Q&A
栄養が皮フと被毛の健康へ及ぼす影響
なぜ、食事が皮フと被毛の健康に大切なのでしょうか?
タンパク質、脂肪、ビタミン、ミネラルなどの栄養素は、犬や猫の皮フや被毛の健康に大切な働きをしています。それらの役割を理解するためには、皮フと被毛について理解することからスタートすることが必要です。 皮フと被毛の目的は、水分や体温などが身体から失われたり、ウイルスや細菌などの体への侵入をくい止めることです。
被毛はほぼタンパク質で構成されています。もし動物の食事に適切な量および品質のタンパク質が含まれていないと、被毛が抜け落ちたり、乾燥したり、弱くなったり、もろくなったりすることになります。
皮フは、扁平上皮細胞がしっかり組み合わされたもので出来上がっています。これらの細胞は、タンパク質と脂肪から構成される丈夫な膜を持っています。これらの栄養素が適切な量に達していないと、細胞膜が弱り、水分が蒸発したり、細菌やウイルスが容易に侵入するでしょう。
ビタミン、ミネラル
ビタミンとミネラルは、健康な皮フと被毛の発達のためになくてはならないものです。 これらの栄養素を与える最適の方法は、サプリメントに頼るよりも、適正な量の必須ビタミンとミネラルを含んだ バランスの摂れた食事を摂取することです。
- ビタミンまたはミネラル ―― 皮フと被毛の健康のための重要性
- ビタミンA ―― 皮フの成長と修復に必要
- ビタミンE ―― 皮フの細胞を酸化による損傷から守る
- ビタミンC ―― 傷の治癒を助長する
- ビオチン ―― タンパク質の利用を助ける
- リボフラビン(B2) ―― 脂肪やタンパク質の代謝に必要
- 亜鉛 ―― 脂肪やタンパク質の代謝に必要
- 銅 ―― 組織の色素形成やタンパク質の合成に関与する
被毛状態の変化
皮フと被毛の状態に変化が現れた場合、よく、食事が原因と考えられることがあります。しかし、これらの変化のもっともありふれた原因は、季節とライフ・ステージによるものなのです。 寒い季節が近づくと、大半の犬や猫は身体を厚い被毛で覆うことで体温を保ち、冷たい空気を遮断します。気候が暖かくなり始めると、厚く、重い被毛を脱毛します。 ほとんどの子犬と子猫は、羽毛のような被毛ですが、成長と共に粗い被毛が生えてきます。妊娠、授乳期の母犬や母猫にも、被毛の健康状態が変化したり、脱毛することがあります。また、人間と同じように、犬の被毛は高齢に達すると、薄くなり、粗く白くなることがあります。