大場秀章先生の「草木花ないまぜ帳」 出版記念講演会の様子 2005年2月4日、新潟県新潟市・ホテルオークラ新潟にて、「第15回コメリ緑資金 第9回緑育成財団 贈呈式」および「出版記念講演会」が開催されました。 会場が満席となった講演会では、当コラムでおなじみの東京大学名誉教授・大場秀章先生、上越教育大学・五百川裕先生より、長い間「未踏の地」であったネパールの秘境ムスタン地域での調査の様子や研究の位置付け、現地で生息する植物について等、映像を踏まえながらお話しいただきました。 ムスタンの科学的魅力については、 1.長い間、入域が制限され、植物相が科学的に未調査である。 2.湿潤ヒマラヤと乾燥ヒマラヤの接点にある。 3.ヒマラヤとチベットの接点にある。 と話され、他地域にはない特色をもった、とても興味深い地域であるとのことでした。 今後は、ネパールの植物誌の発行に尽力する、と意気込みも話されていました。 コメリ緑資金を基盤とする財団法人緑育成財団では、平成11年より、ネパールムスタンの地域花卉資源調査発掘事業を支援しています。 Profile: 東京大学名誉教授 理学博士 大場 秀章 先生 (おおば ひであき) 東京大学名誉教授。植物分類学の権威であり、ヒマラヤに生育する植物研究の第一人者の大場秀章先生が、植物に関する興味深いコラムを毎月お届けします。大場秀章先生には、当社の緑育成財団が支援している「ネパールムスタン地域花卉資源発掘調査」の中心メンバーとしてご指導いただいています。