「星はるか」さんこと後閑八重子さんが、しばらく離れていた実家にお母さんの介護のために戻ってきたのが5年ほど前。それまで思うように手入れできなかったこともあり、当時の家の庭はずいぶん荒れていたそうです。
そんな庭を「なんとかきれいに整えたい」と奮起したのがガーデニング道のきっかけでした。ご主人の和洋さんは埼玉県から山形まで、高速道路を飛ばして週末に帰ってくるという忙しい日々の中、“後閑邸・庭のリメイク計画”がスタートしました。
まず玄関から家に沿って裏手へと続く通路から取り掛かります。石と土で荒れていた通路を平らにし、そこに化粧砂利を敷きました。これだけなのに、歩きにくかった通路は人が通りやすい“小道”へと変わったようです。
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ところが砂利を敷いただけでは、人が歩くことで蹴飛ばされてしまいます。八重子さんが次に考えたのは木で道を縁取ること。砂利が飛び散らないようにガードレールを作るというものですが、真っ直ぐな木材を使うと美しいカーブを描く小道になりません。
そこで次に考えたのが、レンガ。縁石のようにレンガを並べていき、試行錯誤を繰り返してできたのが“レンガのアプローチ”。赤、茶、白の3色をミックスした化粧砂利にレンガが品よく並び、ゆるやかにくねらせたラインが奥行き感を出しています。飛石がわりに配したWサイズのレンガも、歩きやすさと見た目のバランスを両立するのに一役買っています。
冬はアプローチの上に積もった雪をスコップで除雪すると、砂利もくっついて取れてしまうので、冬は砂利の上にワラを織った「こも」を敷きます。こうすればせっかく敷いた砂利も無駄になりません。雪国・山形ならではの生活の知恵もうかがえます。 |
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