鉢花の特徴

室内に花があると、観葉植物とは違った華やかさを楽しむことができます。

ただし、タネや小さな苗から花を咲かせるには十分な太陽が必要なので、室内では無理なようです。室内では季節の鉢花を購入したり、ベランダで育てた花を飾って、長く楽しむよう工夫しましょう。

長く楽しめる鉢花を選ぶ

まず、開花期間の長い植物を選びましょう。窓辺の日当たりのよい場所に置くなら多くの植物を選べますが、日当たりのよくない場所に置くなら弱い光でも咲く植物を選びましょう。

【室内に向く花】

冬〜春

日の当たる窓辺で育てる・・アザレア、エリカ、クリスマスベゴニア、サイネリア、シクラメン、ポインセチア、プリムラ類

夏〜秋

明るい室内で育てる・・アキメネス、クレロデンドロン、ストレプトカーパス、ニューギニアインパチエンス、ベゴニア‘サラディーン’

周年

日の当たる窓辺で育てる・・エラチオールベゴニア
明るい室内で育てる・・カランコエ、コルムネア、セントポーリア

鉢はインテリアに合わせて植え替える

鉢花の多くはプラスチック鉢、あるいはポリポットとプラスチック鉢の二重鉢で売られています。花が咲き始めたポット苗も同じように使えますが、ポリポットは苗の間だけの仮の住まいですから植え替えが必要です。プラスチック鉢もすでに鉢の中は根がいっぱいの状態ですから、そのままでは根詰まりを起しがち。植え替えすると、さらに株は大きくなり、開花期間が長くなります。第一、室内に飾るのですから、インテリアにあわせた器にこだわりたいと思います。

鉢の大きさは、購入した鉢よりひと回り大きなもの。すっぽり入る大きさのものを選びます。用土は市販の草花用培養土、水はけをよくする鉢底石、土の流出を防ぐ鉢底ネットを用意。プラスチック鉢から抜き、根鉢(根とまわりの土)を崩さずに、そのまま鉢に入れ、培養土を鉢と根鉢の間にしっかり詰め込みます。鉢の上縁から3cmはウオータースペースとして土を詰めないこと。最後にたっぷり水やりして土を落ち着かせます。


鉢花の観葉植物の管理方法

置き場所

日照条件など、置き場所は植物の好みに応じて、決めましょう。日なたを好む植物は時々鉢の向きを変えて、まんべんなく日が当たるように気をつけます。

なお、日当たりのよくない場所で楽しむ場合は、何鉢かでローテーションを組んで、場所を入れ替えます。

冷暖房の温風が直接当たる場所には置かないこと。冬の窓際は夜は温度が急激に下がります。厚手のカーテンで保温し、部屋の内側に移動すると安心です。

水やり

「鉢土が乾いたら、たっぷり与える」という基本を守りましょう。室内の植物の場合、人が水を与えなければ生きていけません。水やりを忘れると乾きすぎて枯れてしまいます。逆に頻繁に水やりしすぎて常に鉢土が湿っているような状態では、根は呼吸できず、根腐れをおこして枯れてしまいます。鉢土が乾いたのを確かめ、鉢土全体に水がいきわたるようにまんべんなく与えます。花や葉に水がかからないように、注ぎ口の細い水差しなどを使って、鉢土に直接与えると確実です。受け皿に溜まった水は必ず捨てましょう。

花がら摘み

花が咲き終わってしぼんだものを花がらといいますが、これは早めに摘み取りましょう。そのままにしておくと見苦しいだけでなく、タネができて次の花が咲かなくなったり、灰色カビ病などの発生原因となったりします。花がら摘みのついでに、黄色くなった葉や枯れた葉も取り除いておきます。

肥料

肥料切れで花が咲かなくなることがあるので、肥料を与えます。10日に1回、速効性の液肥を1000倍に薄めて水やりする代わりに与えます。あるいは粒状の緩効性化成肥料を1ヵ月1回与えてもよいでしょう。かならず肥料の説明書を読んで、規定量を与えること。濃すぎたり、多すぎたりするとかえって害になる場合があるので気をつけます。