空気の力を利用して、電動工具顔負けのパワーを発揮するエアーツール。コンプレッサーはそのパワーを発生させる機械です。
最近は家庭用のコンプレッサーの需要が高まり、DIYやクルマのタイヤ交換で利用されています。
コンプレッサーは圧縮空気を作り出す機械。先端に以下のようなエアーツールを取り付けて使います。
タイヤのボルトの付け外し
「キュルルル・・」と音を上げて効率よく作業できます。インパクトレンチを使います。
くぎ打ち
「スパン!スパン!」と木に釘やステープルを打ち込みます。ネイラーを使います。
屋根、壁、小物の塗装
一定量の塗料を均一に吹き付けることができるので、仕上がりが非常にきれい。スプレーガンを使います。
浮き輪、ボールなどの空気入れ
海の家などで目にすることができます。タイヤチャックなどを使用します。
モーターの回転を圧縮機本体のピストンによる上下運動に変えます。ピストンの上下運動で空気を圧縮し、下のタンク内に空気をためます。
空気タンク内の最高圧力は、一般的には0.78MPa(約8kgf/cm²)です。このタンク内の空気の排出を利用して、いろいろなエアーツールを使用します。
1.使用するエアーツール類をあらかじめ取り付けておきます。
2.コードリールを使用する場合は指定された太さや長さを守って下さい。でないと、電圧が低下しトラブルの原因となります。
3.どうしてもコンセントから離れたところで作業する場合は、コードよりもエアーホースを伸ばして対応しましょう。
4.スイッチを入れると、まず空運転を始めます。「グォングォングォン・・」とやや大きな音で圧縮機が動き出します。
5.空気タンクに空気がたまっていき、圧力計が上昇していきます。ためている時はエアーツールを使わず満タンまで待ちましょう。
6.満タンになると自動停止します。これでエアーツールを使うことができます。圧力計の目盛りが0.59MPa(約6kgf/cm²)まで下がると、再びモーターが動き出し空気をためます。
・空気を圧縮すると水滴が発生します。空気タンク内の水分を抜くために使用後は必ず「ドレン抜きバルブ」を開いて下さい。
・コンプレッサーは空気を吸い込んで圧縮しています。
工場の中など、汚れた空気の場所では大気中のゴミまで吸い込んでしまいます。
「吸い込みフィルター」の汚れ具合を定期的に(半年に1回)チェックして下さい。
ドレンとは?
空気タンク内にたまる水滴とオイルが混ざったもの。
おなじ「馬力」表示でも『消費電力』を馬力で表しているメーカーもあり、また『モーター出力』で表しているメーカーもあります。
消費電力(W):電気の消費量
モーター出力(W):モーター自体の出力
1馬力(1ps)=750W
例えば、「D」のコンプレッサーは「1馬力」とも表示できますし「2馬力」とも表示できます。お店では、その馬力は何を指しているのか見分ける必要があります。
A | B | C | D | |
馬力(ps) | 1/4 | 1/2 | 3/4 | 1 |
モーター出力(W) | 200 | 400 | 550 | 750 |
馬力(ps) | 3/4 | 1 | 1.5 | 2 |
消費電力(W) | 550 | 750 | 1100 | 1500 |
※コメリ各店では「コンプレッサー対応表」を掲示しています。※作業や使用工具で使えるコンプレッサーが一目でわかります。
・タコ足配線をやめる
・コードリールを使わず、直接コンセントから電気を取る
・差し込むコンセントの場所を変えてみる
・安全装置(プロテクター)が働いている
安全装置(プロテクター)とは?
細いコードリールなどを使うと、電気の供給が追いつかず、モーターが焼き付きます。
これを防止するのが安全装置。圧縮機についています。原因を改善した後にボタンを押せば、再び動き始めます。
コンプレッサーもクルマのエンジンオイルと同様に「潤滑」と「冷却」の目的でオイルを使用します。
・オイル交換は6ヶ月に1回
月1〜4回程度の使用なら、6ヶ月に1回は交換が必要です。全量交換しましょう。
・オイルは専用のものを
コンプレッサー用のものを使用して下さい。コメリのお店でも販売しています。
オイルフリーコンプレッサー
オイル交換が不要のタイプです。最近はこのタイプも少しずつ出回っています。
何といってもメンテナンスが楽なのがメリット。
空気の出口から全くオイルが出ないのでキレイな空気が必要な作業にも適しています。
協力:
アネスト岩田キャンベル株式会社
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