Stuartの
ガーデン写真撮影時のテクニック

構成 - 背景(バックグラウンド)を考えて撮る

背景(バックグラウンド)という要素は、良い構成の写真を撮る上で、カメラのアングルと同じように重要なものです。写真を撮るときには、ついつい手前の被写体に意識を集中しすぎてバックグラウンドを見逃しがちです。

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新宿区・小笠原伯爵邸
撮りたいものの背景が、ごちゃごちゃしていたり、にぎやかだったりすると後ろに眼が行ってしまいますね。トーンなども抑えてシンプルな背景を選びましょう。そうすることで被写体の良さがより魅力的に前面に出てくるはずです。

今回は、同じウォーターフィーチャー(噴水)を写したものを比較してみましょう。撮り方によって、結果がいろいろになることがお分かりになると思います。

バックグラウンドをチェックする

撮りたいものの向こうに何があるかチェックしましょう。たとえば、大好きなお花のクローズアップ写真を撮るときなどには、後ろに視線を邪魔するようなものが入っていないように気をつけるようにします。 写真
後ろがにぎやかなので噴水が目立たない例

視点を変えてみる

被写体を動かしたり、またカメラのアングルを変えたりして、背景がシンプルですっきりしているところを選びましょう。シャッターを切る前にこのステップを踏むことで効果は格段に違ってきますよ。

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噴水に近づいたのはいいのですが背景がごちゃごちゃしています。

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クローズアップすることで噴水は見えますが、水がはっきりとしませんね。

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それよりも少しは良いと思いますが、背景が噴水の色と似ているため目立ちにくい感じです。

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背景が暗いところを選んで撮ったものです。どうです、今度ははっきり見えるでしょう?


バックグラウンドをぼかす

被写体の背景をぼかすというのは、とても効果的な方法です。この手法を使うためには焦点の範囲を狭めることが必要です。
一眼レフカメラでは「f(絞り)」の値を小さくすることで背景をぼかすことができます(シンプルなカメラにはこの機能がついていないかもしれません)。
写真私はこの手法を、特に花のクローズアップ写真を撮るときに良く使います。この写真ではフェイジョアの花が、背景をぼかしたことでより魅力的に見えていると思います。

同じロートアイアン(鍛鉄)のゲートを、「背景をそのままで撮ったもの」と、「背景をぼかして撮ってもの」で見てみましょう。

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背景もしっかり写っているためゲートのディティールがわかりにくいですね。

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背景をぼかしてみましょう。ゲートのブドウや葉に視線が行くことがわかります。


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