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大場秀章先生の「草木花ないまぜ帳」
 
 
テーマ: マーガレット

マーガレット

キク(菊)は古来から日本や中国で愛好され、東洋の花のイメージがつきまとう。しかしキクの仲間であるキク属(Chrysanthemum)の分布はユーラシア全域に及ぶ。広義の分類法では、日本のイエギクだけでなく、シュンギクやシロバナムシヨケギクなどもキク属とし、200種以上を含む。狭義の分類法ではシュンギクなどは別の属とされ、キク属自身はわずか37種となる。


西洋のキクを代表するひとつはマーガレットだろう。英名をそのまま音読みにしたもので、日本語としても響きが美しい。広義の分類法では、学名をChrysanthemum frutescens、狭義のそれではArgyranthmum frutescens。イギリスでは「牛のような目」をしたヒナゲシを意味する、オクサイ・デイジーOx-eye daisyの別名もある。


マーガレットはmargueriteとつづり、女性の名のマーガレットは普通、Margaretとつづる。つづりに差はあるが、この2つの語はいずれも「真珠」を意味するラテン語のmargaritumに由来する。輝ける真珠のように、八方に広がった舌状花をもつマーガレットの頭花の様を真珠に例えたのだろう。


マーガレットは大西洋の島、カナリー諸島の原産の多年草で、ヨーロッパには1699年に入り、日本には明治時代に導入された。明治17(1884)年に出版された東京大学助教授松村任三博士による「日本植物名彙」にも記録され、モクシュンギクとキダチカミルレの名が与えられている。


あまり盛んではないが、品種改良も行われ、舌状花がピンクのマーガレットや、ピンクの丁子咲き、白の八重咲き、舌状花が黄色のものなどもある。しかし一番人気は昔からある、原種に近い「在来白」だろう。シュンギクやシャスター・デイジーなどとの交配により生み出された栽培品種も誕生した。


花壇に植え、日本中のどこででも育ちそうだが、寒さにも亜熱帯的な高温にも弱く、塩害、多湿も嫌う。日本にはあまり適さないようにも思われるが、定着してしまえばよく育つ。


マーガレットには同じ名前の別の種があるので厄介だ。こちらは日本ではフランスギクの名が普通である。が、マーガレットという呼び方も実際になされている。学名は、広義ではChrysanthemum leucanthemum、狭義ではLeucanthemum vulgare。イギリスでは「白色のデイジー」white daisyとも呼ばれるが、フランスではmarguerite、すなわちマーガレットというのが普通らしい。ヨーロッパから西アジアにかけて分布し、北アメリカや日本、ニュージーランドなどには帰化している。


先の「日本植物名彙」には掲載されておらず、明治28(1895)年に出た「改正増補植物名彙」にフランスギクの名で載る。牛の目のマーガレットよりも遅れて渡来したのだろう。


私は子どもの頃、庭にマーガレットを育てるのが夢だった。ダリアも心に残る。大きな頭花をもつキク科の植物に憧れていたのだろう。しかしマーガレットを育てることは適わなかった。




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Profile:

東京大学名誉教授
理学博士
大場 秀章 先生
(おおば ひであき)
ヒマラヤに花を追う−秘境ムスタンの植物− 2005年2月4日、大場秀章先生が中心メンバーの調査チームがネパール王国のムスタン地域で行った現地踏査の成果をまとめた著書「ヒマラヤに花を追う−秘境ムスタンの植物−」の出版を記念して、講演会が開催されました。
東京大学名誉教授。植物分類学の権威であり、ヒマラヤに生育する植物研究の第一人者の大場秀章先生が、植物に関する興味深いコラムを毎月お届けします。大場秀章先生には、当社の緑育成財団が支援している「ネパールムスタン地域花卉資源発掘調査」の中心メンバーとしてご指導いただいています。


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