大場秀章先生の「草木花ないまぜ帳」 |
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テーマ: アスチルベ |
5月から6月の園芸店でよく目にするのがアスチルベだ。鉢植えもよいが庭先に植えても楽しめる。アスチルベ・アレンジーのような園芸種の品種が多量に日本に入ってきたのは昭和30年代以降で、日本ではそれまでは園芸植物としては一般に馴染みがなかったようだ。アスチルベ(Astilbe)とはこの植物が分類される属の名称で、輝きを意味するギリシア語スチルベ(stilbe)と、欠けることを意味するア(a)の組合せからなり、アスチルベが小さく目立たぬ花をもつことを象徴して命名された。これがヨーロッパにもたらされたのは十九世紀になってからだが、皮肉にもその草姿や花序には独特の風情が認められ、栽培されるところとなった。 |
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