ティータイムの種類

英国では、一日のうち、ほんとうによくお茶を飲みます。
ここでは一例をご紹介します。


Early Morning Tea アーリーモーニング・ティー

早朝のお茶。起きぬけのお茶とでもいいましょうか。
以前英国でのこと。お世話になっていたお宅では、年配のご夫婦のうち、ご主人がまず起きてお茶を入れて奥様のベッドへ運んでいました。
私のところにも朝一晩のお茶が運ばれてきて、大層優雅な気持ちになりましたっけ。
今では共働きの家も多く、このベッドでのティーの習慣は少なくなってきているかもしれません。


Breakfast Tea ブレックファースト・ティー

朝食前、または朝食と一緒に飲むお茶で、大抵はブレンドです。
イングリッシュタイプとアイリッシュタイプがあり、アイリッシュのほうが渋みが強いようです。


ティータイムを楽しむお二人

Morning Tea モーニング・ティー (イレブンジィズ)

ちょうど午前11時頃、ビスケットなどと一緒にお茶を飲みます。
簡単に淹れられるよう、ティーバッグなどがよく使われます。


Afternoon Teaアフタヌーン・ティー

このアフタヌーン・ティーという言葉は、日本でももうすっかりお馴染みですね。
午後のお茶で、午後4時くらいに始まる、社交目的のティータイムです。
19世紀半ば頃は、今でも有名なイングリッシュ・ブレックファーストというボリュームのある遅い朝食かブランチのようなものをとり、夜の8時か9時のディナーまでが長い時間ありました。
ビクトリア女王に仕えていたベッドフォード公爵の夫人は、夕食までの間に小腹が空いて、午後4時頃にリビングルームにバターつきのパンやケーキとお茶を運ばせて空腹を満たしていました。
それが習慣になった頃、居間を客間に移して親しい友人たちを招いたのが始まり。
たちまち上流階級にアフタヌーンティーが流行しました。
正式なアフタヌーンティーについては別ページでご説明しましょう。


High Tea ハイ・ティー

アフタヌーン・ティーとは逆に、イギリスの工業地帯や農業を営む労働者階級の人達がむしろ夕食として位置づけたものです。午後6時頃から、帰宅した男性たちが家族とともに、低いコーヒー・テーブルではなく、背の高いディナー・テーブルで夕食とティーを楽しんだことから、ハイ・ティーと呼ばれるようになりました。
夕食も兼ねて肉類が中心であることから、ミート・ティーなどとも呼ばれています。
アフタヌーン・ティーのような特別メニューを用意するのではなく、チーズやハム、 クラッカー、ビスケット、サラダ、フルーツ、ケーキなど、簡単に出せるものばかり。
シャンパンやワインなどのアルコールが出されるときは、ナッツやオードブルなどが加わります。