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燻製を作る、というと準備や心構えが相当必要なハードなものと思いがちだが、実はそれほど難しいことではない。
ホームセンターで手に入る道具を使って燻製箱(スモーカー)を自作し、川魚の燻製づくりにチャレンジしよう。
・段ボール(高さ60cm、幅と奥行き30cm程度のもの)
※ このページではコメリホームセンターで販売中の、
606mm×356mm×319mmを使用。
1つ
・バーベキュー網(幅30cm、奥行き20cm程度のもの)
1つ
・受け皿付き網(餅焼き用のものがピッタリ。20cm四方程度)
1つ
・40cm程度の丸棒(径15mm)
1本
・40cm程度の角棒(径12mm)
2本
予算1,000円程度
組み立てはネジと木工用ボンドを使う。今回のような小物を作る際には、ネジは太くて長い一般的なコーススレッドではなく、ネジの頭が小さいものを使うと組み上げた時に目立ちにくい。ネジ山への食いつきがしっかりしている細軸のビットを組み合わせよう。
扉を閉めた状態。
手軽でリーズナブルな作りながら、本格的な燻製を作ることが可能だ!
1. テープで底を止める。
段ボールは角が直角でないと強度を保つのが難しいので、テープの張り合わせは慎重に行なおう。
2. 内側もこのように目張りする。気密性を高めるためにあらゆる面を止めること。
3. 5cm残してフタ部分をカットする。
4. 簡単な工作だが貼り合わせの正確さが重要なので、寸法をしっかり測り作業する。
5. 扉の下部分はこのようにカットして貼り合わせる。
6. すき間から燻煙が逃げないように目張りする。
7. 底から5cmのところに空気穴を開ける。
8. 吊り下げに使う棒はあらかじめ40cm程度にカットして差し込む。穴は棒より小さな径で空けること。
9. 観音開きとなる扉の辺にテープを張って完成。取っ手もテープで取り付けよう。
1. 魚を加工する
魚を手早く洗い、ナイフを立ててウロコを取ります。
尻尾から胸ビレ付近までナイフを入れ、内臓を取り除きます。
取ったあとはきれいに洗ったうえ、水分を拭きましょう。
エラはこの部分。取ります。
2.ソミュール液に一晩浸ける(一晩)
大きめのバットまたはボールにソミュール液を入れ、加工した魚を浸ける。完全に浸るようにしたら冷蔵庫で一晩寝かせる。
(1)水1リットル、荒塩300g、砂糖30gとスパイス類を火にかけ、3~4分沸騰させてよく溶かす。
(スパイスはタイムやローレル、黒コショウなど)
(2)完全に冷めてから下ごしらえをした魚を浸けます。
3.流水にさらす(1時間)
冷蔵庫から取り出したら、出しっぱなしにした水道水(流水)に1時間さらし、塩抜きをする。さらし終わったら水分を十分拭き取ろう。
4.風乾させる(一晩)
煙で燻す前に、十分に風乾(風に当てて乾かすこと)させる。
写真のような魚とり用の網を使って、風通しの良い日陰で一晩乾かします。
腹の部分に割りばしを立てて、内部も乾くようにする。
なお、魚とり用の網がない場合はザルやネットでも代用できる。
(ネコや鳥に狙われないように)
5.スモークウッドで燻す(1時間~)
いよいよ燻製を始めよう。
スモークウッドは1本で4時間もつので、4等分にカットしたもののうち1本に火をつける。
スモークウッドは煙を発するだけでそれ自体燃えることはない。
ニジマスの場合は頭部にフックをかけて網から吊るして燻す。
ここでは撮影用に扉を開けているが、実際には火をつけたら煙を逃さないために扉はきちんと閉めておこう。
2~3時間煙をかけたら扉を開け、様子を見る。ニジマスの表面が黄金色になったらできあがり。まだ足りない場合は、もう1本に火をつけて続けて燻していく。
これは市販のチーズを燻してスモークチーズを作っている様子。魚の切り身や牛肉などはこの網に置いて燻製にしよう。
6.完成
ついにできあがったニジマスの燻製。
スモークならではの豊かな香りは、満ち足りた気分にさせてくれる。
ゆったりと楽しもう。
スモークウッドの種類にはいろいろありますが、それぞれの特徴を教えてください。
名称 | 特徴・香り |
---|---|
ウイスキーオーク | 洋酒がしみ込んだ樽を燻煙材にしました。ほのかに漂うモルトの香りも魅力のひとつです。鶏や白身魚に合います。 |
ブレンド | 広葉樹のミックスです。あらゆる素材に合います。 |
燻製に適したシーズンはいつ頃ですか?
年間楽しむことができますが、風乾の際に冷たい風を当てられる秋から冬のシーズンが最適です。たまご、ソーセージ、チーズなどの加工食品の場合は、シーズンにこだわらず燻すことができます。
燻した魚や肉は、冷蔵庫に入れて保存した方がいいですか?
冬季は常温でも良いですが、春から夏は冷蔵庫に入れた方が良いでしょう。