熱帯魚とは東南アジアや南米など熱帯や亜熱帯地方の川や湖、沼などに生息する淡水魚のこと。種類はとても多く色や形だけではなく性格も種類によって様々だよ。 あとで紹介する温和で丈夫な種類の熱帯魚を選んで飼育してみよう。
水槽サイズに合わせたライト、ろ過フィルター、底砂、ヒーター&サーモスタット、水温系を用意しよう。水をいれた水槽はとても重いから、強度が高く水平を保てるまっすぐな台の上に設置しよう。また窓の近くなど日光に当たる場所ではコケが生えやすいので、直接日光の当たらない場所を選ぼう。
畳やじゅうたんの上 |
テレビの上 |
手作りの台の上 |
強度の低い家具などの上 |
直射日光が当たる場所 |
水道水を使用する場合、カルキ抜きを使って水道水中の塩素を中和します。
※適合水槽の大きさは、周辺温度が10℃以上の環境の場合です。
10℃に満たない場合は希望水温にならない場合がありますので、注意してください。
水草はいろどりを添えるだけでなく、コケの原因になる養分を吸収したり、二酸化炭素を吸収して酸素を供給したり、産卵場所や、魚のストレス軽減にもなるんだ。以下の3種は特に光が弱くても比較的簡単に育成できるよ。
アヌビアス・ナナ |
ミクロソリウム |
ウィローモス |
ろ過には物理ろ過・生物ろ過・化学ろ過の3種類あって、きれいな水の維持には生物ろ過が最も重要なんだ。 【物理ろ過】 マットなどで魚のフンや残餌などの大きな汚れをこしとる。 【生物ろ過】 魚の排泄物や残餌から発生する有害なアンモニアなどを「ろ過バクテリア」が害の少ない物質(硝酸塩)に変えて水を浄化させる。 【化学ろ過】 有害なアンモニア、黄ばみ、ニオイなどを、ゼオライトや活性炭などで、化学的に吸着して取りのぞく。 |
ここがポイント!!水槽をセットしたときは、有害なアンモニアを分解するろ過バクテリアが少なく、アンモニアが多くなりやすいんだ。そこでろ過バクテリアが増殖するまでの2週間は、「ゼオパックによるアンモニア吸着」「エサを少なくする」「飼育数を少なくする」「水換えを頻繁にする」などの対策を行おう。 ろ過バクテリアが生成した害の少ない物質の硝酸塩も、多くなると害になるんだ。そこで週に一度、総水量の1/3を目安に、カルキを抜いた新しい水と交換して硝酸塩を排除しよう。 大切なろ過バクテリアはカルキに弱く、カルキを抜いていない水道水で洗うと死んでしまうんだ。だからろ材やマットは水槽の水をいれたバケツの中で軽く洗おう。 |
熱帯魚は食性や習性、泳いでいる場所、口の形状などいろいろだから、多種多様なエサがあるんだ。人工飼料(フレーク、顆粒、エクスパンデットペレット[EP])、天然飼料(乾燥、冷凍)に大きく分かれるよ。魚種にあわせてエサを選んで与えよう。 人工飼料(フレーク、顆粒、EP) 天然飼料(乾燥赤虫、冷凍赤虫) 重さ8gのかさ比較 エサの種類に気をつけてエサの種類によって同じスプーン1杯でも、重さがぜんぜん違うんだ。フレークから顆粒に変えるときは、与えすぎることが多いから注意してね。 |
新しい魚を買ってきたときは?お店の水と家の水では水質や水温が違うので、水合わせが必要なんだ。20〜30分水槽に浮かべて、水温を合わせ、ビニール袋の水を半分くらい捨て、水槽の水を同量に入れ、10分くらい経ったら水合わせ完了。バケツなど他の容器で行うと簡単だよ。水合わせしたら魚だけを取り出して、水槽に入れてね。残った水は水槽には入れずに捨てよう。 |
コケが生えてきたら?いつのまにか生えてくるコケ。魚への害は無いけれど、見栄えが悪いので掃除をしよう。ガラス面に付着したコケは専用のスポンジやスクレーパーを使えば簡単にキレイにできるよ。流木や石などに黒い髭状のコケが増えてきたら、水槽から取り出して流水をかけながら、硬めのブラシなどでかき落とそう。またコケを食べる魚や貝類をいっしょに飼えば、コケ掃除をしてくれるよ。 |
オトシンクルス |
ヤマトヌマエビ |
イシマキガイ |
通称ミズミミズと呼ばれる生き物だと思われるよ。熱帯魚に悪さはしないけど、たくさんいると少し気持ちが悪いよね。 ミズミミズはどこからともなく発生して、エサの残りや水草の腐敗物などの有機物を食べて増えるんだ。だから汚れた水槽ではミズミミズが多く見られるよ。 完全駆除は難しいけど、水槽の水替えや掃除によってミズミミズのエサとなる有機物を減らす事で少なくできるよ。
グッピーをはじめとした、赤ちゃんを産む熱帯魚は最も簡単に繁殖できる種類なんだ。混泳水槽だと赤ちゃんが他の魚に食べられてしまうので、単独飼育で赤ちゃんを増やしましょう。 |
■主な熱帯魚の仲間たち
ネオンテトラ(3cm)熱帯魚の入門種といえばこれ。水草水槽に群れで泳ぐのを一度は見たことあるかも。安価で飼育も簡単だよ。 |
ラミノーズテトラ(5cm)頭の赤いきれいなテトラ。健康なほど真っ赤になるから、選ぶときもできるだけ頭の赤いものを選ぼう。 |
マーブルハチェット(4cm)マーブル模様が美しい。水面近くで生活し、驚くとジャンプするので、水槽の蓋はしっかり閉めよう。 |
レモンテトラ(4cm)全体に黄みを帯びて、尻ビレは特に黄色い。飼育も簡単。水草の新芽を食べることがあるから注意してね。 |
カーディナルテトラ(4cm)最も美しいテトラといえばこれ。ネオンテトラより腹の赤ラインが長く鮮やかで、群れで泳がせればとてもきれい。 |
レッドファントムテトラ(4cm)派手な色彩で、燃えるような赤が魅力のテトラ。オスの背ビレは美しく伸長するよ。 |
ゼブラダニオ(4cm)熱帯魚の入門後のひとつ。安価で、丈夫で、繁殖も容易なんだ。割と大きな背ビレと、体の縞模様が特徴。 |
ラスポラ・ヘテロモルファ(3.5cm)側面の三角の模様が特徴の、小型コイの代表種。丈夫でエサもよく食べ、飼育も簡単。 |
チェリーバルブ(4cm)真っ赤に染まったオスは特に美しい。初心者にも飼いやすく、性質もおとなしいので混泳も容易。 |
ゴールデンハニードワーフグーラミィ(5cm)鮮やかな黄色とオレンジが人気の改良種。状態が良いとヒレが真っ赤になるよ。飼育も簡単で穏和な性格。 |
ネオンドワーフグーラミィ(6cm)ドワーフグーラミィの青い発色を強調させた改良種。ショップでもよく見かけ、飼育も容易。 |
パールグーラミィ(10cm)全身に真珠をまとったような中型種。発情したオスはのどから腹部が赤くなり、真珠の模様が輝くんだ。 |
ブルーグラス非常に人気の高いブルー系。尾びれの細かい模様と目に涼しい淡いブルーが印象的。 |
キングコブラ濃い黄色と青緑の色彩と、尾びれの幾何学っぽい模様が目を引きつける人気種だ。 |
モザイク・タキシードタキシードを着たようなシックな体色と、派手なヒレの色彩とのコントラストが映える。 |
レッドプラティ(6cm)全身が真っ赤なプラティで、ショップで必ず目にするタイプ。そのほとんどが改良種。 |
ブラックモーリー全身が真っ黒に染まる姿は存在感アリ。大きな背びれのふちが黄色いのはオス。水槽の藻も食べてくれるよ。 |
グッピーの体長 オス:3cm〜4cm メス:4cm〜6cm 優雅なヒレが邪魔して、強い水流は苦手。 |
コリドラス・パンダ(5cm)その名のとおり、目の上の黒帯がパンダみたい。かわいいコリドラスの代表魚。 |
アルビノ・コリドラス(7cm)別名「白コリ」。アエネウス(赤コリ)の突然変異によって現れたアルビノ個体。飼育や繁殖も容易だよ。 |
コリドラス・ステルバイ(5cm)黄色いスポットとオレンジ色の胸ビレが特徴的。コリドラスの中では最も美しい種類のひとつ。 |
●底砂が大切
砂の中に口をつっこむので、顔が傷つかない様に、底砂は角のない、細やかな砂を選ぼう。またゴミが砂の中にたまっていると体調を崩しやすいのできちんと掃除してくださいね。
●エサに注意
底に落ちてきたエサをゆっくり食べるので、フレークや小さな粒のエサは、途中で他の魚に取られて、しっかり食べられないことがあるんだ。だからコリドラスが食べやすい専用の「クレスト コリドラス」を与えよう。
●高い水温は苦手
水温が23〜28℃ぐらいが適温だよ。高い水湿には弱いので、夏の暑さには注意しよう。
タイガー・プレコ(10cm)飼育は簡単でポピュラーなプレコの入門種。体色にかなり個体差があるので実際に見て購入しよう。 |
インペリアルゼブラ・プレコ(12cm)プレコの代表で人気が高いけど、輸出制限のため入手しづらく高価になっているんだ。国内養殖も出まわり始めたよ。 |
ブッシー・プレコ(10cm)近年人気のコケの掃除屋さん。飼育も簡単で水草への影響が少ないからレイアウト水槽にもおすすめ。 |
●酸素不足に注意
水流が強く、溶存酸素が多い場所に住んでいるプレコは酸素不足に注意が必要。エアーポンプや水中フィルターをつけるとプレコが喜ぶよ。
●高い水温は苦手
水温が22〜28℃ぐらいが適温だよ。高い水温には弱いので、夏の暑さには注意しよう。
●流木を入れよう
流木は隠れ家との食料の両方の役目があるので、必ず入れよう。また観賞魚用の土管なども入れるとプレコが落ち着くよ。
●専用のエサを与えよう
水槽に生えるコケや流木だけでは、エサとしては不十分だよ。ほかの魚と異なる食性なので、プレコ専用の「クレスト プレコ」を与えよう。また水草は食べてしまうので、硬い葉っぱの種類を選ぼう。