第22回のテーマは、バタフライガーデン


庭や植物と関わっていると、そこには鳥や蝶や虫などの生き物の存在があることに気づきますね。美しい花も、本来は鮮やかな色や形、蜜などで蝶や虫を惹きつけ、受粉を助けてもらっています。幼虫は植物を食べて育ちますが、そういった場を提供して助け合う関係にあるわけです。鳥たちもまた蝶の幼虫などが増えすぎないように食べたり、樹木や花の実や種を食べてそれを遠くへ運んでくれますし、更にそれらの生き物はやがて死んで土に還り、植物の栄養となります。
都市化によって自然が失われている地域も多くなりましたが、庭に蝶がやってくる環境を整えてみませんか。今回は蝶を呼ぶ庭・バタフライガーデンです。
ワイルドライフを庭に招き、そこに訪れる蝶たちのユートピアを作って自然を満喫しましょう!それと同時に自然の生き物を保存していることにもなる素敵なことなのですから。

バタフライとその食性


蝶(英語でバタフライ)は昆虫の中の、チョウ目(鱗翅目、ガ目ともいう)で、実際はその中でもガのほうが圧倒的に多いのです。
チョウは主に昼間活動しますが、ガの仲間にも昼行性のものもいて、定義は難しく、要するにチョウはたくさんあるガの中の一部に位置するようです。
また蝶は、生長するときに、卵−幼虫−蛹(サナギ)−成虫という工程を経る完全変態をします。幼虫の時は、葉などを咀嚼して食べますが、成虫の蝶になると、口吻という、ストローのようなものを伸ばして、お花の蜜や、樹液などを吸って生きています。全く違う食べ物ですね!
蝶の一生は、早いもので約4週間ですが、中には卵や蛹で冬越しして2年も生きるものもあります。おなじみのアゲハなどは、春から秋までに3〜4世代を繰り返すようです。そして、秋のものは蛹で越冬するそうですよ。でも、天敵などによって、卵から成虫になるのはそのうちの僅か5〜6%だそうですから、蝶の世界も無事に成虫になるまでには厳しい試練があるのですね。