第11回目のテーマはガーデンシクラメンの寄せ植え(Garden Cyclamen)


この季節になると、冬から春にかけて咲く、庭や花壇、コンテナ用の植物がたくさん出てきて、楽しみですね。
今回は、シクラメンに注目してみましょう。室内で管理する大型のものもゴージャスですが、ガーデンシクラメンや ミニシクラメンといって、原種との交配でできた比較的耐寒性があって、屋外でも栽培できる丈夫なものも、たくさん出回っています。暮れから春にかけて、玄関先の霜が当たらないようなところで、飾る寄せ植えを つくりませんか?
少し入れ替えをすると、クリスマスからお正月、春まで長持ちしますよ。

シクラメンのはなし



●シクラメン(Cyclamen persicum)は、サクラソウ科シクラメン属の球根性多年草です。
和名は、花からイメージしている「カガリビバナ」や、球根からみた「ブタノマンジュウ」というものですが、今ではこのシクラメンという名前で通っています。

●シクラメンというのは、花茎が丸くなった状態で出てくることから、サイクル(cycle)とついたのが語源で、もともとは、地中海沿岸に原種のシクラメンが自生していました。
最近では、シクラメン・ヘデリフォリウム(C.hederifolium)、シクラメン・コウム(C.coum)などの原種が流通しており、手に入ります。

●私たちが目にする多くの鉢植えは、シクラメン・ペルシカムで、ドイツで品種改良が進められ、日本には明治の頃に渡来しています。高温多湿の日本の気候では、栽培が難しく、栽培家が苦労を重ね、今では花色もピンク、白、赤、黄のほか二色咲きやフリンジ咲き、八重咲きなど様々な種類が出ています。
鉢植えとしては、日本ではこのシクラメンが生産量が一番といってよいくらい多く、冬の花を代表しています。

●ガーデンシクラメンやミニシクラメンというのは、原種のシクラメンとの交配によって作られているもので、サイズは小さいものの、耐寒性もあって屋外栽培ができることから普及してきています。
ミニサイズのものはかわいらしく、寄せ植えなどにして楽しむことも出来て、冬のガーデニングの幅を広げてくれるはずです。


ガーデンシクラメンの育て方



●ガーデンシクラメンは9月から12月くらいの間に植え付けますが、あまり寒くなると根の張りが悪くなるので早めに植えます。

●植えるときには、根鉢を崩さないように気をつけましょう。

●暖地では地植えも出来ますが、鉢植えは冬から春は、日当たりの良い屋外の軒下などで管理します。

●夜0度以下になる場合は、室内に取り込みましょう。

●春に花数が減ってきたら一回り大きな鉢に植え替え、屋外の明るい日陰で管理します。

●水遣りは、土が乾いたらたっぷり。夏は水遣りを控えめにします。