Fumikoの楽しいガーデニング

Lesson 8
元気な植物を育てる(コンパニオンプランティング)

仲良しで気の合うひとと一緒にいると、良いところが引き出されて、お互いに幸せで健やかな気持ちや体を育むことができますね。逆に、何故かわからないけれど、どうしても苦手で、好きになれない人がいたりします。人間にこうした相性があるように、植物たちにも相性があるんですよ!面白いですね。

気の合うもの同士を混植して一緒に育てることで、それぞれの特性が活かされて、病虫害が防げたり、すくすくと育ってくれたりするのです。こういった相性のよいもの同士を一緒に植える方法を、コンパニオンプランティング(共生栽培)といいます。また相性の良い植物同士を、コンパニオンプランツ(共栄作物)と呼んでいて、欧米諸国では古くから農作物の作付けに活かされてきました。

家庭用の園芸でも、最近はキッチンガーデンと称して野菜などを栽培されていらっしゃる方が多いかと思います。今回はそのコンパニオンプランティングのことを一緒に勉強しましょう。こら!そこのあなた。「コンパニオン」という言葉からイベントなどの花であるキレイなお姉さまを想像してるでしょ(笑)。うーん。確かにあの方たちもイベントをより盛り上げるという意味では同じ役割を果たしていらっしゃるのですけれどね・・・。


コンパニオンプランティングはいくつかの目的によって行う

目的によっていろいろなコンパニオンプランティングがありますが、主に自分にない性格を持ったもの同士がお互いを補うようなものが多いようです。これも人間関係と似ていませんか?自分にないものを持っている人はとても魅力的で、一緒にいることでお互いを高めあうことができますよね。

植物では、背の高いものと低いもの(お日様が好きなものと日陰がすきなもの)、根を深く張るもの浅く張るもの、成長の早いものと遅いもの、虫が好むものと、嫌うものなど、いろいろなコンビネーションがあります。目的別に、効果のあるコンビを見てゆきましょう。


1.病害虫に効果ありの優れものはネギ属、ハーブ

ある植物のにおいに誘われてくる害虫を、その虫の嫌いな臭いを持った植物と混植することで防ぎます。タマネギやニンニク、チャイブ、リークなどは畑なら数箇所に分けて植えておくと良いそうですよ。でもネギの仲間は、豆類の成長を阻害しますからそばには植えないほうがいいでしょう。

  • ニンジンとタマネギはゴールデンコンビ
    ニンジンとタマネギを一緒に植えると、ニンジンの臭いがタマネギにくるハモグリバエを寄せ付けないし、タマネギの臭いはニンジンにくるニンジンバエを防いでくれます。相性が良いのは料理だけじゃないんですね!
  • バラと、チャイブやニンニク
    バラの足元にチャイブやニンニクを植えるとアブラムシや多くの害虫を寄せ付けないだけでなく、バラの香りを高めてくれるともいわれています。
  • トマトとバジルのイタリアンコンビ
    トマトとバジルを一緒に植えると、バジルが、トマトによってくるミバエを防いでくれます。それだけでなく、トマトをおいしくしてくれるんですよ。野菜同士ならトマトとアスパラガスも。アスパラが土中の害虫を寄せ付けず、トマトを守ってくれるそうです。トマト、アスパラ、バジルを一緒に植えて、健康に育った野菜とハーブで、おいしいトマトスパゲッティをつくったらいかが?
  • アオムシ除けにはローズマリー、タイム、ペパーミント、セージ
  • アブラムシ除けにはチャイブ、ニンニク、コリアンダー、ナスタチウム
  • アリ除けにはスペアミント、タンジー
  • 猫除けにレモングラス
  • 益虫を引き寄せるボリジ
    (ウリ科の植物など多くの植物に良いのですが、繁殖のし過ぎに注意しなくてはいけないのと、ブロッコリーやタイム、キャベツなどの生長を阻害すことがあるので注意しましょう。)
※注意
ミントには毛虫ヤアブラムシ、アリ、ハエ、モンシロチョウを防ぐ働きがありますが、地植えすると、どんどん増えてキッチンガーデンがミントで覆われてしまいます。それにミント同士で勝手に交配して新しい種類になってしまったりしますから、1種類のミントだけを、鉢のまま土に入れて管理しましょう。

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