一般的に使用されているプラスチックの鉢は、土鉢と比較して通水性や通気性が悪いため、鉢底に穴がたくさん空いています。足も高くなっています。
まず、鉢底の穴をふさがないように、「鉢底アミ」や「鉢底石」、または発砲スチロールの小片などを鉢底に入れ、その上に用土を入れて使用します。
鉢土の中で植物の根は明るいほうは避けて、暗いほうへと伸びて行きます。また、空気の流通の少しでも良いほうへ伸びて行きます。そのため苗を最初から大きな鉢に植えると、鉢の周囲のほうへと伸び、その後、根が分かれて鉢の内側へも伸びて行きます。
つまり、根の生長ということでは、鉢壁の周囲にある根のほうが活発で、空気の流通が悪い中央のほうへは、あまり伸びて行かなくなります。大きな鉢に植えても鉢の中央の土は、植物の根はあまり使用されないので、ムダな部分が発生します。 限られた容量の中の土を効率よく根に利用させるためには、植える植物の大きさに合った鉢を選ぶことが重要です。
種 類 | 焼成温度 | 特 徴 | |
土鉢 | 素焼鉢 | 700~900℃ | (1)通気性、通水性がよく、植物の根の生育に適している (2)土の中の水分が蒸発しやすく、土が乾きやすい (3)夏は涼しげな、冬は暖かみのある感じを与える (4)重い (高さが半分の鉢を半鉢といい、タネまきやさし木、育苗、栽培に使用する) |
駄温鉢 | 約1000℃ | (1)鉢上部の緑にのみ釉薬(ゆうやく)が、かけてあるので素焼鉢よりも丈夫 (2)性質は素焼鉢とほぼ同様だが、素焼鉢よりも高温で焼いているので通気性、通水性は素焼鉢の2/3程度 (3)重い |
|
化粧鉢 | 1100~2000℃ | (1)土鉢に釉薬(ゆうやく)をかけた鉢で、個性的なデザインのものが多く、そのままで鑑賞用の鉢として使用される (2)通気性、通水性は悪い (オモト鉢、盆栽鉢もこの鉢に分類される) |
|
ポリポット(ポリ鉢) |
(1)ポリエチレン製の鉢で、薄く軽い (2)主に育苗用に使用する (育苗用にはポリポットの他、ビートモスを圧縮したジフィーポットも使用される) |
||
プラスチック鉢 |
(1)プラスチック製の鉢で、軽く壊れにくく、美しいデザイン、色の鉢ができる (2)通気性、通水性は悪く、土が湿りがちになる (3)水やりの回数が土鉢よりも少なく済む |
||
プランター |
(1)鉢以外の植物用
の容器で、木製、コンクリート、陶磁器のものもあるが、 主流はプラスチック製が多い (2)プラスチック製のプランターは、プラスチック製の鉢と同様の特徴がある |