子犬の栄養学

小型犬の子犬の栄養

最も急激に成長するのは、子犬の生涯のうちこの最初の数ヵ月です。免疫機構が発達し、骨格が成長します。
しっかりとした筋肉がついてきます。成長の速度によって、適切な栄養素の配合が必要となります。
以下は子犬の健康と幸福を保つように最適な栄養を与えるための、いくつかの心に留めておくべきポイントです。

子犬への食事の給与

子犬が生後4ヶ月までに離乳したら、フードのラベルに表示してある給与指針に基づいて、 1日2〜3回の食事を給与しなければなりません。
生後4ヶ月以降、子犬に1日に2回、一定のスケジュールで食事を与えます。 常に新鮮な水を用意してあげてください。

より多くのエネルギー、より多くのタンパク質

研究によると、子犬は成犬の2倍のエネルギーを必要とします。この時期の目覚しい成長から、 エネルギーが豊富で、栄養密度が高く、バランスのとれた食事が要求されます。
また子犬は成犬よりもタンパク質の 必要量も多いのです。高品質の動物性タンパク質が子犬の新しい生体組織を形成するのに役立つでしょう。

1つのサイズですべてに適応できるわけではない

すべての子犬が同じ栄養要求を持っているわけではありません。
小型犬の子犬は大型犬の子犬に比べて 、1kg当たりの代謝の割合が高く、成犬の体重に早く到達します。
そして小型犬の子犬は、成長および骨や筋肉、 その他の組織の発達を支えるために、より高水準のタンパク質、脂肪、カルシウム、リンを必要とします。
したがって、 子犬には犬種サイズに合わせて特別に調合されたフードを与えることが、成長の速度に合った適切な栄養素のバランスを得るための最も容易な方法です。
小型犬の子犬にはもう1つ別の特有の特徴があります。
それは小さな口と胃です。子犬には噛みやすいように小粒 のフードを与えるようにしてください。 栄養密度の高いフードを食べれば、胃が少量のフードしか受け入れられないとしても、 バランスのとれた食事を取ることが可能になります。

フードの選択

エネルギーとタンパク質の他に、子犬の食事に不可欠な他の重要な栄養素と原材料は以下のとおりです。

  • 健康全般を支えるサポートのためのビタミン豊富なフィッシュオイル
  • 免疫機能と重要な成長期の健康を助ける必須ビタミンとミネラル
  • 筋肉の発達、重要な器官、皮フと被毛に栄養分を与える動物性のタンパク質源
  • 子犬の繊細な消化機能を健康に保ち、より多くの栄養摂取を可能にする助けとなる線維質源
  • 子犬の強い歯と骨格を育てる理想的な水準のカルシウムとリン

成犬用フードへの切り替え

小型犬の子犬は、生後24ヶ月で完全な成犬となる大型犬よりはやく、 9ヶ月から12ヶ月で成犬の体重に達します。成犬用フードは生後10ヶ月頃から与えることができるでしょう。
最初はフードが変わるのを嫌がるかもしれませんが、心配しないでください。成犬用フードを徐々に与えることで 簡単に切り替えることができます。
最初は、今までのフードに少量ずつ新しいフードを混ぜ、少しずつ割合を 変えていき約1週間を目安に100%成犬用フードに切り替えます。

中型犬の子犬の栄養

子犬の体は様々に変化していきます。実際、子犬は生後数か月の間に、生涯で最も速いスピードで成長します。 免疫機能が発達します。骨も成長します。筋肉も強くなっていきます。 こうした成長には、 中型犬の子犬の成長スピードを考えて作られた栄養価の高い食事が必要です。子犬の健康と快適な生活を守り維持する 栄養補給を確かなものにするために、以下のポイントを参考にしてください。

子犬への食事の給与

子犬が離乳してから生後4か月ぐらいまでは、ドッグフードのパッケージの表示に従い一日2〜3回に分けて食事を与えてください。 生後4か月以降は、決まった時間に1日2回食事を与えてください。新鮮な水をいつでも飲めるようにしておきましょう。 研究によって、子犬は成犬に比べ2倍のエネルギーが必要であることが示されています。 子犬期の急激な成長には、 エネルギー豊富で栄養価が高い、バランスのとれた食事が必要なのです。 また子犬は成犬より多くのタンパク質を必要とします。 高品質の動物性タンパク質が、子犬が新しい身体組織を作るのを助けてくれます すべての犬が同じであるわけではありませんすべての子犬が同じ栄養ニーズを持っているわけではありません。

中型犬の子犬は体重1kgあたりの代謝率が、大型犬の子犬よりやや高くなっています。 また中型犬の子犬は、 生後12〜18か月で成犬の体重に達します。生後24か月で成犬になる大型犬より早いのです。 子犬の骨や筋肉や その他の組織を成長・発達させるためにはタンパク質、脂肪、カルシウム、リンが必要です。 中型犬の子犬は こうした栄養素を大型犬の子犬より多く必要とします。 中型犬用に作られたフードを与えれば、子犬の代謝と 成長スピードに合った正しい栄養バランスを簡単に実現することができます。 子犬の胃が小さいこともお忘れなく。胃が小さく少量に思える食事しかとれなくても、バランスのとれた食事になるよう、 子犬には栄養価の高いフードを与えてください。

フードの選択

エネルギーとタンパク質のほかにも、子犬の食事にとって大切な栄養素や原材料があります。これらは栄養の大切な基本要素です。

  • 健康全般を支える、ビタミン豊富なフィッシュオイル
  • 免疫機能をサポートし、大切な成長期の子犬の健康維持に貢献する必須ビタミンとミネラル
  • 成長する筋肉、内臓、皮フ、被毛に栄養を与える動物性タンパク源
  • 子犬の繊細な消化組織の健康を助け、栄養の吸収促進を助ける線維質
  • 子犬の強い歯と骨のサポートのための理想的な含有量のカルシウムとリン

成犬用フードへの切り替え

中型犬の子犬は生後12か月で成犬の体重になります。そうしたら成犬用のフードをあげ始めましょう。 最初はフードの変化を嫌がるかもしれませんが、まず今までのドッグフードに新しいドッグフードを少しずつ混ぜて、 その後一週間位かけて混合の割合を除々に変えていきます。 新しいフードの割合を少しずつ増やし、 前のフードの割合を少しずつ減らしていくのです。 このプロセスの最後には新しいフードを100%給与しましょう。

大型犬の子犬の食事

あなたの子犬はいま劇的な変化を経験しています。一般的に大型犬種の子犬は小型犬種よりも速く成長します。 といってもあなたの子犬には、成長をあまりに速めることなくしかも発育をサポートするような食事を与えることが大切です。 成長が急激すぎると骨格の発達に異常をきたす事があり得るからです。 子犬に適切なバランスの栄養を与えるために心得て おくべき大事な点をここにいくつかまとめてみました。

あなたの子犬への給与

子犬が離乳してから生後4カ月齢になるまでは、ドッグフードのラベルに書かれているガイドラインにしたがって 、1日に2、3回に分けて給与することが必要です。 4カ月を過ぎたら定期的に1日2回の食事にします。新鮮な水も必ず一緒にあげましょう。

栄養要求はサイズによって違います

すべての子犬に同じ栄養上の要求があるわけではありません。 大型犬の子犬は小型犬の子犬よりも、体重1kgあたりの代謝率が実は低いのです。 そしてとても急激に成長する代わりに、成犬の体重に達するのは小型犬種より遅く生後18〜24カ月齢の頃です。 小型犬種は早いと9カ月くらいで 成犬になります。 ですから大型犬の子犬は食事に含まれるエネルギー要求が小型犬種の子犬より少ないのです。 大型犬の子犬はカルシウムも少なめの方がよい場合もあります。 たくさんのカロリーとカルシウムを消費する子犬は、成長が速すぎて骨の発育や 関節に問題を抱えることがあるからです 。あなたの大型犬の子犬の適度で健康的な成長の速さを目標にしましょう。

ドッグフードを選ぶ

大型犬の子犬が健康的な速さで成長するのを助けるには、次に挙げる特徴を持つドッグフードを探しましょう。

  • 健全な骨格の発育をサポートするようにカルシウムとリンのレベルが調整されている
  • 理想的な成長速度を維持するためにカロリーと脂肪が少なめ
  • 全体的な健康をサポートするためのビタミン豊富なフィッシュオイルを含む
  • 免疫機能をサポートし、成長の重要な段階で子犬の健康を維持するのに有用な必須ビタミンとミネラルを含む
  • 成長期にある筋肉、生命を維持する器官、皮フと被毛の成長のために、高品質の動物性タンパク質源を含む
  • 子犬の繊細な消化機能を健康に維持し、子犬の体内により多くの栄養分が留まることをサポートするような線維質源を含む

これらは大切な栄養の基礎単位です。ドライドッグフードを選ぶとき、これらの特徴を持っているかどうか確かめましょう。

サプリメントに関する注意

成長期には子犬に最高の栄養を与えたいと思うものです。 子犬の食事にサプリメント等を補うことがもっともいい方法だと思う人もいます。 しかしそれがさまざまな健康上のトラブルを引き起こすこともあるのです。 ビタミン、錠剤カルシウム、ヒトの食事の残り物、 ヨーグルト、肉。ミネラルのバランスをあなたは台なしにしているかもしれません。 バランスは大切です。1種類のミネラルが多すぎると、 子犬が他のミネラルを吸収する力に影響があるかもしれません。 またカルシウムを過剰に摂取させると、特に大型犬の子犬では、 骨の成長にトラブルが起こるかもしれません。 ライフステージと犬種のサイズを考え慎重に配合された質の良いペットフードは、 サプリメントを使わなくてもあなたの子犬に完璧でバランスがとれた栄養を与えてくれるでしょう。

成犬用ドッグフードへの切り替え

大型犬の子犬は生後18〜24カ月で成犬の体重に達します。 このときから成犬用の食事を与え始めるといいでしょう。 成犬用の食事を少しずつ増やしていくと、切り替えを無理なく行うことができます。 まずこれまでの子犬用ドッグフードに新しい ドッグフードを少しの割合で混ぜてみてください。 そのあとの1週間にその割合を少しずつ変えていき、最後に100%成犬用の ドッグフードを食べさせるようにします。


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