農薬の基礎知識 農薬の基礎知識 農薬の基礎知識

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家庭園芸薬品の分類

分類 特徴
殺虫剤 植物に害を与える害虫を退治する薬剤。
殺ダニ剤 植物に寄生して害を与えるダニ類を退治する薬剤。
殺菌剤 植物の病気の発生を予防したり、拡大を防ぐ薬剤。
殺虫殺菌剤 殺虫成分と殺菌成分を混合して、害虫や病原菌を防除する薬剤。
土壌改良剤 植物の根の表面や内部に寄生し、加害する病原菌やセンチュウ類、
土の中にいる害虫を退治する薬剤。
誘引殺虫剤 害虫の好むエサに殺虫剤を混ぜて誘引し、退治する薬剤。
除草剤 有用植物以外で、邪魔になったり、害になる雑草を枯らす薬剤。
忌避剤 動物が特定の臭いや味を嫌う性質を利用して、鳥獣害を防ぐ薬剤。
殺そ剤 植物を有害するネズミ類の駆除薬剤。
植物生長
調整剤
植物の発根、矮化、開花、結実、伸長、生育などの生理機能を促進、
または抑制する薬剤。
展着剤 薬品を薄めて散布する時に、薬剤が害虫の体や、植物の表面によく付着するように調整液に添加する薬剤。

薬品の形態

分類 特徴
乳剤(液体) 水で薄めると成分が細かい粒子となり、乳濁液になる。
液剤(液体) 水溶性の溶剤に成分を溶かしたもの。水で薄めると透明になる。
水和剤(粉末) 水に溶けない主成分を粘土質微粉などで薄めたもので、水で薄めると微粉末が水に分散して混濁液となる。
水溶剤(粉末) 水和剤と同じような粉末であるが、成分が水溶性なので、水で薄めると
透明な液になる。
粉剤(粉末) 成分を粘土鉱物などと混合粉砕した微粉末。
粒剤(粒状) 成分を鉱物土と練って粒状に固めたり、小粒石にしみ込ませたもので、成分が根や葉から吸収されるので、遅効性だが、噴霧器などがいらず、使用が簡単。
エアゾール剤 成分を溶剤に溶かし、密封缶に噴射剤とともに充填したもので、薄める手間や噴霧器がいらないので便利。小さな庭やベランダ園芸などで使用する。
近接噴射すると冷害を起すことがあるので、注意が必要。
ハンドスプレー
タイプ
成分を小型スプレー容器に充填したもので、薄める手間がいらず、容器が噴霧器になっているので便利。
近接噴射による冷害の心配もない。

農薬を安全に使用する

家庭園芸薬品を使用する場合、使用する人はもちろん、その植物に対しても、また周辺の植物や環境やペットに対しても、十分な配慮が必要となります。

薬剤の選び方

病害虫防除のための薬剤は、目的や用途、対象となる病害虫や植物などに応じて多種多様です。
間違った使い方をすると、充分な効果が得られなかったり、逆に植物に薬害が生じてしまうこともあります。
薬剤を選ぶポイントを把握し、正しく選んで正しく使用することが病害虫防除の基本です。

薬剤選びのポイント

  • ・病害虫の種類を知り、防除目的をはっきりさせる。(虫なのか?病気なのか?を判断する。)
  • ・薬剤の剤型、特性、効果等を理解して薬剤を選定する。(剤型ごとの利点、注意点を理解する。)
  • ・用途や使用方法、使用面積に応じて正しく選択する。(対象作物に薬剤の適用があることを確認する。)

薬剤散布のポイント

害虫による吸汁や食害の被害の場合はもちろん、特に病気の場合は葉が変色した後に殺菌剤を散布しても、元通りにはなりません。
病害虫は、それぞれ発生の時期が異なります。
適切な防除時期を確認して散布しましょう。

散布液の作り方

そのまま使用できる商品もありますが、乳剤・液剤・水和剤等多くの商品は水で薄めて使います。
薬剤は一度水でうすめますと保存できませんので、ラベルや説明書に記載されている使用濃度を守って作ります。
薬剤の計量、作成には「ピペット」「ハカリマーゼ」「ハカリマス」を使用すると便利です。
また、薬剤効果を高めるため、散布液を虫や葉に付きやすくする「展着剤」も混ぜ合わせて使います。
「散布用マスク」も必需品です。

表の見方
500倍の濃度の液を1L作りたい場合は乳剤・液剤では2.0mlを1Lの水に溶かす。
水和剤では2gを1Lの水に溶かす。

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病害虫の適用一覧

※薬剤と適用害虫は、対象植物によって異なります。

商品の適用植物をよく確認して使用してください。
薬剤の選択、及び使用の際は、必ず商品の説明をよく読んで、記載内容に従って使用してください。

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