キャスターは移動や搬送を容易にする目的で、室内、構内の搬送機器及び、各種機器類に取り付けられ、人力で間欠的に使用するものです。選定に関しては用途及び使用条件に応じて、適正なものを選び、正しく取り付け、設定された条件を守ってください。
キャスターの使用にあたり、用途、必要機能、使用条件等を考慮して、適切なものを選定願います。特に次の事項に注意してください。
適正許容荷重
カタログの許容荷重は、平坦な床面を人力で搬送する場合に移動が容易で、安全かつ長期に使用できる荷重の限度を指示しています。積載される総荷重を見積もって、それに見合った許容荷重のキャスターをお選びください。尚、4ヶ使用の場合でも、荷重のような計算式で0.8掛けにて考えるのが一般的です。
キャスター4ヶ所の場合
総荷重の限度=1ヶ当たりの許容荷重×4×0.8
異なるサイズの製品を併用する場合は低荷重側キャスターの許容範囲をもとに使用最大荷重を算出してください。
※計量法改正にともない重量Kgと力Kgに明確に区別しなければなりません。
力の表示はdaN(デカニュートン)に変更します。
1daN=10N≒1.02kgf(1kgf≒9.8N=0.98daN)
(換算係数9.8→9.80665)
速度について
使用速度は、常温で平坦な床面を歩行速度以下で断続的に使用してください。(発熱を伴う連続使用は避けてください。)
車輪径 | 使用速度 |
---|---|
75mm 以下 | 2Km/h以下 |
100mm 以下 | 4Km/h以下 |
使用条件
取り付け機器に応じて車輪径及び材質、取付方法(プレート型、ネジ込み型等)さらに、使用機種(自在、固定、ストッパー付)を、現品またはカタログにてご確認の上、決定ください。
ストッパー
長期の使用による摩耗、損傷で、気がつかないうちに機能の低下をきたす恐れがありますので、ご注意ください。
一般に堅い車輪(ナイロン車、フェノール車等)は出荷当初より、制動力が劣ります。
制動性能については、製品安全上、特に必要がある場合には他の手段(車輪止め、フロアロック等)を使用してください。
環境
通常、キャスターは常温、構内で使用されることを想定しております。高温、低温、多湿、酸、アルカリ、塩分、溶剤、油、海水、薬品等の影響を受ける特別な環境でのご使用は避けてください。製品の劣化が進む恐れがあります。やむをえず、ご使用になる場合は個々の用途に合わせた金具、車輪、グリスが必要です。なお、材質により床面に汚染の恐れがあります。
キャスターの取り付けに関しては下記の諸事項を守ってください。同シリーズを組み合わせてご使用ください。取付け面が、水平になるように取り付けてください。
- 旋回キャスターは、その旋回軸が垂直になるように、取り付けてください。
- 固定キャスターは、お互いに平行になるように取り付けてください。
- 固定される接続部をご確認の上、取り付け穴部の寸法に適合したボルトナット、ワッシャー等を用い、ゆるみが生じないように正しく取り付けてください。
特にネジ込み型キャスターの取り付けは、適正トルクでネジの六角部を締めてください。過度に締めると軸部が緊張し、破断の原因となります。{ネジ径12mmの時、最適トルク20〜50N・m(200〜500kgf・cm)}ネジ込み型キャスターの旋回止めストッパーを、ONの状態でキャスターごと締め付けることは避けてください。ストッパー部分が変形・破損する原因となります。
設定条件
適正許容荷重以上の負荷をかけないでください。
かたよった荷重は避けてください。
固定キャスターは、車輪の回転方向と異なる方向に無理な力を加えないでください。
衝撃の加わる使用(落下及び振動、フォークリフト等の爪当て)避けてください。
著しい凹凸での使用または鋭利な突起のある床面での乗り越しは、避けてください。
トレーラー等の牽引はしないでください。
本来の目的以外の使用で、キャスターを取り付けた物に載らないでください。
ストッパー
ストッパーペダルの操作は、靴を履いた足により確実に行ってください。
ストッパーを掛けたまま、無理に動かさないでください。
ストッパーペダルを過度に踏みつけたり、カナヅチで叩いたりしないでください。
傾斜面でストッパーを掛けたまま放置するようなことは、避けてください。特に必要がある場合には、車輪止め等、他の手段を使用してください。
走行中にストッパーペダルを操作しないでください。
製品の改造
使用者の責任において、製品の改造、組み換え、塗装する事や、溶接・取り付けについては、責任を負いかねますので、ご了承ください。
事故防止及び長期のご使用いただくため、定期的な点検、メンテナンスを行ってください。
通常点検は、キャスターの取り付け部分の締付が完全か、キャスターに破損・亀裂変形の有無、車輪のベアリング・シャフトの締め付け、タイヤの破損・亀裂・摩耗の有無を確認してください。その上で取付部、車輪部の結合に緩み、異常がある場合は、即、締結してください。
製品に劣化、破損等の不具合が生じた場合はただちに交換してください。(部品のみの交換は行わないでください。)
旋回部や車輪部に異物が巻き込まれた場合は、ただちに除去してください。旋回不良や回転不良の原因になります。
★ ご不明な点はメーカーに問い合わせのうえご使用ください。
- 適正許容荷重以上の荷物は乗せないでください。
- トレーラー等の牽引はしないでください。
- かたよった荷重は避けてください。
- 本来の目的以外の使用で、キャスターを取り付けた物に乗らないでください。
- 固定キャスターは、車輪の回転方向と異なる方向に無理な力を加えないでください。
- ストッパーを掛けたまま、無理に動かさないでください。
- 衝撃の加わる使用(落下及び振動、フォークリフト等の爪当て)は、避けてください。
- ストッパーペダルを、過度に踏みつけたり、カナヅチで叩いたりしないでください。
- 著しい凹凸面での使用または鋭利な突起のある床面での乗り越しは、避けてください。
- 傾斜面でストッパーを掛けたまま放置するようなことは避けてください。
- 特別な環境でのご使用は、避けてください。