ミカンをはじめとするカンキツ類は、冬に暖かい土地ほど作りやすく、北日本では栽培できない地域も多くあります。ビタミンCが豊富で、風邪の予防から癌予防効果まで期待されるとも言われています。みんなが知っている身近な果物こそ、おいしく育てたいものです。
カンキツ類は数千万年前からすでにあったといわれ、インド、中国南部からヨーロッパ、南北アメリカへと伝わっていく中で、それぞれの土地に特有の品種ができたようです。わが国でもカンキツ類は多種多彩。中でも最も多く生産されているのはウンシュウミカンです。他にも多くの品種がありますが、そのほとんどは食べごろがウンシュウミカンよりも少し遅くなります。
まず、育つ環境の中にないといけません。日本全国どこでも育つわけではないのです。カンキツ系は、東北南部以西で育てるのがおすすめです。さらに、ウンシュウミカンや甘夏みかんは、年平均が15度以上で、冬季も零下5度以下にならない環境が必要になります。
暖地では3月、低温地では4月が最適です。植え付け時期は一緒でも、ミカンの種類によって収穫時期は異なります。
強い枝で、方向、位置、角度のよい枝(①②③)を主枝に決めて開心自然形に仕立てる。
幼木時代
未成木時代
成木
果実をたくさんつけすぎると、隔年結果したり、品質が落ちるので、必ず摘果作業をします。早生も普通種も1回目が6月下旬から7月上旬、2回目が8月上旬頃です。
暖地では2月中旬~3月。低温地や風の強い地方では発芽前になります。春に新梢を出してから、夏と秋にもまた出てきます。ただ、春枝以外は不要なので剪定します。
大枝や幹に直射日光を当てると日焼けをおこすので、徐々に剪定する。あまり枝を込ませないで、日当たりや風通しをよくする。 ポイント・日当たりや風通しをよくします。・大枝や幹に直射日光はあてないように徐々に剪定しましょう。 |
ミカンの仲間は常緑樹ですので、葉が1年中ついています。それだけ養分を吸収しますので、そのときどきに、肥料を与えるとよいでしょう。
目安:元肥・・・3月 実肥・・・6月 お礼肥・・・10月
カイヨウ病、黒点病、ヤノネカイガラムシ、ハモグリガ、ハダニ、アブラムシ等多様です。カイヨウ病にはベンレート水和剤を、ハダニなどにはケルセン剤等がです。有効
※農薬はラベル等に記載されている使用基準に従い、適用のある作物に使用して下さい。
参考文献:
小学館 「フラワーオアシス 庭木・花木・果樹」