今回は流行の苔玉(こけだま)作りにチャレンジします。乾燥した水苔(みずごけ)を使うタイプが手軽にできるので知られていますが、コメリドットコムは「ケト土」を使って草もの盆栽として楽しむように作ってみました。
・ケト土(けとつち)・・・ソフトボールくらい湿地に生えるアシやヨシが長い間堆積してできた粘りのある土。保水力があります。
・苔・・・は様々な種類があります。庭の隅や公園、空き地などで身近に生えていたりします。自分の気に入ったものを使いましょう。
・植え込む植物・・・観葉植物や山野草など、自分の好きな植物を使いましょう。ヘデラ、斑入り石菖(ふいりせきしょう)、斑入りカンスゲ等が似合います。
・赤玉土(小粒)
・山野草の土
・テグス糸 または 黒い化繊糸
ベースとなるケト土は以下のような割合で混ぜてこねた上で使います。
![]() ケト土:赤玉土=7:3 |
ケト土:赤玉土=7:3 |
![]() よくこねて混ぜます |
ケト土は自然の素材が由来の土。小さな枝やゴミがまざっていたら、この段階で取り除きましょう。水を少々加えながら、耳たぶくらいの柔らかさになるまでこねていきます。 |
![]() 苔を貼ることも考えた大きさに |
十分にこねたら、適量を手に取って丸めましょう。外側は苔で覆うため、完成する大きさよりひとまわり小さ目に丸めるのがコツです。また、必ずしも球形でなくても構いません。個性豊かな形にもチャレンジしてみましょう。 |
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こんな形は下に鉢底ネットを敷き、テグスは不要です。 |
苔玉の中に植え込むために、丸めたケト土をお椀状にしましょう。指で凹みをつけて中に「山野草の土」を入れます。土を入れすぎると植物を植え込んだ後に閉じられなくなるので気を付けましょう。
![]() お椀状にへこませます |
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用意した植物の苗を植え込んでいきます。このとき、以下のポイントに注意しながら作業していきます。
●伸びすぎたり、傷んだりしている枝や葉をカットする
●多い葉は間引くように根元からカットする
●根についた土を大まかにほぐし、長いようであれば短くカットする
苗のカットが終わったら【2】でへこませた穴に配置して、周りに山野草の土を入れていきましょう。苗の下に土を入れると高さを調整できますし、周囲に入れていくことで安定度を高めることができます。
苔玉は目で見て楽しむもの。複数の苗を植え込む時はもちろん、単体で植える場合も全体のバランスを考えて配置するようにしましょう。正面から見た場合に、最も美しく見えるように工夫して下さい。 土を入れ込み、最後にお椀状のケト土の「ふた」を閉じます。全体の形をここで修正しておきましょう。
山野草や観葉植物を植えよう
伸びすぎた葉や根はカットして
土と一緒に植えます
全体の形を整えて・・・
あとは苔を貼るだけ!
苗を植え込んだあとは、ケト土が見えないように苔を貼っていきます。苔は家の庭の隅にひっそりと生えているものを用意しておきましょう。同じ種類のものが手に入らなければ、異なる種類のものでも良いでしょう。遊び心のある趣のものができあがりますよ。
土が隠れるように貼っても、苔はすぐにずれてはがれてしまいます。ここをテグス糸で固定します。
最初はタスキがけの要領で玉全体をX字を描くように、その後だんだんとずらして全体を固定していきます。部分的に偏りができないよう、いろんな向きでまんべんなくテグス糸を巻いていって下さい。ぐるぐるぐる・・・
![]() 巻くように覆っていきます |
![]() テグス糸や化繊の糸を使用 |
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![]() こんな感じで貼りましょう |
![]() グルグルと糸を巻いて固定します |
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![]() 巻き終わって完成 |
巻きが終わった苔玉は、飾ってこそ完成です。好みのお皿を用意して苔玉を置きましょう。
苔玉は生きています。お皿には水を切らさないようにし、毎日霧吹きで水を吹きかけて全体がしっとりとした状態を保つように世話をしてあげて下さい。
できた〜っ!飾ろう