4.肥料の成分表示について
肥料などの袋に記載されている、「N-P-K=5-10-5」というのは、3大要素であるチッソ、リン酸、カリウムが含まれる割合を重量%で表示したものです。重量%(パーセント)ですから、肥料100グラムの中に、この場合ではN(チッソ成分)が5グラム、P(リン酸成分)が10グラム、K(カリウム成分)が5グラム含まれるという意味ですね。育て方や植物の種類によって適した割合のものを選ぶと良いでしょう。
例えば、葉や枝などを大きく育てたいときには10-5-8などのようにチッソ分が多く配合されているものを選び、花芽を分化させたい時期には5-10-8のようにリン酸分を多く含むものを与えるなど、成長に合わせて使用します。
5.肥料の種類
原料により、無機質肥料(化学肥料)と有機質肥料にわかれます。
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無機質肥料:
化学的に合成された肥料です。植物に対する効果をコントロールし、またその効果を長期に保持することができますが、土を疲れさせるため最近では使用を控える方向にあると思います。土を生き物として扱うようになってきたからでしょう。
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有機質肥料:
油粕、大豆粕、米ぬか、草木汁など植物性の有機質や、骨粉、魚粕、動物糞尿、ミミズ堆肥など動物性の有機質を原料とした肥料で、用土中で分解し、ゆっくりと効果が現れてきます。また、ぼかし肥料を作って使用する例も増えてきています。
6.肥料の形態と与える量
形状により、固形肥料や液体肥料というのがあります。水に溶かして、またはそのまま使ったりしますが、土に混ぜたり、追肥として土の上において使用する場合もあります。
固形や粉状の肥料で、はじめから土に混ぜて使う場合は、目安として肥料成分が「5-5-5」のようなものでは全体の1〜1.5%ほど。用土1リットルあたり10グラム程度でしょうか。ただ、与える量は、始めは薄めにして植物の状態をチェックしてから増やすようにしたほうがいいと思います。
7.効き方と期間
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緩効性肥料:
長期にわたっておだやかに効き目を現す肥料で、種類によって効果の持続する期間が違います。主に元肥や置肥として使います。
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遅効性肥料:
施肥した後、ある期間をおいてから植物に吸収されて、ゆっくりと効果を持続させるタイプ。有機肥料がこれにあたります。
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即効性肥料:
すぐに効果が現れるタイプの肥料で、液体肥料がこれに当たります。
このほかに、肥料とは違いますが「植物活性剤」というのがありますよね。アンプル状になっているものや、発酵し、アミノ酸分解したものなどいろいろ出ています。酵素や有効微生物がたくさん含まれているものを選び、植物が弱っているようなときに与えます。
私は、植物由来の活性剤を10,000倍ほどのごく薄い液にして、3度に1度くらいは水代わりに与えています。それより少し濃いものを葉面撒布することもあります。
8.施肥のタイミング
全体に言えることですが、植物が休眠中や梅雨時などは控えめにして、原則として肥料というのは生育期に与えると効果的でしょう。(中には休眠中に寒肥として肥料を与えることはありますが。)
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元肥:
植物を植えつける前に、あらかじめ土に混合しておく肥料のことで、年に1度でいいでしょう。緩効性肥料がよく使われています。
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追肥:
植物を植えたあと、生長に応じて施します。固形肥料を株元に置いたり、又液肥と組み合わせて使用する人が多いようです。
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お礼肥:
開花後とか、収穫の後に弱った植物の回復目的で与えるもので、即効性のある肥料のほうが良いでしょう。
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寒肥:
春の生長期に向けて休眠中に施す肥料で、緩効性のものがよいでしょう。
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置肥:
鉢植えの植物に対し、土の表面に置くもので、これも緩効性がよいでしょう。
レッスン内容
Fumikoからのメッセージ
Lesson 1
ツール(道具)
Lesson 2
土のはなし
Lesson 3
水のはなし
Lesson 4
花柄つみと施肥について
Lesson 5
剪定、切り戻し
Lesson 6
雑草のはなし
Lesson 7
なめくじや病害虫と自然農薬
Lesson 8
元気な植物を育てる(コンパニオンプランティング)
Lesson 9
土中の水分とマルチング
Lesson 10
コンテナとハンギングバスケット
Lesson 11
スタイルとテーマ
Lesson 12
カラースキームと、植物の持つヒーリングパワー
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