2004/04 |
ドクダミ (Houttuynia cordata Thunb)
ジュウヤクとも呼ばれるこのドクダミは「毒痛み」からきたものといわれて古くからある民間薬で、体の毒を追い出す効果、具体的には便秘やできもの、水虫などに薬効があります。日本では広く自生する多年生草本で、中国名を(シュウ)と言います。ジュウヤクというのは、薬のことです。独特の臭いが不快だということで嫌われがちですが、この臭いの成分に抗菌性があるそうですよ。
春になると縦横に走る地下茎から苗がでてきて、花壇などにはびこると根絶することはとても難しい植物ですが、欧米では珍しい植物として大切にされているという話もあります。最近では園芸種としてゴシキドクダミなどがでていますね。
ハート型の緑の葉と、花弁のように見える白い4枚の苞とその中心に立つ花軸につく小さいたくさんの花のコントラストが意外に美しいのです。できたらドクダミを単独で鉢に植えるのも良いかもしれません。
ドクダミには美肌効果もあるってご存知ですか?私は葉を採って2〜3日乾燥したあと、果実酒用の焼酎につけてエキスを抽出したものを、同じように細かく切ったアロエを漬けた抽出液と合わせ(ドクダミ抽出液を全体の10%くらい混ぜ)、必要に応じてグリセリンを10〜15%の濃度で混ぜたものを化粧水として作っておき、一年中顔から体までお風呂上りや洗顔後に使っています。カサカサ肌もスベスベになることうけあいです。お試しあれ。
オリエンタルポピー (papaver orientale)
ケシ科ケシ属の宿根草でオニゲシとも言われるこの花は、「ケシつぶほどの」と表現されるとおりの本当にゴミと見まがうほど小さな種から高さ60cm以上にも成長し、花径10cm以上のあでやかな花を咲かせます。私はこれをずっと昔イギリスに初めて行ったときに見て、そのインパクトの強さに圧倒されました。そういえばイギリスではリンゴなどの果物は日本と比べてとても小さいのに、野菜類やマッシュルームなどはやたら大きくて、不思議な感じでした。
ポピーにもいろいろあって、ひなげしや野生種のものは花も小さく、たおやかな風情がありますが、このオリエンタルポピーはすごく自己主張してるなあと感じます。一枚ずつの花びらはとても薄くて、まるで作り物のようですね。
そうそう、嘉悦大学で公開講座をしていますが、昨年度の生徒さんのひとりから、「ギリシャのポピー」の種をもらいました。播種の時期には遅かったのですが、撒いてみたら・・・結構発芽率が高く、都合上移植したのですが(直根性だから移植を嫌うのですけど、播種下苗床に所狭しと生えてきたので仕方なく)残ったものは元気にどんどん葉を茂らせてきています。
種や球根の楽しみは、「待つ」楽しみですよね。ドキドキしながら発芽を待つ楽しみは、大好きな人を待つデートのときに似て、嬉しいものです。花が咲いたらまたご報告しますね! |
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