Stuartのガーデン写真撮影時のテクニック

構成 - 手前のオブジェクトを入れた写真を撮る


遠近感のある写真を撮る

庭の写真を撮るとき、手前にある庭石や花鉢、また背の高い草花などを要素として取り込むと、遠近感のある写真になります。

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パレスホテルのイベントガーデンを作ったときの全体写真です。
左・・・全体を入れているので、特に右奥のテーブル部分がごちゃごちゃしています。
右・・・ウォーターフィーチャーを手前に入れ、重要でない部分を外しました。


写真のフレームとして撮る

時には、手前にあるものを撮りたい物のフレームとして使うこともできます。張り出した木の枝やドア、ローズアーチなどを手前に入れることで、単なるスナップ写真に深みや遠近感が生まれます。

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この魅力的なテラコッタの鉢、左の写真でも十分良いと思いますが、ローズパーゴラをフレームとして使うと、ぐっと雰囲気のある写真となります。

写真 フレームの手法は、たとえばエアコンの室外機など見せたくないものを隠すのにも有効です。

この写真ではアーチが庭のフレームになっており、まだ施工途中の部分も隠してくれています。

フレームだからといって全体を囲む必要はなく、上部や片側だけでも効果があります。
写真 この写真では、左側の樹木がフレームとなっており、手前のゲート自体もフレームの役割を果たしています。
写真 この写真はアーチがフレームとなって、奥のガーデンに視線が引き込まれるような効果があります。


- テクニカルポイント -
DOP(Depth of the Field)というのは、手前から無限大の距離のことで、焦点をあてる範囲のことです。 写真

オブジェクトを手前に持ってくるにしても、大きなものをフレームとして手前に持ってくるにしても、奥まではっきりと見えたほうが良い写真となります。でき上がった写真を見て、手前からずっと奥まで焦点が合っていると遠近感がより際立ちます。

写真 写真
英国のガーデンを撮った2枚の似たような写真です。画像をクリックして大きな写真を見てください。
左・・・奥の方の噴水がぼやけて見えると思います。
右・・・奥の噴水がハッキリ見えると思います。こちらの写真のほうが奥行きのある写真になっていますね。


さまざまなレンズで撮る

通常のワイドアングルレンズ(24mm〜50mm)は庭全体を捉えるのに優れています。
写真 このショットは広い庭の全体を捉えています。手前にオブジェクトはありませんが、左上の木がフレームの役割を果たしています。

テレフォトレンズ(望遠レンズ)も庭の写真を撮るときにあるといいですね。フレームの中にあるさまざまな要素を身近に取り出すことができます。
庭の中にある花をクローズアップで撮るときなどは、前回お話したように背景をぼかしてみると、とても良い写真が撮れます。

写真 写真
左・・・池の中のブロンズの鳥を、通常のレンズで撮ったもの。
右・・・ 300mmの望遠レンズで撮ったもの。
レッスン内容
Introduction
はじめに
構 成
興味を引くメインのポイントを選ぶ
アングルを変えてみる
メインのものを写真の中央からすこしはずす
流れをつける
縦長、横長の写真
背景を考える
手前のオブジェを加えて写真を撮る
自然の光
光の方向
フラッシュを使うとき
スペシャルトピック
花のクローズアップ(接写)
カメラテクニック


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