Stuartのガーデン写真撮影時のテクニック

ライティング - 光の方向

庭の写真を撮るときには、たいていの場合自然の光の中で行うことになります。前回では一日のうちでも光が変わること、そしてそれが写真にも違った結果になることをお話ししましたが、光の方向についても同じことが言えます。方向と言うからには、360度すべてに撮影の可能性はあるわけです。
欲しい光がない場合は、少し変化があるまで待ってみるか、撮る位置を少し変えてみると良いでしょう。

3つの主な光の方向

・前面光
写真
・側面光
写真
・背面光(レンズフレア有り)
写真
(レンズフレア無し)
写真

・前面光
写真 前に、太陽を背中にして立つということは学んだと思います。これは庭で撮るときには一番安全な写真の撮り方です。もし晴れた日であれば花色は美しいかもしれませんが、強い光では花が平面的に見えてしまうことがあり、したがって立体的な花をうまく表現できないこととなります。

・側面光

写真 被写体の質感や立体感、形や模様などを強調したいとき、側面からの光は一番効果的です。側面光が輪郭や質感をよりくっきりと浮き立たせてくれるからで、奥行きや深さなどを実際よりも誇張して表現することができます。

ただ、45度くらいのアングルで、側面からの太陽の光が強すぎる場合、場所によって明るすぎるところと暗すぎるところができてしまい、場合によっては印象が少しきつくなるかもしれません。

・背面光

写真
写真
写真によって、見るひとを印象付けようとするのにはとても効果のある方法です。 しかしながら光が被写体の背面から射してくるため、撮影に失敗するおそれも多々あります。

成功すればとてもドラマチックな結果を得られる可能性があるのですが、多くの場合、カメラがレンズに入ってくる背面の光を感知するために被写体そのものが真っ黒に写ったり、またはシルエットだけしか写らないということが起こるわけです。

背面光の利点と欠点を挙げてみましょう。
利点:
複雑なシーンを簡略化し、被写体をシルエットによって強調できる。
ランドスケープ(風景写真)に強い影を加えることができる。

欠点:
暗い部分のディテールが見えなくなる。
コントラストが弱くなり、写真に妙な光のスポットが出たりすることもある。
背面光がきつすぎる場合は、露出時間などの調節が必要になる。

メモ:
背面光で写真を撮るときなどはレンズのフレアを防ぐため、帽子のつばや手、雑誌などそばにあるものでカメラの上部を覆って、レンズのところに日陰を作ってあげると良いでしょう。
その場合、それが写らないよう気をつけてくださいね。


テクニックのヒント

日没と樹木、ボート、人物などドラマチックなシルエットが欲しいとき、フラッシュはOFFにし、露出を-1.0か-2.0に設定すると良い。
光が強すぎて、背面が真っ白にならないようにするためには、カメラに背面光調整ボタンがついていればそれを設定、ない場合は露出を+0.5か+1.0に設定します。
フラッシュを使う・・・ポートレイト(肖像的な写真)などで、シルエットはそのままに、背面光を弱めて影の部分を明るく見せたいときに効果的です。
ポスターボードなどの白色を反射光として被写体にあてるのは、花などのクローズアップに有効な方法です。
背面光に当たっている被写体に近づくと、周りのまぶしい光がカメラを混乱させることを防いでくれる。
レッスン内容
Introduction
はじめに
構 成
興味を引くメインのポイントを選ぶ
アングルを変えてみる
メインのものを写真の中央からすこしはずす
流れをつける
縦長、横長の写真
背景を考える
手前のオブジェを加えて写真を撮る
自然の光
光の方向
フラッシュを使うとき
スペシャルトピック
花のクローズアップ(接写)
カメラテクニック


前のレッスンへ <<   >> 次のレッスンへ


  新着記事 | バックナンバー | 著者紹介