一時期のブームで、スチームクリーナーもずいぶんと認知されるようになった。
ホームセンターはもちろん、デパートやカー用品店でも手に入れることができる。
だが、「思ったほど汚れが落ちない」という意見も耳にする。
そんなあなたはスチームクリーナーの使い方、いや選び方が間違っていないだろうか?
世界ナンバーワンのシェアを誇るメーカー「ケルヒャー」製のクリーナーを例にとり、
上手な使い方を見てみよう。
※こちらの商品は販売終了いたしました。
記事内では、取材を行なった当時に販売されていた機種を使用しており、現在販売しているものとは仕様・操作方法等が異なります。
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スイッチを入れて待つことおよそ15分。本体のランプが消え、準備ができたようだ。早速「シミ落し」に使ってみよう。手元のノズルについたレバーを握ると、白い蒸気が勢い良く飛び出る。
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今回は標準付属のノズルヘッドに別売りオプションの「スポットノズル」(先端の赤いパーツ)を取り付け、より狭い面積にピンポイントで蒸気を当てられるようにしている。
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カーペットに着いたシミは、コーヒーをこぼして1ヶ月経ったもの。青いカーペットの中でこげ茶色のシミがひときわ目立つ。
右手にノズル、左手にクロスを用意する。蒸気を真上から当てるのでなく、ななめ上または横側から当て、反対側に置いたクロスで蒸気を押さえながら受け止めるというやり方が上手な使い方だ。クロスは標準で1枚ついてくるが、これは家にある雑巾などで代用可能。
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レバーを握って蒸気を当てる。ノズルの先端をシミに近づけ、蒸気で汚れを吹き飛ばす。白いスチームに手を近づけているから熱そうに見えるが、実際はさほどではない。「あたたかい」という表現がぴったりくるほどの温度だ。
シミが落ちたかなとクロスをめくってみると・・・・・・見事きれいにシミはカーペットから落ち、クロスに移っている。まるで魔法のようにシミが取れてしまった。
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また、シミが取れたカーペットだが、蒸気を当て続けたというわりには思ったほど濡れていない。これは蒸気の温度が高温であるため。普段水を嫌うような、じゅうたんや畳などにも使やすいというわけだ。
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なお、毛足の長いじゅうたんに蒸気を当てると縮んでしまう可能性もある。あらかじめ目立たないところで試してから行なうようにしたい。
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スチームクリーナーは、コーヒーをこぼしたシミのような部分的な汚れに有効なだけではない。床のじゅうたん全体に蒸気を当てることで、ベタつきをなくしてじゅうたんをふっくらとさせる効果もある。さらに、高温のスチームが中に入り込んだダニを死滅させることもできる。
床に使う場合は、まず掃除機をかけて大きなごみやホコリを取り除いておく。そのうえで写真のようにクロスを「フロアーノズル」に巻いて使う。フロアーノズ ルは両端が洗濯バサミのようなクリップ形状になっており、ここにクロスを挟み込むことができる(クロスは標準で1枚付属だが、家庭にある雑巾でも充分。タ オル生地のものが水をよく吸収するのでオススメ)。
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じゅうたんだけでなく、畳やフローリングの床の場合でも問題ない。同じようにクロスを巻いて使おう。
使い方のポイント
● 床をクリーニングする際は、シミ取りの場合よりスチームの量を減らす。
(「K1201プラス」は手元でスチーム量の調節が可能。)● 変質や変色を防ぐために1ヶ所にしつこく蒸気を当てすぎることは禁物。特にフローリングの場合は要注意。
(ワックスをはがしてしまう可能性がある。)● スチームによるクリーニングをした後は部屋を十分換気して、水分を完全に乾かそう。
窓ガラスは内側も外側も汚れがついているもの。空気の中のホコリはもちろん、排気ガスや雨水、手アカまで、汚れの原因はさまざまだ。年末の大掃除ぐらいしか窓ガラスを掃除しなければ、その汚れが蓄積されてクリアな窓じゃなくなってしまう。
だが、実際に窓ガラスをきれいにするのは面倒なもの。洗剤とバケツを用意し、1枚拭いて雑巾を洗って・・・の繰り返しはなかなか大変な作業だ。
スチームクリーナーはここでも大活躍する。
窓には窓の、別売りオプション製品がある。その名も「窓用ノズル」。掃除機のヘッドに似た形状で、先端にゴム製のスクレイパー(水かき)がついているそれ は、パッと見たところ結露取りの製品のようにも見える。熱い蒸気で汚れを溶かし、スクレイパーでかき取るというしくみだ。
使い方のポイント
● 窓ガラスの下にクロスを敷いておく。床や周囲の壁紙を汚さないためだ。 ● いきなり蒸気を当てずに、遠くから徐々に蒸気をガラスに近づける。その後でノズルをガラス面に押し当てて、ゆっくりスライドさせるように使う。 ● 針金入りのガラスの場合、高温で中の針金が膨張する場合がある。1ヶ所に集中して蒸気を当てすぎないように気を付けよう。特に冬は注意。
窓周辺のアミ戸やサッシにも使える。アミ戸のクリーニングは、標準付属の「ハンドブラシ」にタオル地の専用カバーをつけて行なう。汚れで目詰まりしていたようなアミ戸も、スッキリきれいになることは間違いない。
(アミ戸は耐熱温度がさほど高くないので、スチームを1ヶ所に当てすぎないのがポイント。)
最後にサッシのレール部分を掃除したい。窓ガラスについていた汚れが先ほどのスチームクリーニングで下のレール部分に落ちている。ノズルヘッドに「延長ノズル(別売り)」をセットし、こびりついたような汚れも吹き飛ばして落とすことができる。
毎日見ていながら、普段なかなか手を入れることができない窓ガラス。スチームクリーナーでクリアな視界を確保すれば、外の景色も違って見えるかもしれない。