苗の選び方

新苗

その年の早春に接木をして春に売り出される1年生の苗で、生育期でもポット苗ですから植えられます。葉につやがあり、粉がふいていないもの、黒い斑点などがないものを選びましょう。


開花株

花が咲いた状態で売られていますから、実際の花色や姿、樹形などを見て気に入ったものを選びましょう。病気の枝などがないことを確認してください。


大苗

前年の秋から冬にかけて接木したものを秋まで管理し、その年の秋から冬にかけて売り出される株です。休眠期に出回りますから安心して植えることができます。しっかりとして太い枝が出ているものを選ぶようにします。


植え方のコツ

日当たりがよく、風通しの良い場所を選び、土は肥沃で排水性が良いことも大切。土がやせているようなら、腐葉土や乾燥牛糞、完熟堆肥、くん炭、珪酸白土などを混ぜます。鉢なら、赤玉土や赤土に、堆肥や乾燥牛糞を30%位(多めですね!)混ぜます。

鉢植え

新苗は4月半ばから5月半ば頃に、6号鉢(直径18cm位)に植えて、面倒でも株の成長に合わせて少しずつ大きな鉢に替えましょう。
根鉢を崩さないようにそっとポットをはずし、用土を少し入れた鉢の中央に置き、接ぎ口が土でふさがれないように高さを調節しながら植えましょう。 植えたらたっぷりの水を。
新苗はまだ弱いので支柱を立て、苗のラベルを付けておきましょう。

大苗は休眠期(11月末〜2月ごろまで。寒冷地は3月はじめまで)に植えるので、根からポットをはずしたら、根をほぐしながら土を落とし、このときに傷んだ枝や細い枝は根元から切り落としましょう。枝先は数センチ下の外芽の5mmくらい上を斜めに切り、水の入ったバケツに根を入れておきます。
鉢の下1/3に培養土を入れ、苗の根を広げるようにして中央に置き、土を入れますが、接ぎ口が外に出ていることを確認しながらうまく高さを調節しましょう。たっぷりの水をかけるか、バケツの水につけて、底面から給水させても良いですね。
ラベルを忘れずに付けておきましょう。


庭植え

新苗の場合は深さ、直径40cm位、大苗では60cm位の植え穴を掘り、掘り上げた土に乾燥牛糞や有機肥料を混ぜ、穴の底に入れますが、肥料に直接根が触れないよう、その上から肥料の入っていない土を少しのせ、苗を置き、埋め戻します。接ぎ口を埋めないように気をつけましょう。
苗の周りに水鉢をつくって沢山の水を与えます。水が引いたらもう一度水をあげておきましょう。



堆肥と切り戻し

バラは肥料喰いです。鉢植えの場合は油粕や骨粉で練り肥を株元に置いたり、液肥を成長期には月に二度ほど与えます。庭植えの場合、寒い時期に油粕と骨粉を株から少し離して土に埋め、乾燥牛糞などでマルチングします。マルチングは腐葉土などでもいいです。根の保温にもなるし、土壌水分の蒸散を防いでもくれますね。

春からは咲いたら、2番花を楽しむため小葉5枚の葉の上で切ります。 
一季咲きのオールドローズは花のすぐ下を切ってもよいでしょう。でも、もし秋のローズヒップを期待したいときには、花びらだけを取るようにします。
ブッシュローズなどは放任すると年々大きくなって花が上のほうにだけしか咲かなくなります。冬には1/3くらいまで切り詰める強剪定をするとよいでしょう。


病害虫

黒点病、うどんこ病などは、冬のうちから、木酢液や竹酢液を薄めて根の周りに撒いておくことでかなり防げます。植物のエキスなどから作った薬剤も出ていますからお試しください。
アブラムシは早めに取り除きます。テントウムシがくれば、アブラムシを食べてくれます。薬剤でそういった虫を殺してしまわないように気をつけましょう。
また、ネギ族を足元に植えると結構虫害から防いでくれますよ。チャイブなど花も可愛いものを一緒に植えてみましょう。