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千葉県成田市
石井 陳郎 さん
のお宅を訪問しました。

秋もしだいに深まり、青空のなか爽涼な空気がおいしくて気持ちがいい・・・。おなじみのガーデンデザイナー2人がそんな日に訪れたのは、成田市に住む航空整備士さんのお宅。
英国的な落ち着きのある佇まい、青空の中に際立つレンガの色、出来たてほやほやのグリーンのパーゴラ、そしてガレージにさりげなく置かれた外車。
玄関から1人、笑顔の男性が出てきました。第6回コメリドットコム ガーデニングコンテスト「ローズガーデン部門」グランプリ受賞者の石井さん、このお宅の主です。
(受賞作品は、ページの最後にあります)
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白樺とモミノキが立つ外観は、春のローズガーデンとは一味違う魅力を持った、自然らしさを感じます。8年前に建てられたというレンガ作りの洋館と、家の外壁をつたってベイウインドウの上にまで伸びるバラの蔓が、とても似合っています。目を落とすとセージ、アガパンサス、カロライナジャスミンが。そしてひときわ目立つブルーキャッツアイ(猫の目)。お家が人目につきやすい角立地にあるため、通り過ぎるたいがいの人は目を向けるのでしょう。

スチュアートは石井さんのお宅に着くやいなや、カメラのシャッターを押しっぱなし・・・、何枚も何枚も写真を撮り続けます。最近作ったばかりというグリーンのパーゴラには、春満開のローズガーデンに向けて、仕込みも準備万端です!

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玄関へのアプローチを一歩ずつ奥へと進むと、洋館の独特な雰囲気を感じることができます。
もともと、建てた家に見合った庭を作りたい、という気持ちがあったというだけあり、建物の中身にもこだわりがあります。サンタクロースが出てきそうな暖炉、その上に無数に掛けられたおしゃれなお皿。こんな場所でコーヒーブレイク・・・なんて、さぞ気持ちがいいことでしょう。石井さんご自身も、そうして気持ちをリフレッシュするそうです。食器棚の上には、コンテストグランプリの賞状も飾っていただいてました。

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バケーションの日には、自分の時間を持つことが絶対大事という石井さん。パーゴラに続き、今度はウッドデッキを建てるのだ、とやる気まんまんです。
どうしたら綺麗なバラの庭を作れるかという質問に、石井さんはこう答えました。
「本を参考にしながら、1年間のスケジュールを立てて、その通りの作業をその通りの時期にやるだけ。あとは家内が監督役になって、アドバイスをもらうのです」と。
自分ひとりでなく、奥様がいなければ、ここまでバランスのとれたものにはできなかったと、インタビュー中に何度もおっしゃっていましたね。

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いずれはセカンドハウスを建てて、野菜畑を持ちたいと語る石井さん・・・。その目の奥には、もっともっと素晴らしいお庭が広がっていることでしょう。

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本当に落ち着きます・・・
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最後に記念写真を1枚
 

スチュアートが撮影した写真は、当日中にCDで石井さんにプレゼントされました。
スチュアートの「ガーデン写真撮影時のテクニック」はこちらです。


ガーデンデザイナーからの感想

スチュアート・アクステルスチュアート・アクステル

10月の末でしたが、この庭を訪ねるのをとても楽しみにしていました。季節はずれの庭というのは往々にして鑑賞に値しないことが多いのですが、ここが例外だと知ったのは嬉しい驚きでした。理由のひとつには、構造部分のデザインが優れていることです。ですからバラが咲き乱れていなくても、十分楽しめる庭だというわけです。庭にはオーナーが海外で見つけたいろいろなものが上手に隠されていて、決して大きな庭ではないのに、よく見るにしたがっていろいろなものを発見することができます。庭好きなガーデンのオーナーとお会いしてお話を伺うのは本当に楽しいものです。


秋元ふみ子秋元ふみ子

爽やかな秋晴れの一日、訪れた石井様のお宅は、道を挟んだ向こう側に広がる森を一望できるすばらしい環境にありました。オープンスタイルのお庭は、ベイウィンドウのある洋館をすっきりと惹き立てています。そして大きな白樺とモミノキの下には白いテーブルとチェアーが…! 高原の別荘地にでも来たような錯覚を覚えるほどの雰囲気のある外観です。春には咲き乱れていたというバラはこの時期すっきりと切り戻され、芝はきちんと刈り込まれています。アプローチと、最近設置したご主人お手作りのパーゴラ(色のアドバイスは奥様だそうです。素敵なコンビネーションですね。)のストラクチャーがしっかりしているので、いつの季節も美しく見えるのだと思います。シンプルなストラクチャーが、バラをいっそう引き立てるのですね。
パーゴラの足元には、クライミングローズが出番待ちでした。このバラたちがパーゴラを覆うようになったらいっそう見事なお庭になることでしょう。もう少しすると、モミノキにはクリスマスライトが飾られる予定だそうですから、冬もまた素敵でしょうね。いろいろな季節に、訪れてみたい気がしました。オーナーの石井様ご夫妻は、本当に素敵なライフスタイルや夢をお持ちでしたから、お会いしてみてこの庭にはお二人のパーソナリティーやセンスが現れているのだということを納得できました。通る人を楽しませるということも意識されていらっしゃるお庭は、これからもたゆまぬメンテナンスとチャレンジで進化を続けることでしょう。また是非お邪魔させていただきたいと思いました。


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第6回 ガーデニングコンテスト
「ローズガーデン部門」
グランプリ作品


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