第17回のテーマは、夏に向けての庭づくりのポイント

新緑の季節も過ぎ、木々の緑も濃くなってきました。植物も生長期に入っているものが多いことでしょう。これからは梅雨を迎え、その後やってくる厳しい夏へ向けての作業が色々とあります。今回は、今から夏までにやっておくとよい作業をご一緒にチェックいたしましょう。日差しが強くなっています。外で作業する時には、UV対策を忘れずに。

6月の作業ポイント









球根の堀り上げ
クロッカスやヒヤシンス、スイセン、チューリップなど春花壇で活躍してくれた球根は、地上部が枯れてきました。休眠期に入るのです。葉が黄色くなってきたら、天気の良い日に掘り上げて、日陰で乾燥しましょう。ネットやザルなどに入れて、風通しがよく涼しい日陰などで保存し、秋の植え付けに備えます。

ジャーマンアイリス・ハナショウブの株分け
美しい花を咲かせていたジャーマンアイリスなどは、三年に一度くらいは株分けをしましょう。花が終わったら、すぐのほうが良いですよ。掘り上げて根茎を切り離し、葉は半分くらいに切り戻してから植えます。

サツキの剪定・植え替え
5月にたくさんの花を咲かせてくれたサツキは、花後なるべく早い時期に剪定します。鉢植えなら植え替えもこの時期に。剪定した枝は、挿し木にも利用しましょう。

庭木や花木の挿し木の好機
梅雨時は、じめじめして憂鬱になることもあるかもしれませんが、湿度が高くなるこの時期は、挿し木などをするのに丁度良い季節です。しっかりしてきた新梢(しんしょう)は、簡単に挿し木できます。ツバキ、ジンチョウゲ、ツツジやサツキ、アジサイ、観葉植物などもよいでしょう。柔らかすぎる新芽は避け、固まりかけた新梢をカットし、水に1時間ほど漬けたあと清潔な土に挿します。

ラベンダーの剪定など
一年中花を咲かせるタイプのもの以外は、花が咲き終わる前に剪定します。できれば、咲き始めてきたら随時、花を切って利用するのが良いのですが、咲いたままで満開を過ぎた場合は、早めに切り戻しましょう。花茎の元、葉の付いた茎の下5cmくらいのところで切ります。強剪定は冬から春にかけて行いますが、この時期、株を弱めないために花を早めに切るのです。夏の高温多湿に弱い植物は、梅雨前に弱い枝や細い枝、混み合った枝などを整理すると風通しよく管理でき、蒸れを防ぐことができます。

夏花壇用の花苗の植え付け
夏花壇用の土は、前もってよく耕し、元肥や堆肥などをすき込んでおきます。排水性が良いかどうかも確認しましょう。その花壇に市販の花苗や、春に種を播いて育ててきた苗を花壇に植えつけるのもこの時期に行います。

日照不足雨が続くと、日照の不足で病気や虫がつきやすくなるので、鉢ものなどは間を少し広めにとって、光が良く当たるようにするほか、風通しよく管理しましょう。また、植物由来の植物体を活性化するスプレーなどで、植物を健康に保つようにします。