ケルヒャー高圧

「高圧洗浄機」をご存知だろうか?
漢字だけ見ると何やらスゴそうな業務用機械を連想しがちだが、実際はコンパクトな家庭用クリーナー。水道ホースに直結して使い、ノズルの先から出る高圧の水でクルマや家の外回りをクリーニングするものだ。
さてこの高圧洗浄機、TV通販などで最近目にする機会も多くなり、
「威力はどれくらいなんだろうか?」
「使い方は難しいのでは?」
「わざわざ買ってまでなァ・・・」
という声をたくさん耳にする。
百聞は一見に如かず、ということでドイツのメーカー「ケルヒャー」社製の高圧洗浄機を扱う「ケルヒャージャパン」に早速取材してきたので、レポートをご覧いただきたい。
結論から言うと、「高圧洗浄機欲しい!!」
※こちらの商品は販売終了いたしました。
記事内では、取材を行なった当時に販売されていた機種を使用しており、現在販売しているものとは仕様・操作方法等が異なります。
同等品等の案内は致しかねますので、ご理解のうえ、当情報のご利用をお願いいたします。
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K399MDの外観
ケルヒャーの「K399MD」シリーズを使って、セッティングから窓ガラスの洗浄、後片付けまでの手順を紹介していく。
「K399MD」は実売価格(コメリドットコム)が約3万円の中級機だ。同じケルヒャーの「K202」など2万円以下の入門機と比べると、水圧や水量などのスペックに違いがある。また、これは実際に使ってみてわかったことだが、使用中のモーター音が低音になるように設計されており静かに運転するという印象を受ける。クルマの洗浄はもちろん、窓ガラスや外壁などのハウスクリーニングもこなせる万能選手だ。
さて、外観はこのように車輪がついたスタンドタイプだ。移動する場合は旅行用トランクのようにハンドルを引いて持ち運ぶことができる。本体の後ろ側からは電源コードがのびている。
本体には高圧ホースの先に取りつけるノズルが2本付属する。ひとつは「ジェットノズル」、もうひとつは「サイクロンジェットノズル」だ。このように本体ウラ側の差込穴に入れて収納することが可能。

市販の内径15mmホースも使える
前面に2つ空いている穴にホースをつなぐ。向かって左が勢いよく水を出す「吐出口」。ここにつなぐのが5.5m高圧ホース(標準で付属)。向かって右は水道から水を引く「給水口」で、ここには水道の蛇口から引っ張ったホースをつなぐ。標準でも3mの水道ホースがついてくるが、より長いものを使いたい場合は内径15mmの耐圧ホースを代用できる。

コードリールは必ず用意したい
本体後ろから出ている電源コードはこのまま壁のコンセントに差し込んでも良いが、長さが足りない場合も多いことだと思う。その際は安価な延長コードや屋内用テーブルタップを使うのではなく、必ずコードリールを使うこと。高圧洗浄機は1000~1500Wと消費電力も大きく、屋内用の細いコードでは耐えられないからだ。「15A」と表記されている太めのコードリールがおすすめだ。

トリガーガンにノズルを取り付ける
またコードリールを使う際も、10mまでのものを選び、コードは伸ばしきってから使うようにしたい。巻いたままでは電圧が低くなり危険である。コードリール自体、ホームセンターであればどこでも入手でき高いものではないので、一緒に用意しておくことをおすすめする。
高圧ホースの先は「トリガーガン」という握り手のついた銃のような形状になっている。ここにまずは付属の「ジェットノズル」を取り付ける。これを取り付けると、コイン洗車場に良くあるような形に変身する。
これで準備完了。いよいよだ。

電源は本体前面にある
水道の蛇口を開ける。水量が足りないとホースに空気が入って圧力が上がらないので、蛇口は最大にしよう。

水を勢いよく出して洗浄
本体前面につく電源スイッチを「ON」の方向にひねり、ガンを握ると勢いよく水が出てくる。K399MDのジェットノズルは「高圧」「低圧」の2段階を手元で切り替えられる。写真を見てそれぞれの水の出方に注目していただきたい。

高圧ここではショールームのガラスを洗浄したが、こういった家庭の窓ガラスや網戸の洗浄は「対象から1mほど離れて使う」のがベストだそうだ。

機械というのはメンテナンス次第で驚くほど長持ちさせることができる。
高圧洗浄機も例外ではない。特に使い終わった後の片づけが重要なのである。


ただ電源を止めただけでは、洗浄機の中に圧力が残ったままである。これは機械にとって良くない状態。そこでガンを握って中の圧力を逃がす対策が必要となる。握った手から圧力が抜けていくのを感じればOK。


ここがポイント。機械の中の水を抜いてやるのだ。特に寒い地方では中に入ったままの水が凍結しトラブルの原因となることが多い。電源を再び入れると「ポシュッ」と吐出口から水が出てくる。

もちろん、洗剤を使った後は片づける前に清水で本体内部をすすぎ、洗剤成分をきれいに洗い流すことを忘れずに。
これで10年は使える!

K520Mプラス
高圧洗浄機を購入する動機のひとつとして挙げられるのが、洗車。コイン洗車場でおなじみのジェットノズルが我が家でも使えると聞けば、クルマ好きの皆さんなら試してみたくなることだろう。
ただ高圧洗浄機でクルマを洗うだけでは面白くないので、今回は様々なオプションパーツを使いながらその魅力を紹介していきたい。

長いホースはクルマを一周
ここで使うのはケルヒャーの「K520Mプラス」。ラインナップから見れば実売価格(コメリドットコム)約4万円の上級モデルになる。
この「K520Mプラス」の大きな特徴は、高圧ホースの長さが11.5mと非常に長いこと。入門機の「K202プラス」や中級機の「K399MD」のホース長さが5.5mであることと比べれば、長さは約2倍。
実は、ケルヒャーの高圧洗浄機には様々な別売りオプションパーツが用意されているなか、人気の面で常に一、二位を争う商品が「10m延長高圧ホース」だが、「K520Mプラス」があればもともと11.5mもの長さを持っているのでオプションを使わなくても作業性は抜群である。写真のようにクルマをグルッと回り込んでの洗車も楽にこなすことができる。

汚れまくったボディー
用意したのはいい具合に汚れたトヨタ・ファンカーゴ。オーナー氏の話では「1年ほど洗っていない」という、まさにこのレポートのためにあるようなクルマだ。メタリックシルバーのボディも全体がくすんで、灰色になってしまっている・・・。
ホースをつなぐなどのセッティングを行なったら、いよいよ洗車をスタート。その前に、洗車に便利なオプションパーツを紹介しよう。今回使うオプションパーツは次の4点。
回転ブラシ
高圧洗浄機のトリガーガンにつなげて使う。内側ブラシと外側ブラシの二重構造になっており、水が流れると内側のブラシだけが回転して汚れを落とす。柄の部分で角度を変えられるので、自由な姿勢で車を洗うことができる。ブラシの素材は柔らかいものを使用しており、毛先も丸く加工がされているのでボディを傷める心配はない。
フォームノズル
これもトリガーガンにつなげて使う。黄色いタンク部分に洗浄剤を入れると、ノズルからは細かい泡が勢いよく出る。ボディ全体に均一に、しかもきれいにまくことが可能だ。タンク容量は350mlあり、満タンでクルマ1台分を洗うことができる。
RM81弱アルカリ性洗浄剤
フォームノズルにクルマを洗う際によく使われる中性洗剤に比べ、油汚れなどに強い。普通の洗剤をかけただけでは落としきれない汚れに対して、効果が期待できる。
アンダーボディスプレーランス
長さ約60cmのパイプ。先がほぼ直角に曲がっているため、ミニバンや1BOXカーの天井を洗ったり、ノズルが届きにくい車体下を洗浄するのに重宝する。

フォームノズルを取り付ける
まずはフォームノズルのタンクに弱アルカリ性洗浄剤を、原液のまま入れる。さらにフォームノズルをトリガーガンに取り付けて準備完了。

均一に洗剤をかける
ガンを握ると、洗剤がボディに噴きかかる。手作業の洗車では決して作ることのできない、細かくきれいな泡だ。ボディ全体に均一にかけ終わったら、汚れを浮かすための反応時間として2~3分そのままにしておく。

回転ブラシは内側が回る
次にフォームノズルを取り外し、代わりに回転ブラシをセットする。ガンを握るとブラシに水が通り、写真のように内側が回転する。この回転のおかげで柔らかい毛先でも驚くほど汚れを落としてくれる。

ボディーもキズつかない
ブラシで汚れを落としたら、きれいな水で「すすぎ」となる。天井やボディ裏など手の届きにくい部分は「アンダーボディスプレーランス」を利用しよう。特にボディ裏は普通なかなか洗浄できないもの。高圧洗浄機+オプションパーツで一気に汚れを落としてしまいたい。パイプ中間(写真では左手の部分)の継手部分で曲がった先の向きを変えられるので、使い勝手がとても良い。

高い所も手がとどく
最後はオプションパーツを外し、ジェットノズルをボディから15cmくらいまで近づけて仕上げのすすぎを行なう。高圧水のパワーで、落ちなかった汚れもここで落とすことができた。

最後はすすぎ

before
効果をわかりやすくするために、ボディに向かって左半分は洗わず、右半分だけ洗った。ボディの輝きの違いを見比べて欲しい。

洗車中・・・


洗車中・・・

同じ汚れを落とすなら、手作業に比べて格段に楽。コイン洗車場のホースを使う場合に比べても、高圧洗浄機は吹き出す水量が少なく反動も小さいので疲れにくい。
水道+ホースで手洗いすると1時間で1200リットルもの水を使うが、「K520Mプラス」を使うと1時間で370リットルの水で済ませることができる。つまり、1/3~1/4の水量で洗うことが可能。
庭や玄関先などは従来、ホウキを使って掃いて水を流すというやり方が普通だったはず。ケルヒャーの高圧洗浄機を使えば、その水圧で「今まで落ちなかった汚れが落とせる」というメリットがある。タワシでゴシゴシこする方法よりも力がいらないので、女性の皆さんにもおすすめだ。

黒ずんだレンガと苔だらけの目地
まず写真を見てほしい。レンガを敷き詰めた歩道であるが、すき間(目地の部分)からコケがびっしりと生えている。長い時間雨ざらしにさらされたり泥水をかぶったりしていたので、レンガの表面も真っ黒になり汚れがこびりついている。
レンガやインターロッキングはもともと、砂や土を固めて成形した産物。表面にはたくさんの穴が空いていて、汚れた水を吸収することで表面が黒ずんで見えてしまうというわけだ。

しみ込んだ汚れも落とす勢い
これを落とすのが全機種に標準装備している「サイクロンジェットノズル」。標準の「ジェットノズル」を使った場合に比べて、約10倍の威力で高圧放水することができる。サイクロンという名前のとおり、ノズルの先端が高速回転して水をはじき出す仕組みだ。水を出すと「ブーン」というモーターが高速で回転する音が周りに響く。

右が使用前、左が使用後
勢いのよい水が目地に生えたコケを吹き飛ばし、レンガ表面の黒ずみも瞬時に落としていく。表面のコーティングをはがされたかのようにレンガ本来の色がどんどん現れてくる様子は、まさに圧巻。「使用前」「使用後」でレンガの色の違いを見比べて欲しい。サイクロンジェットノズル一つでここまでできる!

長~い21.5m
例えば家の中で掃除機を使う場合、コードが短くて家具に引っかかったり、何度もコンセントをつなぎ変えたりした経験はないだろうか?
高圧洗浄機もコードやホースを使う以上、この問題は避けて通れない。だから、ストレスなく掃除をしたいならホースを延長したい。そういった要求に応えてくれるオプションパーツが「10m延長高圧ホース」だ。
これを使うことで、11.5mの長さを誇るK520Mプラスのホースが21.5mの長さになる。本体を遠くにおいても、ホースが長いから作業性は落ちないのだ。障害物が多く、取り回ししづらい庭の掃除には本当にありがたい。

パイプを4本つなげて2mの高さに
2階のガラス窓や店舗の看板など、通常は脚立を使わないと掃除できないようなところに使えるオプションが「延長パイプ」。40cmほどのパイプが4本セットになっており、全部つなげると1.7mの長さになる。
使い方は簡単で、トリガーガンとノズルの間にこの延長パイプを組み込むだけ。ノズルの長さを合わせれば、合計2mほどの高さになるから高所の汚れ落しには最適だ。

3つのノズルから水が出る
高圧洗浄機で床を掃除する、というとその水圧で「水跳ね」が心配ではないだろうか。例えばウッドデッキの床面を掃除する場合、汚れは落とせたけど靴もズボンもびしょ濡れというのでは、どうしても使おうという気にならないだろう。
オプションパーツの「フロアークリーニングランス」を使えば、水の跳ね返りを気にすることなく高圧洗浄機を存分に使うことができる。

水のはね返りがない
その秘密はヘッドの構造にある。電気掃除機のヘッドで言えば吸い込み口に当たる部分に3つの高圧ノズルがついており、ここから水が噴射される。ノズルの周りはすっぽりとプラスチックノズルで覆われているので、水が跳ね返ることはない。
ヘッド周囲に植えられているブラシは汚れ落しの目的よりは、障害物をよける目的のようだ。ブラシでこするというのではなく、あくまでも高圧放水で汚れや床のヌメリを落としていく。ヘッドのサイズも手ごろだから、せまい飲食店の厨房などにもおすすめだ。

回転羽根と2つのノズル
黄色の円盤状の外観が個性的なオプションパーツは「テラスクリーナー」。コンクリートやタイルでできた壁や床、ウッドデッキなどのクリーニングに使えるパーツだ。
円盤部分を裏返すと扇風機のような羽根がついている。この羽根の先についているのが2つの高圧ノズル。本体の電源を入れてガンを握り、水を出すことによってこの羽根が回りながらノズルから水が噴射する。

床のクリーニングに最適

回転しながら水が出る様子

外壁もこなす
円盤部分の表にはハンドルがついているので、写真のように手で押さえながら移動させれば壁面のクリーニングもこなす事が可能だ。クルマのハンドルに似ていることから、ケルヒャーの本国・ドイツではこのテラスクリーナーは「Tレーサー」と呼ばれているらしい。
もちろん、ノズル部分は完全にマウントされているので水の跳ね返りが気にならない。外壁を水洗いするにもかかわらず、長靴やレインコートなどを用意しなくとも気軽に作業できる。

アミ戸をクリーニング中
アミ戸の掃除こそ、高圧洗浄機の得意とするところだ。アミ戸から1mほど離れ、標準装備のジェットノズルで水を噴射すれば面白いようにアミ目についた汚れが落とせる。 アミの表の汚れはもちろん、ガラス窓に跳ね返った水がアミのウラ面の汚れも落としてくれる。