この「レンガの敷き方」は、コメリドットコムHowTo取材班がプロのアドバイスを受けながら自ら施工し、オリジナルの写真と文章でまとめたものです。
洋風の庭をオシャレに演出するレンガたち。
一見難しいようなレンガの敷き方もコツさえつかめば簡単です。
コメリドットコムでレンガを購入したら、この『レンガの敷き方』を片手にチャレンジしてみましょう。
作業時間:3時間 作業人数:2人
※掲載された情報または内容のご利用により、直接的、間接的を問わず、お客様または第三者が被った損害に対して、弊社は責任を負いません。あらかじめご了承願います。
寸法どり~穴掘り
レンガを敷きたい部分の広さを測りましょう。
必要なレンガの数や、セメントの量も計算します。
路盤材で下地作り~バサモルを敷く
レンガを敷くための下地を作ります。
最終的な出来上がりを左右する 重要な作業です!
レンガの敷き込み~散水
いよいよレンガを敷きます。
レンガを割ったり、表面を平らにならしたり、コツのいる作業が多い部分です。
ここでは、今回実際に敷いた1380mm x 920mm のスペースに合う分量を表示しています。敷く場所の広さに合わせて数量を調整して下さい。
敷きレンガ
ブリックヤード
ゴールド シングル
…48個
川砂
コメリ
セメント用 砂
…20kg
路盤材
クサビ型の砕石
…20kg x 3袋
珪砂5号
…10kg x 1袋
セメント
コメリ ポルトラン
ドセメント
…25kg x 1袋
スコップ
クワ
ガーデニングとんとん
敷いた路盤材を
押し固める
ベニヤ板
900mm x 300mm程
ハンマー
レンガを
割る時に使用
レンガタガネ
レンガを
割る時に使用
ゴムハンマー
レンガを
固定させる
水平器
レンガが水平に
並んでいるか確認する
ホース
水のある場所から
届く長さ
トロフネ
セメントを混ぜる
入れ物
メジャー
水糸
タコ糸でもよい
玄関前に敷きます
まずは敷く場所の寸法を測ります。
巻尺は一般的なスチール製のコンパクトなタイプで十分です。
タテ・ヨコの辺の長さを測りましょう。
今回は玄関前のアプローチの一部分に敷いてみることにしました。
サイズを測り数量を出し
次に、レンガの1辺の長さを測ります。
先ほど測った場所に何個のレンガが必要か電卓で計算して出します。
コメリドットコムではショッピングの『商品詳細』ページで1平方m敷くのに必要なレンガの枚数を記しています。
こちらも参考にして下さい。
場所の印を付けます
均一に穴掘り
レンガを敷く際のポイントとなる部分が穴掘りと下地作り。
平均した深さで穴を掘り、下地をきちんと仕上げることが美しく敷くことにつながります。
水糸を数か所渡して
レンガを埋め込む際の穴を掘ります。ここで注意したいのは穴の深さ。
穴の深さ=レンガの厚み+路盤材の厚み+セメント砂の厚み
を考慮しましょう。今回の例で言うと、
レンガの厚み(4cm)+路盤材の厚み(3cm)+セメント砂の厚み(3cm)=10cm
となります。 ただし、路盤材は敷いた後で沈むので、3cmより厚めに敷きます。
均一に掘ったか確認します
ピッタリ10cm
クワで10cmになるように丁寧に掘っていきます。掘った底が平らになるようにまんべんなく土を削っていきます。ある程度掘ったらレンガを両端に撒きつけた水糸を使って水平になっているかどうか確認しましょう。対辺にレンガを置き、水糸をピンと張って深さが10cmになっているか何ヶ所か測って確かめていきます。
最下層には路盤材を
いよいよ下地を作っていきます。まず敷くのは路盤材。これは砕いた石のことで、砂利よりも角が残っており。このクサビ型が相互にしっかりとかみ合うことで強固な下地を作り上げます。 また排水性をよくするのにも一役買っている、重要な資材です。
クサビ型の砕石です
路盤材は厚さ3cmで敷きましょう。敷く場所に開けたら、スコップで均一に慣らしていきます。敷いた後に踏み固めていくので、最初に敷く厚さは3cm以上になります。
まんべんなく敷き詰めます
敷き終わったら、足踏みをするようにして平らに踏み固めていきます。小刻みに足を動かしつつ移動して、平らにしていきましょう。ベニヤ板があればそれを敷いて板の上から足で平らにしていきます。
足を移動して踏みしめます
次は圧力を掛けます
足で踏んでいくだけでは平らになるものの、十分に締め固めることができません。そこでこのような 道具(ガーデニングトントン)を使って圧力をかけ締めていきます。道具が用意できない場合は、枕木等を代用することも可能です。
表面が押されていきます
踏み締めて全体が平らになったら、穴掘りの後と同様に深さを計測します。深さが場所によって偏りが無いかどうか再チェックします。
偏りがないか再チェック
セメント+砂を混ぜます
路盤材を水平に敷いて下地を作ったら、その上にバサモルを敷いていきましょう。 「バサモル」とはバサバサしたモルタルという意味の専門用語で、次のように混ぜたものです。
しっかり混ぜて下さい
タフブネに砂とセメントを入れ、まんべんなく混ぜましょう。白いセメントが砂に混ざって見えなくなるまで良く混ぜます。専門用語ではバサバサしたモルタルから「バサモル」とも呼んでいます。
路盤材の上に盛っていきます
次に、スコップで厚さ3cm程度になるようにバサモルを盛りましょう。盛ったあとはスコップや板を使い、 スーッスーッと平らにならしていきます。ちなみに、この段階では圧力を掛けて締め固めてはいけません。目で見て平らになれば完了。
板片で平らにしましょう
レンガを端から置いていきます
端の方からレンガを敷いていきます。敷いたのちに動かないように、「そっとギュッと」敷き詰めましょう。
目地幅は5~8mmです
隣のレンガとの間隔は「目地」として5~8mm程度開けていきます。レンガの間にこの厚みを持つ木片を使いながら目地を取るときれいに敷くことができます。パターンが崩れないように、レンガの上に乗って作業するときはベニヤ板等の上に乗って作業をしましょう。
レンガがずれないようにそ~っと
敷くパターンには写真の他にもいくつかあります。イラストを参考にして下さい。
ヘリンボーン
とても魅力的で強い方法です。車が通る場所に最適です。
ストレッチャー
歩道向きです。目地の幅を調整しカーブを作ることが出来ます。
トレイサリー
バスケットウィーブ
バスケットウィーブバリエーション
半分サイズは割って自作しましょう
・レンガタガネで傷を付けながら
端に来た部分は、半分のサイズのレンガが必要となります。そのため、今あるレンガを 半分サイズに割って加工しなければなりません。
割りたいレンガを板の上(または砂の上)に置いて、中心に鉛筆で線を入れます。この付けた線に沿ってレンガが割れるようになります。レンガタガネの刃をレンガに当て、ハンマーで四面を少しずつ打っていきます。一気に割ろうとせず、 徐々に傷を付けていく感覚で行ないましょう。
四面に傷を付けたら、レンガの広い面にタガネを当てて「カンッカンッ」とハンマーを振り下ろします。裏面もすでにつけた傷が割れるラインとなって、パカッときれいに半分になることでしょう。
レンガの割り方については HowTo情報『レンガの割り方』でも特集しています。
半分サイズにしたレンガは端の部分に使うと便利です。切断面が若干揃っていなければ、目地で調整するのもひとつの手です。レンガを全て敷き終わっても外側に空間が空いていれば、5で使った『バサモル』を埋め込みましょう。
ゴムハンマーで叩いて押さえます
敷き詰めたレンガは真横から見ると凹凸しています。この凹凸を均一にならすために、 ゴムハンマーで叩いて押え込んでいきましょう。そっと置いていくだけだったレンガも、この段階でしっかりしていきます。
浮き出たところを注意して下さい
ただし、叩きすぎには注意!周囲のレンガと良く見比べて、全体が平らになるように確認しながら作業を進めましょう。 1回で締めようとせず、何回も叩いて様子を見ます。
入念に押え込んでいきます
下地がしっかり平らになっていないと、いくら叩いても平らにはなりません。4と5の下地作業の重要性がここでお分かりになると思います。
板辺で平らを確認しましょう
遠くから見てフラットになり表面の凹凸が無くなったら、ベニヤ板を当てて出っ張りが無いか確認します。目地を入れる前であれば微調整もOK。 可能な限りここで調整しておきましょう。
くりかえし微調整します
サラサラと流し込みます
いよいよクライマックス。目地砂を入れていきます。今回は珪砂を使います。珪砂は石英だけで作られた砂。
袋を開け、ホウキを使って レンガの目地全体に入れ込んでいきます。すきまがしっかり埋まるよう丁寧に作業をして下さい。あと一息!
ホウキを使いましょう
敷いた全体に行き渡らせます
シャワーで散水します
珪砂で表面が真っ白になったレンガに、ホースで水を撒きます。必要以上に水圧を掛けて目地が流れないように シャワーノズルを使うと良いでしょう。表面がきれいになっていきます。
目地を通って水がしみ込みます
この作業は単純に珪砂を洗い流すだけではありません。目地を締めながら通った水が、下地に敷いた 『バサモル(セメント+砂)』を固めて、レンガを下から固定する役割もあります。
指で押すと動きません
ひととおり水を撒いたら、レンガを指で押してみましょう。びくともしない頑丈なものになっていることに驚くと思います。24時間くらいは上に乗らないようにし、重量物を置く場合は1週間以上たってからにしましょう。完全な仕上がりになります。
完成!24時間は乗らないで下さい
いかがでしたか?
ここまで読んだら今すぐにでも作業したくなってくるはず!
まずはお近くのコメリのお店まで、本物のレンガを見に行きましょう!
ネットからのご注文は、コメリのレンガ専門サイト「レンガpro」から!