ナムルが揃ったら石鍋を準備します。ゴマ油を内面全体に塗り込み、弱火にかけます。ゴマ油の香ばしい香りが立ち込めてきたら、ご飯を入れましょう。十分に熱せられた石鍋に温かいご飯を入れると「パチパチッ!」と音がします。ナムルもご飯の上に彩り良く並べていきます。中火くらいで火に掛けましょう。
ナムルを並べたら、卵を割り入れましょう。卵の黄身が流れ落ちないように、周りをナムルで“堤防”を作っておくとよいです。入れたご飯を箸でめくって、焦げ具合を見ます。ご飯が固まって薄~いキツネ色になってきたら、最後に鍋肌から一回しする感じで流し入れ、1分ほど火に掛けて完了。
火を消したばかりの石鍋は非常に熱くなっています。オーブンから鉄板を取り出すのに使う「金属製の鉄板つかみ」で、台の上にゆっくり置きましょう。
テーブルにビニールのテーブルクロスを敷いている場合、台を挟んでいても熱くなって変質してしまう場合があります。濡れた布巾やランチョンマットを台の下に挟んで、テーブルクロスを熱から守ると良いでしょう。
あとはもう、お好みでコチュジャンや海苔を入れ、スプーンでガーッとかき混ぜます。一番上に静かに乗っている卵も、彩りよく並べられた五色のナムルも、白いご飯の上に敷き詰められたそぼろも、とにかくもう勢いよく混ぜるのみ!
「ジューッ!」とご飯が鍋肌に触れるたびに音を立ててパリパリのおこげになっていきます。香ばしい香りが周囲を包むなか、石鍋をかき混ぜる自分はまさに主役の気分。この瞬間こそが石焼ビビンバの醍醐味でありクライマックスなのです。おこげが全体に行き渡り、鍋の中全体がコチュジャンの「赤」と卵の「黄色」で紅葉してくると食べごろ。スプーンひとくち口にすればアツアツ、パリパリの旨さがここまでがんばった時間を忘れさせてくれます。 |
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