ガーデナー訪問記
第8回 佐久間治子 さん (山形県米沢市)
ガーデニングを楽しむ方は、みな各々のテーマを持っているような気がします。そのテーマは不変の大きなものもあれば、「今年はコレ」と決めるものまでさまざま。

今回紹介する山形の佐久間さんも、テーマをしっかり持って楽しむガーデナーさんです。
今年のテーマカラーは「赤」
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山形県の米沢市といえば、雪深い城下町。冬は一面真っ白に埋もれてしまいますが、6月の佐久間邸の庭は活気のある赤い色でにぎわっていました。

佐久間さんの2003年のガーデニングテーマは「赤」。この赤色をテーマにして花壇を作り、鉢植えをこしらえ、日々の手入れに励んでいるそうです。なるほど、広い敷地の中に贅沢とも言えるほどスペースを取った花壇には、真っ赤なサルビアやガザニアが整然と植えられて花畑を作っています。佐久間さんいわく、「庭への直植えこそガーデニングの醍醐味」だとか。

花畑は隣の花とのスペースが余裕たっぷりですが、
「全面に植えず、わざと空きスペースを作る事で花畑が長持ちするように維持していくの。そうして悪くなった花を取って、新しい花を植えます。」
と佐久間さんが話すとおり、これは“佐久間流”の秘訣。
 
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歩きやすいアプローチと風格のある藤棚
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花壇の外周をぐるっと囲むように作られたアプローチも、佐久間さんの手作り。砂利をベースに、和風の飛石をていねいに配置しています。花壇に沿ってゆるやかなカーブラインを描くアプローチは、通路幅もゆったりとして実に歩きやすく仕上げられています。赤いガーデンブロックの装飾などはご主人の協力もあったそうです。

さらにアプローチの入口付近には藤棚を自作。角材を組んでがっしりと作られた藤棚は、藤の葉っぱもこんもりと繁って堂々とした風格。この下をくぐって外周のアプローチを歩けば、居心地の良い公園をのんびりと散策しているかのような気分になります。

地道な努力でコンテスト入選
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佐久間さんが本格的にガーデニングを始めたのは約5年前。草が生い茂る畑だったところを、手をかけて庭に作り直していきました。近隣のお店に苗を買いに出かけるのはもちろん、通信販売もしっかりチェックして少しでも良いお花を手に入れる地道な努力を続けた結果、地元・米沢市のコンテストで入選するほどとなりました。春から夏にかけてのシーズンは、朝起きてすぐに水やりという毎日だそうです。

「ガザニアが大好き。上を向いて明るい花をきれいに咲かせるところなんて、いいじゃない!」と笑顔で話す佐久間さん。赤というテーマカラーは2003年だけでなくこれから毎年続くのかも、と思わせるお庭でした。

(03/8/1)




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