あなたのネコちゃんは子猫用フードを卒業しましたか?
子猫を迎え入れた当初は、体の成長を考えた食事を与える以外、何も思いつかなかったことでしょう。しかし今やネコちゃんはすっかり大きくなりました。そろそろ成猫用のプレミアム・フードに切り替えることを考える時期です。
まだ子猫のように遊び回っているかもしれませんが、思春期を迎えたネコちゃんはすぐに成猫になります。予想に反して、1種類のフード(子猫用であれ成猫用であれ)がすべてのネコちゃんに合うわけではありません。子猫と成猫に必要な栄養はまったく異なっています。年齢に合ったプレミアムフードを与えることが大切です。
いつ切り替えるべきでしょうか?
ネコちゃんが生後12カ月になったら、成猫用のプレミアムフードに切り替える時期です。切り替えの際は、猫の体重や体調をよく観察して必要なら給与量を調整してください。ネコちゃんは1日2回の定量給与法か、食事をとりたいと思ったときにいつでも欲しいだけ食べられる自由採食法が適しているでしょう。
あなたのネコちゃんにちょうどよい給与量を知るためには、ペットフードメーカーが出している給与量ガイドや製品の表示を参照してください。ガイドラインに従って、毎週ネコちゃんの体重を測るようにしましょう。もしネコちゃんの体重が大幅に増えたり減ったりする場合は、1日の給与量を少しずつ調整し、次の週にまた体重測定を行います。
切り替えの方法は?
子猫用フードから成猫用フードに切り替える際は、おなかの不調を起こさないように、一週間かけて量を調節しながら与えます。
ネコちゃんにどのようなフードが必要でしょう?
栄養上の必要性
十分な栄養は、あなた自身の健康にとって大切なようにネコちゃんにとっても大切です。しかし、ネコちゃんの栄養上の必要性は、あなたの場合とは全く異なるのです!ヒトの食事は高線維質、低脂肪であるべきですが、ネコちゃんはは、高脂肪(エネルギーとふさふさした豊かな被毛のために)、低線維質(じょうぶで健康な腸のために)の食事が必要です。たとえあなたが菜食好きであっても、ネコちゃんは肉を食べなければ成長しません。家庭のネコちゃんは、ネコ科の大型動物と同じで肉食なので、消化管の健康には動物性タンパク質と動物性脂肪が必要なのです。ネコちゃんもまたエネルギーとして炭水化物を必要とします。
ライフステージとライフスタイル
多種多様なペットフードが販売されている中で、ネコちゃんにぴったりのペットフードをどうやって選んでいますか? まず、ネコちゃんのライフステージとライフスタイルを確認してください。たとえばライフステージとは、子猫、子育て中の母猫、高齢猫などで、それぞれの段階で必要な栄養は異なります。 栄養上の必要性は、ライフスタイルによっても変わってきます。ソファーのうえで過ごすことが多いネコちゃんは、外で過ごすことが多いネコちゃんほどエネルギーを必要としません。 最後に、ネコちゃんに特別な病状がある場合は、これを考慮することが大切で、食物アレルギーがある場合は、かかりつけの獣医さんが特別療法食をおすすめになるでしょう。
ドライフードそれとも缶詰フード?
ネコちゃんのライフステージとライフスタイルによる栄養上の必要性が判断できたら、ドライフードが良いのか缶詰フードにするのか決めなくてはなりません。ネコちゃんは多くの場合ドライフードだけを食べて成長します。ドライフードは、研磨作用があって、歯や歯ぐきの健康のための口腔衛生を促進します。ネコちゃんの中には、特に嗜好性の強いネコちゃんの中には、缶詰フードを好むネコちゃんがいます。口当たりが滑らかでしっとりとしているからです。
ドライフードは一日中ボールに入れたままにしておくことができますが、缶詰フードの場合は、食べ残しは30分後には捨てなければならないことを忘れてはなりません。したがって、ドライフードは、普段日中は家にいらっしゃらない忙しい方に最適です。 ネコちゃんの栄養上の必要性と好みがわかれば、次は購入です。
表示の比較
原材料は、使用量の多い順に記載されています。ネコちゃんには肉が必要なので、主要な原材料が動物性タンパク質源(鶏肉、鶏副産物粉、ラム肉、ラム肉粉、魚粉、鶏卵など)のフードを選ぶのが最適です。こうした原材料には、大豆やコーングルデンミールなどの植物性タンパク質源にはない、タウリンなどの必須アミノ酸がすべて含まれています。
科学的研究により、食事に、トウモロコシ粉とグレインソルガム、または、オオムギとグレインソルガムなどの炭水化物の混合を使うと、炭水化物の消化率が最適になりエネルギー量を維持するのに役立つことがわかっています。 科学的研究からはまた、砂糖大根から砂糖を抽出した後に残るビートパルプが、優れた線維質源で、消化管の健康を促進することもわかっています。 柔らかくてつやのある被毛と健康な皮フのためには、ネコちゃんの食事に、比率の調整されたオメガ‐6とオメガ‐3脂肪酸が必要です。良質の脂肪源としては、鶏脂や魚粉などがあります。
価格比較
フードを選ぶときに、価格は重要ですが、たいていの場合選択の決め手にはなりません。価格が安いということは、原材料が安価であったり、市場価格の変動に応じて原材料の内容が変わるということである場合があるのです。
また、低価格製品の多くは、高品質の食事と同量の栄養素を摂るには一日の摂取量が多くなります。価格を見るうえで大切なのは、1回の給与当たりの価格であって、1袋当たりの価格ではありません。
給与あたりの価格トを計算するには、全体の価格を製品の使用日数で割ります。たとえば、10kg入りのフード1袋の値段が5000円で、このフードを使い切るのに30日かかる場合、一日当たりの給与コストは167円です。1袋10kg入りのフードの値段が4000円で20日間もつなら、一日当たりの給与価格は200円です。したがって、費用を正しく分析すると、高品質のペットフードは、栄養素抜群である限り、他のブランドに比べて断然お得です。
あなたのネコちゃんの食事にサプリメントは必要でしょうか?
ペットにビタミン、ミネラルなどの栄養素を与えることは、ペットの健康で大切なことです。最良の方法は、高品質の、バランスのとれた食事を与えることです。ペットフードにサプリメントを加えると、しばしばこのバランスを崩し、さまざまな健康上のトラブルを引起すおそれがあります。ネコちゃんは、アフリカに生息するネコ科の仲間の動物と同様に、動物性タンパク質を多く含んだ高脂肪の食事が必要です。ユーカヌバのキャットフードは、ネコちゃんに最高の味と、バランスのとれた食事で栄養をお届けします。
オーナー様がペットの食事にサプリメントを加える理由
オーナー様がペットの食事にサプリメントを加える理由にはいろいろありますが、いくつか挙げてみましょう。
- 嗜好性を高めたり、味に変化を加えたいから。
- ペットに完璧な栄養をとらせているという安心感を得るため。
- 手間をかけてペットの食事を「作っている」という満足感を得るため。
サプリメントが食事のバランスを崩す
心配性のオーナー様は、上質のキャットフードなら、ネコちゃんのカロリー必要量を満たすよう配慮して製造されていることをしっかり認識することが大切です。また、上質のキャットフードには、ネコちゃんの栄養に必要である、特有のビタミンとミネラルが最適配合されていることはいうまでもなく、タウリンなどの必須アミノ酸や、比率が調節されたオメガ‐6脂肪酸とオメガ‐3脂肪酸が配合されています。上質のフードは、特定のライフステージやライフスタイルに合わせて、バランスのとれたものになっています。ヒトの食事や他のサプリメントを与えると、この微妙な栄養バランスが崩れるおそれがあります。
ミネラルおよびサプリメントについて分かっていること
各種ミネラルの間の相互作用はとても複雑です。幸いなことにこの分野の研究は、長年にわたり幅広く行われてきました。その結果、食事に含まれる個々のミネラル量が重要であるばかりではなく、その正しいバランスも大事であることが分かっています。あるミネラルだけを摂り過ぎると、それが他の別のミネラルを吸収に影響し、その結果、別のミネラルが不足してしまうことがあります。
結論
高品質の、最適でバランスのとれた食事に、ビタミン、ミネラル、または他の食べ物を補足する必要はありません。それによって、ネコちゃんのための微妙な栄養バランスを崩すおそれがあります。
子猫に必要な栄養
子猫が最も急速に発育するのは生後9〜12カ月までの間です。生まれて6カ月も経つと一見、大人のネコちゃんと変わらないように見えますが、子猫はまだ成長を続けており体の内部は発育途上にあります。体重0.5kgあたりで比較すると子猫には成猫の2倍のエネルギーが必要です。
子猫の食事
子猫は口や歯、胃の大きさが限られているので、1回の食事で消化できる量も限度があります。1日の分量を3〜4回の食事に分けて与えるのがよいでしょう。子猫には消化率の高いタンパク質からなる成長期用に特別に作られた食事が必要です。また新鮮な水はいつも飲めるようにしてください。
特に大切な栄養
ネコちゃんはまったくの肉食動物で、動物性タンパク質源に含まれている栄養素が欠かせません。タンパク質から得られるアミノ酸はエネルギーになるとともに組織の発育に不可欠です。また、ネコちゃんが目や心臓、生殖器官の健康を維持するサポートには、十分なタウリンが必要です。
食べ物の選択
ネコちゃんはワンちゃんよりも食事中に多くのタンパク質が必要です(26-30%対18-22%)。タンパク質以外にも子猫に欠かせない栄養素や成分として以下のものがあります。
- アミノ酸の一種のタウリン。ネコちゃんの目や心臓の機能、繁殖、胎児の成長発育のために欠かせません。タウリンは自然界では鶏肉や魚など動物性タンパク質源にだけ存在します。
- 必須ビタミン・ミネラル。免疫機能を支え、また子猫の成長における重要な段階で健康を維持するために大切です。
- ビートパルプなどの線維質源。子猫の消化器系の健康に役立ち、便の量を減らす助けとなります。
子猫の栄養源としては以上が特に大切なものです。
こんな食事は避けましょう
ヒトの食べ物や食べ残しを子猫にあげることは避けましょう。ヒトの食品の中で子ネコにとって有害なものをご紹介します。
■ 牛乳
ネコ科の消化器系では牛乳を完全には消化できません。消化器系が対応しきれずに下痢をする場合があります。 チョコレート:動物にとっては有害である場合があります。
■ オニオンパウダー
ネコ科の赤血球を損傷するある種の酸化物質を含んでおり、貧血の原因となることがあります。
■ 生卵
これに含まれるある種のタンパク質は体のビタミンB群の利用を妨害します。このために皮膚炎や抜け毛、神経の異常などを引き起こすことがあります。
■ マグロ
カルシウムが少なくリンがたくさん含まれます。マグロを大量に給与すると、骨粗しょう症の一種にかかる場合があります。
成猫の食事に切り換える時期
生後6カ月ほどで子猫はヒトでいう思春期に入り、成猫の大きさに見えます。しかしまだ子猫用のフードにあるような特別の栄養を必要としています。ただ成長の速度が遅くなるので、1日の食事の回数が少なく、より多くの量を食べることができるようになります。そして12カ月頃になると成猫の健康維持用の食事に切り換えてもよく、この移行をスムーズに行うには、成猫用のキャットフードを徐々に与えるとよいでしょう。1週間〜10日間をかけて切り換えを行ってください。オーナー様としては、子猫の食事に変化をつけていろいろなものを食べさせてあげたくなるものですが、その必要はありません。高品質のドライフードであれば、同じフードばかりであってもネコちゃんは飽きるものではありません。