成長期の子猫の食事

子猫には特別な栄養が必要です

子猫が必要とする栄養は、急成長期から緩やかな成長期へと体が成長するにつれて変わります。 子猫の大切な成長期における適切な栄養が、強く健康な成猫を作るのです。

急成長期…2か月から6か月

子猫は離乳後、生後6か月まで続く急成長期に入ります。急激な成長をささえるために、バランスのとれた食事とエネルギーが必要になります。
子猫が必要とするエネルギーと栄養素は、単位体重（1ｋｇ）に対して成猫が必要とする量の2倍の量が必要です。しかし、子猫の口や歯は小さく、1回の食事で胃が消化できる食べ物の量も限られています。そのため一日の食事給与量を3回か4回に分ける方がいいでしょう。
成長期の子猫の食事は、一粒、一粒に栄養がしっかり詰まったものが理想です。最適な食事は、消化にすぐれ、栄養価が高く、子猫特有の栄養要求に対応した、動物性タンパク質をベースとしたフードです。

緩やかな成長期…6か月から12か月

子猫が成猫のサイズに近づくにつれ、必要な栄養も変わってきます。成長スピードがスローダウンし活動レベルが低下すると、 食事の回数は減り、1日あたりに食べる量は増えます。
この時期の子猫の外見は成猫のように見えますが、 まだ成長段階です。子猫用フードに含まれるような特別な栄養素が必要です。 子猫が緩やかな成長期に入ると、私たちは食事にバラエティをもたせようと考えがちです。 でも猫は、品質のよいドライフードに飽きることはありません。

子猫用フードから成猫用フードへの切り替え

猫が生後12か月になったら、健康維持用の成猫用フードに切り替えてください。
この年齢の猫はもう子猫用フードのような成長に必要なカロリーと栄養を満たすような高カロリー・高栄養を必要としません。 食事の切り替えは、この場合も徐々に行ってください。 食事の切り替えの間、猫の体重と体の状態をよく観察して、必要なら食事の量を調整してください。 猫は必要な量だけを食べますから、ほとんどの猫には自由に食べさせるのが適しています。 ただし室内飼いの運動不足の猫には、自由に食べさせると食べ過ぎる猫もいます。その場合は1日2回の定量給与法にするとよいでしょう。

人間の食べ物は避けましょう

子猫に人間の食べ物をあげていると、おねだりをしたり食べ物を盗み食べする悪い癖がつくことがあります。
手作りの食事や成猫用のフード（とくに減量用フード）をあげたり、十分にバランスがとれたフードにビタミンなどのサプリメントを足してあげたりすると、かえって栄養バランスを崩してしまいます。

子猫たちに必要なこと

猫は肉食動物なので、動物性タンパク質の中に含まれる栄養素が必要です。たとえば、タウリン（動物性タンパク質から自然に供給される必須アミノ酸）がたりないと、猫は健康な目、心臓、繁殖機能を維持することができません。
子猫・成猫どちらにも、新鮮な水をたっぷり、いつでも飲めるように用意してあげてください。そして、獣医さんの定期検診をうけ、楽しく健康な生活をさせてあげましょう！