用途別の楽しみ方 レモングラス

2.ティー:さわやかなレモンの香りレモングラス

ススキに似た草姿で、葉の切り口はレモンの爽やかな香りがします。東南アジアでは料理に欠かせないハーブです。有名なタイ料理の「トムヤムクン」にも必須ですよね。全草に芳香があって、生でも乾燥葉でも使われますが香りは生のほうが優れています。消化を助け、整腸効果があるので胃腸の弱い人には心強い味方。 また、蚊よけや防虫効果があるほか、クラフト材料としても使えるマルチなレモングラス。そのまま切ってお風呂に入れて楽しむこともできますよ。今日はハーブティーにして楽しむ方法を紹介しましょう。
レモングラスのお茶は消化を助け、腹痛や下痢の緩和にも効果があります。また爽やかな香りで疲労回復や気分をリフレッシュしたい時にもぴったりです。また発汗・殺菌効果があるので風邪を引いた時にもお勧めです。

●ティーの入れかた(レモングラスのみ):フレッシュの場合は刻んだ葉を一人あたり大さじ1(約10g、ドライならその1/2〜1/3の量)を暖めたポットに煎れ、沸騰したお湯を注いでフタをし、3分から5分浸出させます。
また、紅茶との相性もいいので、レモングラスと紅茶を3:7位で混ぜても美味しいですよ。

●集中力を増すブレンド:レモングラス、ローズマリー、ペパーミントを混ぜて。ローズマリーは強いので、レモングラスやペパーミントの半分以下の量にします。爽やかな酸味とスッキリした香りで気分がリフレッシュし、集中力がアップしますよ。

●お腹の調子が悪い時:レモングラス、ジャーマンカモミール、ペパーミントを混ぜて。カモマイルは気持ち少なめに。疲労回復と消化システムを助けてくれます。

●レモングラスの育て方:レモングラス(レモンソウ) Cymbopogon citratusは、インド原産のイネ科常緑多年草です。高さは50cm〜60cmくらいになります。種の入手は難しく、苗を植えて、株わけで増やします。植えつけは春から秋口に、日当たりの良いところで育てますが、水不足では葉が細くなり、肥料が不足すると葉が黄ばんできます。2,3年ごとに株わけしましょう。地植えの場合、関東以北では晩秋に掘りあげて室内で管理するか、株を1/3程度にきり戻して、根元をマルチングして越冬させます。収穫は初夏から晩秋まで。

用途別の楽しみ方 ラベンダー

3.クラフト:色と香りでヒーリングラベンダー

ラベンダーはその色と香りで、ヒーリングには余りにも有名。根強い人気がありますね。地中海沿岸からアフリカの北部原産で、現在の栽培種はゆうに100を超えるそうです。古くから薬用や美容に利用され、コモンラベンダーを中心とするラバンドゥラ系(細長い灰緑色の葉)と、フレンチラベンダーなどのストエカス系(花の先端に大きな上部苞葉)、深く切れ込んだ鋸歯のある葉のデンタータ系、しだに似た切れ込みのある葉をもつプテロストエカス系などがあります。

アロマテラピーやエッセンシャルオイルとして薬効が強いのは、コモンラベンダー(イングリッシュラベンダー)の、Lavandula angustifolia種で、全草に沈静作用、抗菌作用、抗炎症作用、解毒作用があり、何は無くともラベンダーのエッセンシャルオイルがあったら、これだけは皮膚に直接付けても大丈夫なので擦り傷や切り傷、軽いやけどなどにも良いほか、眠れない時に数滴コットンに落として枕下などに使えて便利です。是非お試しください。今回はそのラベンダーを使ったクラフトです。長い間香るので、引き出しやバッグに入れて、またプレゼントとしても喜ばれますよ。

ラベンダーバンドルズの作り方 (フレッシュなもので作ります)

(1)コモンラベンダー(イングリッシュラベンダー)の花穂(開花寸前くらいの花穂がベター)を長めに切ります。11本、13本、15本17本など、奇数本を1セットとします。

(2)葉がついていたら落とし、花穂と枝だけを使います。花穂を揃え、花穂のすぐ下のところを糸などで結びます。細めの束なら、3mm幅くらいの細いリボン1m位を直接結んでも良いでしょう。片方は長くしておきます。

(3)花穂の方を優しく持ち、縛った部分から枝を花穂を包むようにそっと折り曲げてゆきます。このとき、茎が折れないよう注意します。

(4)均一に枝が折れたら、結んでいたリボンを枝に交互に編みこんで行き、花穂が見えなくなったら、余ったリボンで茎を少し斜めに巻き、また元に巻いて穂の元のところで巻き終わりをボンドなどで固定し、リボンで結びましょう。

(5)茎を適当なところで切りそろえ、日の当たらない、風通しの良い室内で乾燥させておけばずっと使えます。

ラベンダーの育て方

コモンラベンダーLavandula angustifolia (イングリッシュラベンダー)はシソ科耐寒性常緑小低木です。これらラバンドゥラ系は、灰緑色で細長い葉を持ち、一般に夏の暑さや高温多湿に弱いため、花穂は早めに刈り取るほうがいいでしょう。日当たりのよい、排水性の良いところで乾燥気味に管理します。

花後と秋、または早春に株の剪定をします。種は、ばらつきのある株になることが多いので、挿し木で増やしましょう。ドライにするときは、開花し始めたらすぐに、花茎の元の2段目くらいの葉のところで切り取り、小さめの束にして、風通し良く日が当たらない室内で逆さに吊るして乾燥させます。