組み合わせについて、何かヒントをお願いします。
Q6.
バラの病害虫対策について、教えてください。
Q7.
スノードロップを2月に咲かせたいのですが・・・。
Q8.
日当たりの悪い場所でもキレイな花を咲かせるために、気をつける点は何ですか?
Q9.
南天の実やしゃくなげの花芽について、教えてください。
Q10.
モグラの対処法について、教えてください。
Q11.
多年草、宿根草の鉢の入れ替えなどについて、教えてください。
Q12.
水やりについて教えてください。
Q13.
ボーダーガーデンを作る際の注意点をお願いします。

Q1.長く伸ばしたモッコウバラの剪定について教えてください。

古い幹からでも緑の新しい茎が出ていたり、誘導をほどいて剪定するのが困難であったりと途方に暮れています。今までは、とにかく伸ばして欲しかったのですが、これからは株の充実を計りながら育てていきたいと思っています。

A1.

病害虫にも強く、生育旺盛なモッコウバラ。咲いたときが見事ですね。通常は殆ど剪定しないでよいのですが、あまり暴れてくると気になりますよね。モッコウバラは、今年のびた枝の脇芽に、来春花芽が分化します。ですから、今年の枝を切りすぎると来年の花数が減ることになるのですが、ご質問のように夏に、根元から太いシュートが出て古い枝の上に新しい枝が被さってしまい、内側に日が当たらなくなって内側が枯れこんできたりします。その場合、剪定は花後、6月から7月頃に、古いシュートを残して、新しく勢いのありすぎるシュートや徒長枝(とちょうし)、込み合った枝を元から切ります。この時ついでに、誘引もしましょう。茂りすぎる時には、肥料を控えめにします。そうすることで、いったん樹勢が衰えますが、そのことで小枝がたくさん出て、そこから花が咲くのです。8月の末頃までに、花芽が形成されますから、その後の剪定はしないほうがいいでしょう。

Q2.玄関アプローチについて教えてください。

アプローチを鉄平石にしています。左右の植栽部分から土が流れ出し、大雨の後は鉄平石がどす黒くなります。自然な感じのままで、できれば植物で土の流出を防ぎたいと思っています。今もヒメウツギやシシリンチウム、アヤメなどをアプローチの左右に植えていますが、土の流出を防げていません。何か適した植物(あまり背の高くならないもの)はありますでしょうか?

A2.

自然な感じのアプローチに、鉄平石は似合いますね。そういうところに、ハードな素材で土の流出を防ぐソイルストップを作ると、折角のナチュラルなイメージが損なわれてしまいます。アプローチの両側のほうが高い場合、雨で土が流れ出すのを防ぐには、ご質問のように植物を茂らせるのがよいと思います。但し、植物の根が十分広がるのに、しばらく時間がかかることは考慮に入れる必要があるでしょう。背の低い潅木と、その足元にグランドカバー的に地面を覆ってくれる多年草(宿根草)を併せて使うといいと思います。実際に見ていないので、全体のイメージに合うかどうか、また日当たりなども考慮に入れて、選ぶ必要がありますが、低木類ではシモツケ類やマホニア・メディア、オタフクナンテン、ハツユキカズラ、ツルマサキ、タイムなど。また、多年草類ではギボウシ、シダ類、フイリ・フッキソウ、フイリノシラン、オオバジャノヒゲ・コクリュウ、キチジョウソウ、アジュガ・レプタンス、ゴシキドクダミ、エビネ、リシマキア・ヌンムラリアなどはいかがでしょうか。

Q3.コスモスの背丈が高く、倒れたままで見苦しい状態です。

春にコスモスの種を蒔き、夏から秋に綺麗に花を咲かせてくれましたが、背丈が1m50cmと高く、風の強い場所なので、倒れたままで見苦しい状態です。背丈を低く倒れないように育てる方法はないでしょうか?

A3.

風に揺れるコスモスは美しいですね。でも草丈が高いので、風の強い場所では倒れこんでしまいます。このコスモスを低く育てる方法、は二つありますよ。種まきを遅くするのがその一つ。短日期になれば、草丈が低くても花をつけますから、8月下旬から9月上旬くらいの遅い時期に種を播くと、秋には花を楽しむことができます。もう一つは、本葉がまだ6〜8枚位の小苗のうちに摘心することです。そうすることで、脇芽が出て枝も増えます。草丈が高くなるタイプのものは、そのひと月後くらいに、脇から出た枝の芯を止めるとよいでしょう。そうすることで、草丈も低く、姿がきれいなコスモスを楽しむことが出来ますよ。どちらも、肥料は控えめにしましょう。お試しください。

Q4.野菜を作ってみたいのですが、花と同じ扱いでいいのでしょうか?

ガーデニングを始めて10年、200坪の面積の庭に、どんどん増えて庭いっぱいになっています。私の庭には、農薬(消毒)は、孫やペットがいるので、使用してません。
EMぼかしを作って使用しています。野菜を作ったことがないのですが、安全で安心な野菜を作ってみたいと思っています。

A4.

広いお庭を、無農薬で管理されていらっしゃるのですね。EMぼかしで土作りが出来ていますから、いろいろな野菜を楽しむことが出来るはずです。化学肥料や農薬を使うと、どんどん土が固くなり痩せてゆきます。当然そこから採れる野菜も、エネルギーが低いものになってしまいますが、無農薬の野菜は、チカラがあり、元気で瑞々しく、甘味があるのが特徴。収穫してすぐ味わうことが出来るし、野菜の花も意外ときれいですから、目も口も楽しませてくれますよ。比較的育てやすい野菜をあげてみましょう。シュンギクやニラは虫が付きにくいし、ニラは多年草で毎年株が大きくなり、春秋に株分けするとどんどん増やせます。また小松菜や水菜、青シソ、チンゲンサイ、ラディッシュ、サラダ菜、サニーレタスなどの葉物も簡単に栽培できます。ナス科の夏野菜である、ミニトマトやピーマン、シシトウ、ナスなども比較的簡単ですし、オクラ、ツルナシインゲンやスナップエンドウも試してはいかがでしょうか。

Q5.庭のお手入れや植物の組み合わせについて、何かヒントをお願いします。

昨年新居に引っ越しました。大きな庭がついており、現在は雑草対策しかしていません。せっかくなので、初心者ですがガーデニングをしてみようと思いましたが、共働きのため毎日のように力を入れた手入れは難しいと思います。どういったお庭にしていけばいいか、また植える植物はどういったものがいいでしょうか。

A5

広いお庭をお持ちで、うらやましい限りですが、管理を考えれば、作業量も多く、大変なことと思います。でも、種から育てたお花を楽しむということはなによりですね。育つ過程も楽しめて、私は大好きです。ただ、今後のことを考えると、例えば紙の上に庭全体を描いてみて、使用目的などによってゾーニング(区割り)を計画してみてはいかがでしょうか。庭のある部分は殆ど手をかけないで住むような場所に、そしてある部分は1年に1度か2度の手入れで済むように。そしてある部分は、宿根草と一年草でお花を中心に楽しむ庭、という具合です。宿根草を増やせば、ある程度の手入れを削減できますし、カラーリーフを使うことで花の少ない時期を楽しむこともできます。でも1年草で庭が華やかになりますから、その割合を、ご自分のできる範囲で増やしたり減らしたりして、調節されてはいかがでしょうか。本を見ることは、イメージを膨らませるのにとてもいいですね。また、そうして想像しながら考えるのもとっても楽しいし、大切なことだと思います。

Q6.バラの病害虫対策について、教えてください。

どうしても虫の被害を受けたり、病気になってしまいます。なるべく、無農薬で育てたいと思っていますが、どのようにしてバラを守っていったらいいのでしょうか?とくに、バラの根元に入り、フンをしているテッポウムシやカミキリ虫の幼虫、バラの病気(ガン)にあった株は、庭から取り除かなければ手立てはないでしょうか?治らないのでしょうか?

A6.

バラを無農薬で育てる苦労は、よくわかります。でも農薬を使えば、益虫(えきちゅう)も殺してしまうことになりますし、薬を使うことで、株も弱くなる気がします。ぜひ、無農薬を続けていただきたいと思います。害虫は、樹勢の衰えた、弱い木や幹を選んでそこ産卵しますし、弱い株は病気にもなりやすいのです。株を健康に、強く育てることが一番大切になります。万一、枯れ枝や樹皮に変化がある枝などは、剪定するときにこまめに取り除くようにします。害虫は基本は捕殺。捕まえて処分します。病気の葉は見つけたらすぐに取り除きます。病気も予防が一番で、渡井は自然防除剤や使っているうちに、植物の免疫力を上げてくれるタイプのものを選んで使っています。冬のうちから木酢液(もくさくえき)を薄めて300〜1000倍くらいにしたものに、ニンニクやトウガラシエキスを混ぜたのを播いたり、季節にはたっぷりシャワーのようにかけたり。ウドンコ病や碧露という、害虫の皮膚から吸収して防除してくれるタイプのものや、緑豊という害虫が食べて、それが防除になる抄生薬をブレンドしたもの(こちらは、見えない害虫にいいですね)。また、チャイブのようなネギ科のものを足元に植えると、コンパニオンプランツとして役立ってくれます。
●コガネムシなどで、根をすっかり切られてしまった株は、挿し木などで復活させることができますし、一部だけなら無機質が多目の土に植え替えて様子をみましょう。
●バラの癌は、根頭ガン腫病といって、根や茎、土の際に瘤(コブ)が出来ているもので、これは感染します。現在大苗では、かなり高い率で感染していることが知られており、知らずに買うと、2年から5年以内には生育不良になるか、悪い場合には枯死してしまいます。今の段階では、感染を防ぐために苗は廃棄し、土は蒸気で消毒したり、焼いたりして他の株への感染を防ぐ必要があります。また、新たに苗を選ぶ時には十分注意して、元気な苗を選びましょう。ちなみに、一期咲きのものや、ダマスク、アルバ、ガリカなど、原種に近いものは耐病性が強いようです。

Q7.スノードロップを2月に咲かせたいのですが・・・。

スノードロップを5年くらい前から、何球か植えていますが、1ヶ所だけ2年前から11月の終わりから12月にかけて咲きます。(他の場所に植えているものは、2月に咲きます。)なぜでしょうか?今後、どうしたらいいでしょうか?

A7.

スノードロップには種類がいろいろあって、秋咲きのものと春咲きのものがありますが群生していると綺麗ですよね。今までずっと2月に咲いていたものが、一部だけ早く咲いてしまうというわけですから、品種の違いではありませんね。通常植えっぱなしで、手間のかからないのがスノードロップですが、何らかの原因で花期がずれたわけで、それは土なのか、はたまた突然変異をおこしたのか?また高温のため、ストレスで花芽を早く分化させてしまったのか、調べてみないと原因を特定することはできません。ですが、試しに、植え替えをしてみたらいかがでしょうか?環境が変わって花期もずれるかもしれません。植え替えは休眠期に。少し半日陰で、夏場は涼しくなる場所に。株を分けたり、植え替える時には根を乾燥させないよう、直ちに植えつけます。また、花後は地温の上昇を防ぐために、株元をマルチングするといいでしょう。ただ、スノードロップが年内に咲いているのを見かけたら、翌年には幸運が訪れるとも言われていますから、年内に咲くスノードロップ、貴重な種かもしれません逆にそれはそれで大切にして、2月に咲く種を増やしたらどうでしょうか?

Q8.日当たりの悪い場所でもキレイな花を咲かせるために、気をつける点は何ですか?

南と北側に家がくっついて建っており、朝は3時間ほど、昼からは西日がガンガンに当たります。夏はそれでも(西日でもありがたい)日照時間は、3時間以上は確保できますが、冬はダメです。冬は午後から、南側に大きな建物があるため、ほとんど日が当たりません。冬には、鉢をかかえて大移動が始まります。我が家は、土がなくコンクリートで固められていて、すべて鉢栽培です。置き場所も少なくベランダがほとんどです。風通しが良いためか、バラは少し咲いてくれます。クリスマスローズも良いみたいです。用土、肥料、鉢にこだわってきました。何かアドバイスをお願いします。

A8.

日陰になる場所での植物の栽培は敬遠されがちですし、西日を嫌う植物も多いので、難しい条件ですが、風通しが良いというのはとても大切なことで、病気や虫にも強くなりますし、植物は朝の日差しが好きですから、この温暖化が懸念される時代に、通常日向で育てる植物も意外と半日陰のほうがよく育ったりするようになっています。環境によって使える植物はある程度限られますが、半日陰ならではの楽しみ方もあります。鉢栽培は乾燥しやすいため、水の管理が大変ですが、よりよい環境へ移動できるという利点もありますね。用土や鉢などにも気を使っていらっしゃるようですから、半日陰で育てやすい植物を選ぶことを基本に、冬場は日陰でも楽なクリスマスローズ(ヘレボラス・オリエンタリス、ヘレボラス・ニゲル)やアカンサス・モリスの葉などを主に楽しみ、春からはニオイスミレ、ワイルドストロベリー、矮性(わいせい)のアスチルベ(矮性のほうが鉢栽培は楽)や、ゲラニウム(フウロソウ)・ションソンズブルーなどの花をはじめ、五色ドクダミやプルモナリア・サッカラータ、ツボサンゴ、アジュガレプタンスなど、花も葉も楽しめるもの。また、初夏から晩秋までは、インドアプランツ類である観葉植物なども加えて、一味違った雰囲気で管理してみてはいかがでしょうか。

Q9.南天の実やしゃくなげの花芽について、教えてください。

雨の日の窓から眺める真紅な南天の実に、いくつも雨粒が光って、いっそう輝いています。でも、いつの間にか、実が消えてなくなっています。鳥の餌になっているのでしょうか?また、しゃくなげの花芽が今年は、20ぐらい早咲きしてしまい残念でなりません。中途半端に咲いてきれいではありません。もう花は見られないのでしょうか?

A9.

色の少ない季節、南天の実は本当に美しい赤ですね。この鮮やかな色に誘われてたくさんの鳥たちがやってきます。もちろん、地上に落ちる実もあるはずですが、ジョウビタキ、ツグミ、ヒヨドリ、ムクドリ、ヒレンジャク、オナガなどが好んで実を食べ、遠くへ種を落としてくれるわけですね。また、シャクナゲには早咲き、遅咲きの種類がありますが、1つの株で、一部が早咲きしてしまう場合には、やはり気候の変動による影響が考えられると思います。温暖化のためか、ツツジなどでも、たまに秋に一部が開花しているのを見かけたことがありますし、そういった気候は年毎に変わるため、今年そうだったとしてもまた来年同じになるとは限りません。シャクナゲは本来、高山に自生する常緑低木ですが、園芸種で夏の高温多湿に弱い性質があります。やや酸性気味の土にして、高温期には午後以降の直射日光を避けるとか、梅雨から夏にかけて蒸れないよう風通しよく管理するほか、根元を腐葉土やピートモスなどでマルチングするといいでしょう。花芽が分化する夏は、肥料を控えめにし、用土もやや乾燥気味に管理します。今年は、綺麗に咲いてくれるといいですね。

Q10.モグラの対処法について、教えてください。

A10.

地下で暮らし、地表近くに出てミミズ、クモ、ナメクジ、ムカデや昆虫などを捕食するのがモグラで、巣から食べ物をとるため、移動する時に出来るのがトンネル。庭に出てトンネルが掘られているとびっくりしますね。モグラは肉食なので、植物の根っこは食べませんが、ご相談のように、移動時に植物の根周りに影響を与える場合があるわけですね。でも、モグラが出る土地は、ミミズなどがいるし、地下の移動で土を耕してくれるため、肥沃でよい土だということができます。モグラを捕殺したり、駆除してしまうことをせず、できれば彼らが「住みにくい場所」だと思わせましょう。モグラは嗅覚がすごく発達している動物です。ニンニクの搾り汁や木酢液(薄めて)、タバコの絞り汁などを、大切な植物の根の外周あたりの土に撒いたりしてはいかがでしょうか。ドクダミや正露丸のような漢方系整腸剤のにおいも嫌いなようですよ。また、モグラは振動も嫌います。ペットボトルなどで風車を作って、地面に挿してみてください。振動が伝わって、モグラに対して忌避効果があります。また、市販のもので、地面に埋めるヨード剤があります。モグラが活動し始める前に、3mから5mおきに地表から5〜10cmくらいの深さにパックごと埋めるだけで、モグラが来なくなり、3年くらい効果が持続します。ヨードから出来ていて、動植物には無害だということですから、そういったものを利用されるのも良いかと思います。

Q11.多年草、宿根草の鉢の入れ替えなどについて、教えてください。

多年草、宿根草を多く植えているのですが、セージ、ホタルブクロなど、どんどんスペースが拡がり、結局無秩序になってしまいます。この場合、もともとある親株をそのまま残すのがよいのか?それとも新しく出てきた部分を親株と入れ替えた方がよいのか?どちらでしょうか?

A11.

その名の通り、何年にもわたって楽しめるのが多年草や宿根草です。宿根草は、多年草の中で冬に地上部が枯れても、根が残ってまた春に新しい芽がでてくるもののことです。数年は植えたままでもきれいですが、ご相談のように、増えすぎて無秩序になることもありますね。また、何年も経つうちに株自体が弱ってきたり、株が密生してきて風通しも悪くなり、健康な状態が保てなくなってしまう場合が出てきます。このような時には、更新・株分けという方法で増やしたり、健康な株を残しつつ、庭の秩序を保つようにするのです。植物の種類によって挿し芽や取り木、株分け、種まきなど適切な方法を選びましょう。セージは大株であれば株分けもできますし、挿し芽をして新しい株を作って更新するのも良いでしょう。もし、新しく増えた株がしっかりしていて、健康であれば、そちらを残してください。ホタルブクロはとても繁殖力が旺盛で、ふと気が付くとテリトリーを広げていることと思います。秋に株分けをしますが、新しい株で葉色が良いものや、株元に新芽が出ているかどうかを確認し、元気でしっかりした株があればそちらを残すようにしましょう。

Q12.水やりについて教えてください。

乾かし気味に管理する植物と、そうでない植物を寄せ植えにする場合、同じ水やりの回数では根ぐされしてしまうと思います。その場合、エレモフィラニベアやレウコフィルムニーオンは高く植えたほうが良いのでしょうか?または、ポットのまま植えて水やりを工夫したら良いのでしょうか?

A12.

とても大事なことに気がつきましたね。寄せ植えでは、同じ生育条件の植物を併せるのが基本とはいいながら、デザイン的に、また、色を合わせたりする上でどうしても違う環境を好むもの同志を選ばなくてはならない場合もあります。仰るとおり、寄せ植えのように限られた空間を色々な植物が共有する場合、中には水やりの頻度が違うものが同居することも起こってきます。寄せ植えしている鉢が、ものすごく大きくて地植えに近い条件であれば、エレモフィラなどは高めに植えるという方法があると思いますが、通常の場合でしたら、周りに水やりをすればどうしても根や鉢土全体に水がまわってしまうことになりかねませんね。私は、どちらかといえば乾燥気味に管理するものは、別のプラスチックポットなどに、鉢底石を入れ、排水性の良い別の配合の土を入れた中に植え込んで、ポットのまま寄せ植えの中に加えたほうがいいと思います。そして、水遣りの回数は鉢や植物の状態を見ながら加減するようにしたらどうでしょうか。そのほうが根ぐされも防げると思います。そして根鉢がいっぱになるくらいに育ったら、別の鉢に植え替えて別居させてあげるといいですね。

Q13.ボーダーガーデンを作る際の注意点をお願いします。

ガーデニングの基礎とも言える植栽バランスにおいて、究極の演出方法がボーダーガーデンだと思っています。植物に合わせる雑貨なども含めたフォーカルポイントを作るにあたり、注意点は何でしょうか?また、ボーダーガーデンでバラを使用し、小さい子供が安心して庭で遊べる環境作りについても参考したいです。

A13.

高さや色などで美しく演出したボーダーガーデンは、本当に魅力的ですよね!また、細長い場所を効果的にガーデンにすることもできますし、その中でご質問の中に出てくるフォーカルポイントを効果的に使うことも出来ます。ボーダーガーデンの長さや、曲線があるかどうかによって、フォーカルポイントを一つにするか、増やすかを工夫できますし、フォーカルポイントはフォルムのきれいな植物でも、また形の良いテラコッタの鉢やかわいらしい少女の像などにしてもいいでしょう。フォーカルポイントの位置を決める時に、大事なのはどこから見るか、ということです。たとえば、庭に入ったときにボーダーガーデンの向こうに、小さなフォーカルポイントを置くことで、より長い印象を持たせたり、または家の中のリビングから見える位置に、ボーダーがあるのでしたら、リビングのソファなどからちょうど視線が集まる位置に、フォーカルポイントを置くといいでしょう。また、お好きなツルやランブラー系のバラを、オベリスクに這わせて、それをフォーカルポイントとして用いることも可能ですね。その場合、お子様の安全を考えて、直立性のバラなどは、ボーダーの奥に配置しましょう。手前であれば、スタンダードのよに下枝を切り、主幹部分のトゲははずします。またツルやランブラー、原種系の中には、トゲの無いもの、また殆ど無いものがあります。丈夫で無農薬でも管理できる、手のかからないものを選んで、お子様と庭を楽しんでいただきたいと思います。ご参考までに、トゲが無いか、殆ど無いタイプのバラをお知らせしますね。直立性で四季咲き、黄色の花がゴールデン・ボーダー、ツルやランブラーでは、モッコウバラ、トゲナシノイバラ、群星、タウゼンショーン、キャスリーン・ハロップ、ツルアイスバーグ、ツルサマースノー、ジェームス・ギャルウェイ、スヴニール、デュ・ドクトール・ジャイメンなどがあります。