でもこれから夏に向かって気温がぐんぐん上がりますと、消費電力も大幅に増える
ようになってゆきます。そんな季節に、ちょっとした工夫で電力を使わずに涼しく
過ごす方法を考えてみましょう。まずは暑く感じるのは何故か、というところから。
ヒトの身体は、体温を約37度に保とうとする性質があります。 そして余分な熱は
身体の外へ出すようにしているのですが、夏のように気温が上がると、身体の回りの
温度が高いために熱を放射するのがとても難しくなり、いきおい「体内に熱がこもる」
ようになって「暑い」と感じるのです。 また、炎天下のアスファルトの上を歩く時のように、
物理的に温度の高いものが近くにあると「暑い」と感じます。暑い時に汗が出ますね。
汗は蒸発する時に気化熱といって、周りの熱を奪います。そうすると涼しく感じるのです。
そこに風があたれば尚更涼しく感じますね!
雨水を貯めておいて、その水を朝や夕方涼しくなりかかった頃、家に面した
舗装道路とか駐車場などの、できれば直射日光の当たっていないあたりに
水を撒きます。 気化熱を奪うので周りの気温を下げて涼しく感じることが
できます。このとき、風上に打ち水をして、風上から風下に向かって空気が
流れるように窓を開けると、涼しい空気が家を通り抜けて一層効果があります。
暑い陽射しを遮ることで、室内の温度が上昇するのを防ぎます。カーテンなどでも
多少は効果がありますが、カーテンは直接日が当たって温度が上がるため、
それが室内にも影響します。それより、陽射しと室内の間に日陰の部分を作る
ほうがずっと効果的です。したがって、オーニングやシェードクロス、
簾(すだれ)とかよしずなどが良いのです。更に窓を網戸などにして室内を風が
通り抜けるようにするとより涼しく感じます。
西側や南側に陽射しを遮る樹木があると、木陰が出来ますね。西日や、南からの
陽射しや、道路などからの反射熱を防いでぐっと涼しくなります。
これは緑ならではなのです。 木陰に入るとほっとするくらい涼しいでしょう?
それは、日陰になるだけではありません。植物の葉からは水分が蒸散しています。
そのときに葉の周りの熱を奪うので、実際に温度が下がるから涼しいのです。
緑のチカラはスゴイですね!
ただ光を遮るだけでなく、それが緑であればより涼しいということが
お分かりかと思います。ゴーヤや、ヘチマなど、葉が大きくで成長の早い
ツル性の植物で緑のカーテン状のものをつくります。 プランターとネットなどを
利用して、上だけでなく横にもツルと葉を伸ばすように仕立てましょう。
あとは心理的な効果で、風鈴の音を聞いたり、循環式に水が流れ出す、または
こぼれて下に落ちるなど見た目や、また水音によっても涼を感じる感性が
日本人にはあります。涼しげな色の暖簾やカーテン、インテリアなども涼を感じる
要素ですね。実際の気温とは関係がないようですが、ヒトは、心理によっても
耐暑性が増すように思います。
| 雨水タンクの水を利用するエコガーデン | 水を大切にする英国人 | エコガーデンのきっかけは無駄な消費を抑えることから |
| 耐暑性と耐乾性夏場の植物 | 省エネしながら夏を涼しく過ごすには | 節水型ガーデンレシピ |