Fumikoの楽しいガーデニング

Lesson 6 雑草のはなし

Lesson6-4:雑草の防除

どうです?雑草って、土を豊かにするために存在してくれているんですよ!とはいえ、どうしても雑草は困るという人も多いはず。私などは、マンションの1階に住んでいて目の前のほんの小さな場所を、初期の頃に石ころを取り除いて、ドクダミを抜き、コーナー花壇のようなものを作っていますが、ドクダミはその周りにまだまだたくさんあります。花壇で花を植えてあるところは、「少し遠慮してね」といいながら上部をつまんだり抜いたりしていますが、花壇の外側にはドクダミだけを残して茂らせてあり、それはそれでもなかなか花の時期はきれいです。植えた花も、自然に出てきた草も、命には変わりなく、また、同時に美しさに変わりはありません。

私の庭は雑然として見えるかもしれません。ただ、人の手が入っている庭であれば他の植物との共生や、美観などの面からも雑草に少しは遠慮してもらう必要もあるかもしれませんね。でも抜くよりは、刈るほうを私は選んでいます。さて防除、除草の方法をいくつか見てみましょう。

  • 画像手取り除草:素手や、鎌、鍬などのシンプルな道具を使って雑草を抜き取ったり、刈り取ったりする方法で、かつてはこの方法だけで行われていました。
  • 画像機械除草:耕耘機などのような機械を使って除草すること。土を攪拌することによって雑草を抜いたり切断したりします。多くの草は土の中に埋め込まれたりします。
  • 画像生物除草:雑草を好んで食べる動物を放して防除したりします。除草剤の代わりにアイガモやコイを使ってお米をお育てたりする有機農法は有名ですね。そのほか雑草に病気を発生させる微生物を使う方法や、稲自身の持つ雑草抑制作用を活用する方法などがあります。
  • 化学除草:除草剤(農薬)を使用して雑草を枯死させる方法で、残念ですが現在では最も一般的な方法です。除草剤には作物自体に影響が少なく、雑草だけを枯らす選択性除草剤と散布する場所に生育する草をすべて枯らす非選択性除草剤があります。植物に直接かけたり、土から吸収させたりする方法があります。お勧めしませんが、どちらにしても農薬なのですから、使用するときには十分注意する必要があります。


Lesson6-5:物理的な雑草の防除

庭の面積が広く、管理しきれない場合は、ある程度砂利や敷石などで覆われた部分を増やすことで雑草の管理を軽減することができるでしょう。庭にデザイン性も生まれて植物がより引き立つようにもなります。

たとえば砂利引きのアプローチやパティオなど、クリーンに保ちたい部分に雑草を生えない状態を長く保つようにするにはこんな方法もあります。

・透水シートを使う
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  • 砂利引きにする場所を平らにならす。
  • 施工面に透水シートという、雨は通すが砂利は地面に逃げてゆかないもので、雑草も防除できるシートを敷く。
  • 砂利を敷き詰める。ウッドチップなどを使用してのマルチングもそうだが、敷き詰めるときはおよそ6〜7cmの厚さに。長い時間には砂利の間に土やほこりが溜まり、草の種などが飛んで生えてくることもあるが雑草抜きの手間はかなり削減できる。

Lesson6-6:まとめ

早い、量がおおい、大きい、美しいということが優先されると、安全、自然からかけ離れた農業や園芸となってゆく恐れがあります。地球に生きる同じいのちとして動物や植物を扱い「これは自然か、不自然か」という問いをもって生きてゆくことは、これからの人類にとってとても大切なことだと思います。自分たちのしていることが自分たちの種の危機につながるかもしれないという危機感を忘れてはならないのです。外来種に押されて姿を消しつつある、いわゆる日本古来の「雑草たちの姿」は他人事ではないかもしれません。
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