ハーブの種類と特徴


料理・お菓子づくりにおすすめハーブ&スパイス

1 ハーブ名 イタリアンパセリ Italian parsley
P.crispum.var.neapolitanum
分類 セリ科 / 半耐寒性2年草 / 和名:オランダゼリ
用途 ブーケガルニやフィーヌゼルブなどのミックススパイスに。 魚介、肉野菜、パスタ、スープなど広範囲。
栽培 日当り。夏の高温多湿に弱いので水は葉にかからないよう。
特徴 古代ギリシャ、ローマ時代から薬用、料理用として使われてきた。 ビタミンやミネラル、殺菌力のある葉緑素を多く含む。優れた強壮作用があり、貧血、消化器系疾患、腎臓、婦人病にも。

2 ハーブ名 コーンサラダ/マーシュ corn salad
Valerianella locusta
分類 オミナエシ科 / 耐寒性1、2年草 / 和名:ノヂシャ
用途 味は淡白で野菜としてサラダや和風の合えもの、汁ものにしてもよい。
栽培 日当たり、水はけ。肥沃な土壌で。
特徴 トウモロコシ畑の雑草であったことからこの名に。葉は対生し、へら型。生育が早いので播種40〜50日で収穫できる。花がつくと葉が堅くなるため茎の根元から刈り取って収穫する。

3 ハーブ名 チャイブ chive
Allium schoenoprasum
分類 ユリ科 ネギ属 / 耐寒性多年草 / 和名:エゾネギ
用途 葉は和風料理や様々な料理の薬味として調理の最後に生で加える。花はスープやサラダ、ハーブビネガー。
栽培 保水性のある肥沃な土壌。ハダニやアブラムシに注意。
特徴 欧米で栽培されているチャイブはアサツキの仲間が栽培化されたもの。化酵素の働きを促すので食欲増進に。ビタミンB1の吸収を高める。 収穫のとき根元を3cmほど残すと次の葉がでやすい。

4 ハーブ名 サラダバーネット salad burnet
Sanguisorba minor
分類 バラ科 / 耐寒性多年草 / 和名:オランダワレモコウ
用途 球状の花序はドライフラワーにも。若葉はキュウリの風味あり。サラダやスープに。ハーブバターにしてもよい。
栽培 日当たり、水はけ。乾燥ぎみに育てる。古葉はまめにカット
特徴 ハーブガーデンには欠かせない。芳香があり、根茎が止血や日焼けなどの薬として使われる。 ほふく性の根茎の上に細かい鋸状の小葉が複葉になっている。丈夫で育て易い。ガーデンの縁取りにも。

5 ハーブ名 オレガノ oregano
Origanum spp
分類 シソ科 / 半耐寒性〜耐寒性多年草 / 和名:ハナハッカ
用途 葉はイタリア料理に。室温において柔らかくしたクリームチーズに塩胡椒と一緒に混ぜ込んで冷す。
栽培 日当たり。夏の高温多湿に弱い。乾燥ぎみに育てる。
特徴 オレガノの仲間は地中海沿岸で紀元前から妬くようにされており、 形態によりオリガヌム類、マヨナラ類、アマラスク類に大別できる。スイートマジョラムはワイルドマジョラムより甘くてスパイシーな風味。

6 ハーブ名 クローブ Clove
Syzygium aromaticum
分類 フトモモ科フトモモ属 / 常緑樹 / 和名:チョウジノキ
用途 スープや煮込み、オーブン料理。粉末は菓子などの風味づけに。ソース類やミックススパイス材料。
栽培 インドネシア モルッカ諸島原産
特徴 10m以上にも達する常緑樹。数あるスパイスの中で最も芳香が強いといわれる。開花する直前の蕾を摘み取って乾燥させたものを利用。消化促進、殺菌作用、麻酔作用も。古来のにおい袋に。

7 ハーブ名 シナモン Cinnamon
Cinnamomum zeylanicum
分類 クスノキ科 クスノキ属 / 常緑樹 / 和名:ニッキ
用途 パイやドーナツ、紅茶にも。すっきりした独特の芳香と味覚は甘味と相性がよい。
栽培 原産:インド、マレーシア、スリランカ
特徴 人類が最も古くから関わってきたスパイスのひとつ。枝や幹の樹皮を剥ぎ取りコルク層を除去して乾燥させて利用する。消化促進、防腐作用、健胃、整腸、解熱、鎮痛など漢方の処方にも。


料理・ティーにおすすめハーブ

1 ハーブ名 ローズマリー rosemary
Rosmarinus officinalis
分類 シソ科 / 半耐寒性常緑低木 / 和名:マンネンロウ
用途 葉はイタリア料理に。シチューやソースは枝ごと加えて。ティー、マウスウオッシュ、バスハーブに。
栽培 日当たり。夏の高温多湿に弱い。乾燥気味に育てる。
特徴 強壮、健胃、血行促進の薬効。記憶力と集中力を高め全草に強い芳香がある。高さは60〜120cmに。株がよく枝分かれしてきたら葉を摘んで使用する。

2 ハーブ名 ヒソップ hyssop
Hyssopus officinalis
分類 シソ科 / 耐寒性低木 / 和名:ヤナギハッカ
用途 葉と花を肉料理やサラダ、豆料理に。フルーツパイにもティーは風邪の初期症状に効くとされる。
栽培 日当たり。夏の高温多湿に弱い。乾燥気味に育てる。
特徴 神聖なハーブとして聖書にもよく出てくる。気管支炎、打ち身などに効く。香りもよく、オーデコロンとしても利用される。高さは40pに。初夏から夏にかけて花を咲かせる。

3 ハーブ名 タイム thyme
Thymus vulgaris
分類 シソ科 / 耐寒性低木 / 和名:タチジャコウソウ
用途 肉、魚料理。パテやテリーヌに加えると保存性も高まる。レモンタイムはティーに。ブーケガルニも。
栽培 日当たり。乾燥気味に育てる。高温多湿を嫌う。
特徴 薬用、香料に。ぴりっとした風味と素晴らしい香り。防腐効果が高く、保存性を高める。タイムは香りが長持ちするので煮込み料理にはじめから加える。 気管支炎、咳、消化不良、湿疹、扁桃炎にも。

4 ハーブ名 ローズ Rose
Rosa spp.
分類 バラ科 バラ属 / 耐寒性低木 / 和名:バラ
用途 ティー、化粧水、花弁は食用やジャムに。果実ローズヒップはビタミンCが豊富でティーに。
栽培 日当たりよく、適度に風が通る場所。萌芽期は水を。
特徴 多くの栽培種があるが、薬効が高いのは野生種やオールドローズ。花弁には優れた収斂・消炎・強壮作用があり、リラックスするティーに。ローズウォーターは最高の化粧水。

5 ハーブ名 ロケット rocket
Eruca vesica riasubsp. sativa
分類 アブラナ科 / 半耐寒性1、2年草 / 和名:キバナスズシロ
用途 生のままサラダに。またピッツアやパスタ、和風のおひたしや汁の実にも。種のティーは強壮薬。
栽培 日当たり、水はけ。日差しの強い盛夏は涼しい所で。
特徴 古代ギリシャ・ローマ時代からコリアンダーやスイートバジルなどとともに盛んに利用されてきた。かすかにゴマの風味がするぴりっと辛く、食欲をそそる。高さ40〜80cm。大根の葉によく似ている。

6 ハーブ名 ペパーミント Peppermint
Mentha piperita
分類 シソ科 ハッカ属 / 耐寒性多年草 / 和名:ハッカ
用途 ティー、清涼飲料、リキュール、歯磨き。肉料理のソースにも。
栽培 日当りから半日陰水はけの良い保水性のある場所。
特徴 交雑しやすいことから世界に数多くの種があるが、食用として良く使われているのが、これとスペアミント。におい消しや防腐殺菌効果があり、胃腸薬や咳止めなどの医薬品としても利用されている。

7 ハーブ名 スイートバジル sweet basil
Ocimum basilicum
分類 シソ科 / 非耐寒性1年草 多年草 / 和名:メボウキ
用途 開花前の茎葉を料理用、ティー、薬用、香料。
栽培 高温性作物。日当り、水はけ。肥沃な土。
特徴 抗菌性成分があって病害虫を抑制する働きがあるため、コンパニオンプランツとしてもOK。 収穫を続けるためには花穂を早めに切りもどす。


薬用・芳香におすすめハーブ

1 ハーブ名 ワイルドストロベリー wild strawberry
Fragaria vesca
分類 バラ科 / 耐寒性多年草 / 和名:エゾヘビイチゴ
用途 実はケーキ、パイ、ジャム、果実酒。葉はティーで 。収斂、利尿、健胃作用あり。
栽培 冷涼、日当たり、肥沃な場所。秋にランナーから子株をとる。
特徴 かつてヨーロッパではこのワイルドストロベリーが広く栽培されていた。実は小さいがよい香りがする。鉢からこぼれるように伸びるのでコンテナ向き。グランドカバーにも。

2 ハーブ名 グレープフルーツミント grapefruit mint
M.citriodora×arvensis
分類 シソ科 ハッカ属 / 耐寒性多年草 / 和名:ハッカ
用途 腸内ガスを減らす作用。ティーやサラダ、料理に。成分のメントールは殺菌、抗ウイルス、防虫作用。
栽培 日当たりから半日陰、水はけ、保水性のある土。
特徴 清涼感が好まれるミントのなかで、アップルミントに似たおおきめの葉は薄い毛に覆われている。グレープフルーツに似たソフトな香り。茎は四角形で対生する葉は鋸葉のある単葉。繁殖力旺盛で栽培容易。

3 ハーブ名 ウォールジャーマンダー wall germander
Teucrium chamaedrys
分類 シソ科 / 耐寒性多年草 小低木 / 和名:ニガクサ
用途 葉をティーとして薬用に。ワインに花付きの枝を少量入れると風味を楽しめる。長期の使用は不可。
栽培 日当たり、水はけ。乾燥ぎみに育てる。
特徴 葉に利尿、殺菌、消炎作用あり。常緑の濃緑色で光沢のある葉が鑑賞用としても楽しめる。 密生して育ち、花もかわいい。敷石の間やロックガーデンにも合う。

4 ハーブ名 キャットニップ catnip
Nepta cataria
分類 シソ科 イヌハッカ族 / 耐寒性多年草 / 和名:イヌハッカ
用途 ティーを薬用に。打ち身や外傷にもティーを冷まして患部に塗布したり、ガーゼに含ませて湿布薬で。
栽培 ネコに荒らされないように注意。日当たり。
特徴 明るい緑色の葉は卵型鋸歯状で葉先はやや尖っている。ネコを夢中にさせるハッカの香り。 収斂、発汗、解熱、鎮静、消化促進などの薬効。外傷、打ち身にも。ヨーロッパでは紅茶普及以前ティーとして飲用。

5 ハーブ名 ローマンカモマイル roman chamomile
Chamaemelum nobile
分類 キク科 カモマイル属 / 耐寒性多年草 / 和名:ローマカミツレ
用途 ティーはハーブバス、ヘアーリンスやローションとしても。 口内炎や歯茎の炎症にうがい薬で。染料。
栽培 日当たり、水はけ。暖地では夏は半日陰に。水は株元へ
特徴 古代エジプト時代から薬用として使用された最も古いハーブのひとつ。明治初年に渡来。 全草に香りがあり、連作障害の対策や害虫防除のコンパニオンプランツとしても重要。消化不良、食欲不振、不眠に。

6 ハーブ名 ラベンダー lavender
Lavendula spp.
分類 シソ科 / 耐寒性〜非耐寒性常緑小低木
用途 薬用はティーや、乾燥させた花に熱湯を注ぎ蒸気を吸入。 ケーキやクッキー、ドライフラワーにも。
栽培 日当たり、乾燥ぎみに。排水性のある土。開花後剪定。
特徴 地中海沿岸からアフリカ北部を中心に約37種の原種。 観賞用、精油として広く栽培されている。防腐、抗菌、殺菌、弛緩、強壮、鎮静、鎮痛に薬効あり。頭痛や消化不良、外傷、打ち身、やけどにも。

7 ハーブ名 アップルミント Apple mint
Mentha suaveolens
分類 シソ科 ハッカ族 / 耐寒性多年草 / 和名:マルバハッカ
用途 すっきりしたミントティーは風邪の初期症状に効くとされる。また化粧台の蛇口に。
栽培 日当たりから半日陰水はけがよく保水性のある場所
特徴 フルーティーでまろやかな味と香りが特徴で、料理やティーに。 殆どのミントに腸内ガスを減らす作用があるが、粘膜への刺激が強いペパーミントは小児には適さない。

8 ハーブ名 パイナップルセイジ pineapple sage
S.elegans’ScarletPineapple’
分類 シソ科 サルビア属 / 半耐寒性低木 / 和名:薬用サルビア
用途 ティー、ポプリ
栽培 日当りのよい肥沃な土壌。初夏までに剪定をして調整
特徴 高さ1〜1.5m。夏から冬に赤花を咲かせる。 葉にパイナップルに似た芳香があり、葉と花を料理の香りづけやティー、ポプリに利用。成長が早いので鉢植えは年に2回の植え替えが必要。

9 ハーブ名 フイリヨモギ Artemisia
Artemisia princeps Variegata
分類 キク科 ヨモギ属 / 耐寒性多年草 / 原産地:日本
用途 若芽は草餅に。漢方薬の概要は葉や全草を乾燥したもの。
栽培 日当たり、水はけ。
特徴 高さ50〜100cm。葉裏は綿毛が密生し灰白色に見える。モグサは、この毛を特別な処理をして集めたもの。葉はゆでであくを抜いて調理する。 フイリは観賞用。

10 ハーブ名 オリス(ルート) Orris
Iris germanica var.florentina.
分類 アヤメ科 アイリス属 / 耐寒性多年草 / 和名:ニオイイリス
用途 細かく砕くか粉状にしてポプリの保留剤に。
栽培 乾燥して日当たりの良い場所・秋に根茎を分けて増やす。
特徴 根茎は古くから香料に利用されてきた。2〜3年たって大きくなったものを初秋に堀上げ、洗ってから刻んで乾燥させる。乾燥2〜3年以上保存すると香りが増す。生の葉と根茎には毒性があり、かぶれることもある。


観賞用におすすめハーブ

1 ハーブ名 パイナップルミント Pineapple mint
Mentha suaveolens Variegata.
分類 セリ科 / 半耐寒性2年草 / 和名:ハッカ
用途 観賞用に栽培されることが多い。
栽培 日当たりから半日陰水はけがよく保水性のある場所。
特徴 ミントの成分メントールは抗菌、抗ウィルス作用、防虫作用で知られる。アップルミントの1品種。丈夫で耐寒性もありどこでも育つ。

防虫・入浴剤におすすめハーブ

1 ハーブ名 パチュリ(パチョリ) Patchouli
Pogostemon cablin
分類 シソ科 / 非耐寒性多年草
用途 防虫用サシェ、入浴剤、など
栽培 日当たり。乾燥しないように水遣りを。
特徴 全草に香気成分が含まれる。精油は石鹸や化粧品の香料に。消化器系の薬用に使っている国もある。乾燥させた葉はポプリや衣料のかおりづけに。