クンシラン(君子蘭)の育て方

MEMO
クンシラン(君子蘭)・・・科名:ヒガンバナ科
               クリビア属(クンシラン属)
               半耐寒性常緑多年草
               原産地:南アフリカ

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クンシラン(君子蘭)の育て方

作業カレンダー

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※関東基準
クンシラン(君子蘭)

君子蘭と言う名でも蘭の仲間でなく、ヒガンバナ科の植物です。3〜4月に咲く花は、豪華で人目を引く大型の鉢花として古くから親しまれています。開花期間でなくとも、艶のある濃緑色の葉が美しく観葉植物としても楽しめます。特に斑入り種は葉の観賞価値があります。

品種

一般に流通しているクンシランと呼ばれるものは、ミニアータ種(ウケザキクンシラン)から改良された園芸品種ですが、昔は花弁の幅が狭く下向きに咲くノビリス種をさしました。クンシランの親の系統から主に以下のように分けられています。花色が黄花種もあります。

高性広葉系
高性広葉系
幅が広く長めの葉が立つようにでます。花茎が長く丈夫で作り易く、一般に鉢物として流通している種類です。
ダルマ系
ダルマ系
肉厚で幅広の短い葉が重なり合い、左右に開きます。花茎が短く、成長はやや緩慢です。
斑入り系
斑入り系
葉に、白色や淡黄色の斑が縞状に入ります。(虎斑や胡麻斑模様もあります。)

管理方法

水やり

5月〜9月は2〜3日に1回、10月〜4月は3〜4日に1回根元に与えます。与えすぎは、草姿を乱します。これは目安であり、置き場所などにより乾き具合が異なりますので、鉢の状態をよく観察して行いましょう。(クンシランに限らず、どの植物にも言える事!)
引き締まった株を作るなら、5月〜9月は1回与えます。(種類によりことなります。)
水やりの良い例、悪い例

肥料

クンシランの肥料には、発酵済み骨粉入り油粕の固形が向いています。2月の寒い時期に1回、3月〜5月は1月に1回、固形肥料を取り替えながら、株の前後に施します。そして10月〜11月に1回施します。油粕を含む有機質の肥料は悪臭がしますので、室内栽培の場合には、液体肥料の1000倍液を月3回施します。 株の前後に肥料を施す
MEMO
茶色く変色した葉 濃い肥料を与えると根を傷め、葉先が茶色く変色します。

置き場

春の遅霜の心配がなく5月頃から戸外の遮光率30〜40%程度の環境下で管理し、夏は遮光率50〜60%で育てます。室内で栽培をしていると、風通しが悪く日照不足となり弱々しい株に育ちます。9月下旬ころから、再び遮光率30〜40%の条件にし、気温が5〜7℃位になるまで戸外に置き、外の低温にあわせます。その後、室内に取り込みます。遮光しないと夏に葉焼けを起こす原因となります。 遮光
・花茎が伸びないのはクンシランは、10度以下の低温に約60日間あわせると、花が順調に育ちます。花茎が伸びずに咲いたりするのは、置き場所が1年中暖かい室内で育てたりと、充分に低温にあわせていない場合が多いようです。(ただしダルマ系の中には、花茎が伸びずに開花する物もあります。) 花芽が伸びた例、伸びなかった例
MEMO
葉の姿が乱れます。どうしたらいいの?
窓辺などの一定方向から光が差すような場所で育てていると、葉が光の方向に伸び、葉の姿が乱れやすいので、光がまんべんなく当るように、時々鉢を回すと良いです。
草姿を整えるもう一工夫
右図のようにアルミ線などを半円形にし、葉の両側に立てることで左右対称に葉を育てられます。
草姿を整えるもう一工夫
葉の枚数と花
葉が約16枚で最初の花芽ができ、次に葉が6〜7枚で2番目の花芽を作ります。(ただし品種によります。)

植え替え

植え替え1

1.

根詰まりしたり、鉢から根が出ている株は花後の4月に植え替えます。2年に1回が目安です。また、植え込み前の1週間は水やりをやめて根の水分を減らし柔らかくしておくと根の傷みが少ないです。7月〜9月花芽形成の時期の上、温度も高いので植え替えは避けます。
植え替え2

2.

花茎は花後に付け根から切り取ります。根が張っているので鉢から株を抜きにくいので、鉢の周りをたたいてから鉢から株を抜きます。
植え替え3

3.

根についている古土を落とし、茶褐色や黒褐色の傷んでいる根を取り除きます。枯れた下葉も切り取り整理します。根が長いからと言って切り詰めません。
植え替え4

4.

一回り大きな鉢に株を植え込みます。植え込み用土は、軽石中粒4、赤玉土中粒3、腐葉土3を混ぜた物か、クンシランの培養土を使用します。水はけの良い土が良いので、小粒の用土は向きません。鉢底に鉢底用の石を数cm入れ、用土を少し入れてから鉢の中央に根を巻き込むように株を入れます。
植え替え5

5.

鉢と株の隙間に用土を入れ、隙間にも入るように割り箸などで丁寧に用土を突きます。植え替え終了後、鉢底から水が流れ出すように十分与えます。

株分け

1.

クンシランも年数が経つと、子株ができ大株になります。親株と同じ性質の株を増やす確実な方法として株分けを行います。株分けの時期は、植え替えと同じ初夏に行います。植え替え同様、株分けの1週間前から水やりを控えます。株を鉢から抜き、根を傷つけないように根についている土を落とし、きれいに水洗いをしてから清潔なナイフやハサミなどで株元に切れ込みを入れ、根を切らないように親株と子株を切り離します。この時、子株に必ず根が3本以上つくようにします。

2.

腐敗菌などに侵されないように、切り口にチオファネートメチル剤などの殺菌剤を刷毛で塗り30分ほど乾かします。親株と子株は、用土に植えて、2週間ほど日陰に置いて管理します。

植え替え1

病害虫

病気

1.軟腐病

「症状」高温多湿である、梅雨時から9月上旬頃に発生しやすいです。一夜にして株がゆであがったような黒褐色になり、クンシランの病気の中で最も恐ろしい病気です。
「対策」【治療】初期なら葉の基部を洗い流します。進行すると葉が腐り取れてしまったりしますが、この場合は鉢から株を抜き、根を含め全体を洗い流してから、新しい用土に植えます。その後、ファイサン20やアグレプト水和剤を散布します。

2.白絹病

「症状」高温多湿時期に発生しやすく、表土にくもの巣のような白い菌糸が発生し、やがて株元が茶褐色になり倒れます。
「対策」【治療】病気に侵された部分を水洗いして、トップジン水和剤やロブラール水和剤を散布します。

3.炭そ病

「症状」高温多湿時期に発生しやすく、葉の前面に茶褐色の斑点が現れます。
「対策」【治療】トップジンM水和剤かマンネブダイセンM水和剤を散布します。

害虫

1.ナメクジ

「症状」新芽や新しい根を食害します。
「対策」【駆除】捕殺するか、殺虫剤を散布します。

2.コナカイガラムシ

「症状」葉の裏面に発生し葉液を吸い、葉に黄褐色の斑点が出ます。
「対策」【駆除】オルトラン水和剤かスミチオン水和剤を散布します。

参考資料:

趣味の園芸(NHK出版)
1996年4月号趣味の園芸(NHK出版)
1998年3月号森 衙郎
クンシラン 12ヶ月(主婦の友社)

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