バッテリーの点検・Q&A

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はじめに

バッテリーの取り外し時に悩むのが(+)と(−)のどちらから先に外すのか?ということ。

ここでは取り外し方と簡単なメンテナンスをご紹介します。

1.バッテリーの取り外し方(方法と注意)

 

外す時

点検にはレンチが必要です。

写真のレンチは「モンキーレンチ」(左)で直径の大きさを自由に変えることができるもの。コメリ各店で販売中。

端子を磨くワイヤーブラシ(右)も準備しましょう。

 


 

端子は必ず(−)から外しましょう。

(+)から外すとレンチが車体に触れたときにショートしてしまう危険があるからです。

 


 

次に(+)を外します。
(+)には必ずカバーがあります。このカバーを外してから端子を取り外します。

 


 

バッテリーを固定しているステーを外します。

 


 

傾けないように注意しながら、バッテリーを持ち上げて取り出します。

かなり重いのでゆっくりと。

 


 

つける時

バッテリーを慎重に置き、ステーを引っ掛けて固定します。

 


 

取り付ける時は、(+)から。

次に(−)を付けていきます。レンチで強く締めすぎると端子が変形してしまうので注意。

 


注意:

バッテリーを取り外すと、車内の時計やラジオのメモリーが消えてしまう事があります。

あらかじめメモを取るなどしておきましょう。


2.バッテリーの点検と清掃

 

液量点検

電解液面が「UPPER LEVEL」付近にあればOK。

「LOWER LEVEL」付近の場合は蒸留水を補充します。


 

コインで液口栓を回して外します。

内部にゴミが入らないように注意。

 


 

液口から蒸留水を補充します。真横からLEVELを見て、入れすぎないように少しずつ。

万が一バッテリーにこぼしたら、濡れた布で拭いておきましょう。


 

最近のバッテリーにはこのようなインジケーターが付いています。

バッテリーを外さなくても液量や充電状態を見ることができます。

 


 

清掃

バッテリーを外した後の下にある「受け皿」を掃除しておきましょう。

 


 

長い間使っていると端子に汚れが付着して白っぽくなってきます。

端子をワイヤーブラシで磨けば、通電性能も回復します。

 


 

磨いた後は金属がむき出しになってこのようにキレイになります。

 


 

バッテリー本体の汚れは必ず濡れた布で拭きましょう。

乾いた布を使うと静電気が発生して危険なためです。

 


3.バッテリー点検・Q&A

バッテリー液ってどんなものが入っているんですか?
バッテリー液にはバッテリーの製造時・使用開始時に注入する「電解液」と使用中に補充する「補充液」の2種類があります。

電解液
硫酸と蒸留水で作られた希釈硫酸。満充電時の比重は1.280です。

 

補充液
通常使用される補充液とは蒸留水(純水)をいいます。パッテリー液中に補充するものは蒸留水(純水)のみでOKです。

 

ガソリン車とディーゼル車の間でバッテリー上がりの救援はできますか?
車両のエンジン始動系電圧が12V同士であれば可能です。 必ず、救援車とバッテリー上がり車の始動系電圧を確認してください。ガソリン車は12Vがほとんどですが、ディーゼル車ではバッテリーを2個搭載してい て、12V(並列仕様)のものや、始動時24Vで始動直後に12Vに切り替わるもの、24V仕様のものなどがあります。確認できない場合は、事故防止のた めブースターケーブルの使用は避けてください。
エンジンをかけて充電する場合はどのくらい時間がかかりますか?
かろうじて始動可能な範囲はおよそ50%の充電状態です。ここから充電状態80%まで到達するには、無負荷状態の運転走行を2時間程度実施することで到達できます。しかし、80%から満充電状態までは充電電流が非常に少なくなります。さらに2〜3時間以上は必要でしょう。 また、比重が低くなっている(=1.240以下)の時は、さらに多くの時間がかかるため、充電器を使って充電してください。
太いブースターケーブルと細いブースターケーブルがありますが、効果に違いはありますか?
太いものは抵抗が少なく、細いものは抵抗が大きいと言えます。始動電流の大きい車両に細いケーブルを使用すると、抵抗の作用でケーブルが発熱し、始動できない場合があり危険も伴います。ブースターケーブルの選定は、ゆとりを持って太めのものを選ぶことをオススメします。

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