ハーブガーデンとは


ハーブは英語のHERBをそのまま読んだものです。特定の植物名を指すのではなく、多数の植物の総称で、英語で香りのある草、草本を意味する言葉なのですが、ラテン語に由来する語源でも「茎の柔らかい植物」つまり、草本を指していました。

ですが、現在ではタイムやラベンダー、ローズマリー、ローレルなどの低木や高木類もハーブに含まれていますし、和食でお馴染みのワサビやシソ、サンショウ、ミョウガなどもハーブの仲間であるといえます。

日常的には「香りや薬効のある植物」として受け入れられているのがハーブではないでしょうか。今日でも新種のハーブが発見されたりしていますし、薬用、美容、料理から園芸、染料、クラフトに至るまでハーブの世界は広がり続けています。
ハーブガーデンは、花や香りを楽しむだけでなく、毎日の暮らしに使うためのものでもあります。見た目にも美しいガーデンでライフスタイルをレベルアップしましょう!

ハーブとスパイスの違い


ハーブとスパイスは多分にオーバーラップするところがあり、違いは明確ではありませんが、ハーブというと植物の各部分( 根や花、葉、果実、種など)が薬用として、また食物の風味付けや染料として使用しますが、多くの場合は葉や花を生、またはドライで使用します。

一方、スパイスはもともと熱帯地方が原産のアロマティックプランツの固い部分を乾燥させて食用に使われるものを指しています。根や茎(ジンジャー)、皮・バーク(シナモン)、ドライフルーツ(カルダモン)、種(ペッパー)、蕾(クローブ)といった具合に主に料理への利用ですね。

ハーブの歴史


ハーブと呼ばれる植物は5千年以上も前から栽培されてきました。古代ギリシャ・古代ローマ時代にヨーロッパに伝えられた医学・薬学は伝承され、それを発展させる重要な役割を果たしたのがハーブでした。

中世の修道士達が教会の中庭などで栽培していましたが、ルネッサンスまではハーブの利用は魔術的な利用が殆どで、ハーブの知識のある人は呪術士や魔女と見られていたそうです。

それ以降ハーブの扱いは専門的になり、薬学、植物学、医学、園芸学、美容学などの形で発展集積されたハーブの知識はやがて東洋に伝えられ、その地域の新しいハーブが加わってゆきました。人類が狩猟・採集時代から経験的に得た知識の集大成が伝承されたものがハーブだといえるでしょう。