メモ
さつまいも・・・ヒルガオ科
原産地:中央アメリカ
わが国へは江戸時代のはじめに沖縄へ渡来しました。
土壌を選ばず栽培が容易なことから、江戸時代の中頃には全国的に広がりました。
乾燥や酷暑にもよく耐え、たくましく育ちます。
粉質で味が良く作りやすい「ベニアズマ」が代表的な品種です。
そのほかには「ベニコマチ」や「ベニハヤト」、「紅赤(べにあか)」、「高系14号」、「山川紫」などがあります。
生育適温が22~30℃と高温性です。
また栽培には肥沃な土地よりもむしろやせた土地が向き、酸性土壌にも強いのが特徴です。
排水をよくするとともに、蔓ぼけさせないように窒素分の吸収を少なくして栽培します。
連作しても、連作障害はほとんどありません。
ふつうは苗を購入します。
長さが25~30cmで、7~8個の節のあるがっしりした苗を選ぶようにします。
自分で芽だしをするときは、まず48℃のお湯に40分ほど浸し、バーミキュライトを入れた発泡スチロールの箱に植えつけます。
植えつけ後、40~45日たって葉が7~8枚になったころ、切って苗に仕立てます。苗は日陰に3~4日保管して、植えつけを待ちます。
排水と通気性の良い土壌を好みますので、早めによく耕しておきます。
畝の真ん中に、草木灰と堆肥などを入れ、幅50cm、高さ20cmほどの畝を立てます。
保温のため、ポリフィルムでマルチングをしておきます。
マルチに30cmぐらいの間隔で切り目を入れ、苗を植えつけていきます。
苗はやや斜めにして、イモになる根が出るための節を4~5個、地中に入れます。
葉は地上にだし、マルチの穴は土でしっかりとふさいでおきます。
蔓の伸びが悪く葉色が淡すぎるときには、化成肥料を少量、施します。
また、株元や通路に生えた雑草は、早めに取り除きます。
10月から11月ごろ、伸び広がった蔓を切り取ったあと、くわで堀りあげて収穫します。
体長1cmくらいの幼虫が、折り曲げた葉や2枚の葉をあわせて巣をつくり、その中で葉の片面を食害します。
スミチオン乳剤やアディオン乳剤などの殺虫剤を散布します。
体長2~4cmの幼虫が、イモの表面を浅くかじり、その部分があばた状にへこみます。
また、傷口から黒斑病が侵入してイモが黒く腐ります。
成虫・幼虫ともに見つけたら取り除きます。
また被害が大きいときは、ダイアジノン粒剤などの薬剤を散布します。
気温が高くなったころ、日中になると葉が萎れ、そのあとに下葉からだんだんと黄色くなって枯れていきます。
薬剤による治療は困難なので、株を抜き取って焼却します。
苗の植えつけ前に、ベンレート水和剤など殺菌剤の希釈液に漬けて予防します。