■ Lesson 5
リラクゼーションのためのスペース - パティオ
パティオとは?
英国人にとって庭とはもうひとつの部屋という感覚ですが、その中でパティオというのは石やレンガ、コンクリートなどの堅い素材を敷き詰めた空間です。そこは何かからエスケープしたり、一日の終わりやウィークエンドにリラックスしたりする場所として使われますが、通常は家の外側にあって、そこから庭へとつながります。
日本では庭よりも家の床のほうが高くなっていますから、家とつなげるのであればウッドデッキのほうが向いているかもしれません。でも、もし庭がパティオを入れられる大きさであれば、すばらしいリラクゼーションエリアとして力を発揮するでしょう。雨の跡でまだ庭が濡れているときなどは歩きにくいものですが、パティオなら足を濡らすことなくアウトドアを楽しむことが出来るというものです。
Floor Materials フロアーに使う材料
世界中からいろいろな素材が手に入るようになっています。パティオでは、どの素材を使うかが一番大切な要素となりますから、家や庭のイメージとリンクするようなよい素材を選びましょう
Natural stone paving 自然石のペイビング(乱張り)
自然石だからといっていつもいちばん高価だとは限りませんが、一番美しいと思うのはやはり自然石でしょうか。
東京都世田谷区。
ドイツのソルンフォーヘン(ジュラストーン)使用。
ガーデニングコンテスト作品
Bricks レンガ
パティオの素材として理想的なのがレンガ。古レンガでももちろん、耐久性がある素材です。時がたつと共に風合いが増し、表面は濡れても滑らないという利点があります。
オーストラリアのブリスベン。
オーストラリア製のレンガは他国のものと色やテクスチャーが違っており。耐久性においてとても優れています。日本でも簡単に手に入りますね。
ガーデニングコンテスト作品
Terracotta tiles テラコッタタイル
生産地によって微妙に色が違います。これも理想的なフロアー材です。
東京都世田谷区。
ルーフガーデンのパティオに使用したもの。
ガーデニングコンテスト作品
枕木
自然な感じを表現したいときに人気のあるのがこの枕木。環境面から防腐剤などが注入されていないものを選びます。ただ、時がたって虫がついたりする可能性はあります。
川崎市麻生区。
枕木と砂利が交互に敷いてあります。
ガーデニングコンテスト作品
チェーンストーン
カーペットストーンなどとも呼ばれるこの素材はコンクリート製。中には御影石などの自然石でつくったものもあります。 カーペット状に、糸でつながっていますから施工がとても簡単なのが特徴です。
川崎市麻生区。
パターンを作ることもできるという例。
ガーデニングコンテスト作品
Concrete paving コンクリートペイビング
自然石などを利用するよりもかなり安く仕上がるのが魅力ですが、良い素材を使えば、自然石に見劣りすることはありません。
東京都世田谷区。
メインルームの表のパティオ。
ガーデニングコンテスト作品
Concrete and Mosaic コンクリートとモザイク
シンプルですがとてもクリエイティブな仕上がりになりますし、コンクリートの冷たい感じをやわらげることもできます。
東京都練馬区のマンション。
コミュニティーガーデンはモザイクでとても楽しいものに。
ガーデニングコンテスト作品
Concrete Texturing コンクリートテクスチャー
これも日本で流行りつつありますが、プロに施工してもらう必要があるようです。さまざまな色とパターンから選ぶことが可能です。
オーストラリア。
手の形を現していて楽しい。
ガーデニングコンテスト作品
コンクリートとリンクストーン
小粒の砂利をレジンで固めるもので、下地にコンクリートを施工しておき、表面に流し込んでならします。レンガなどとの相性もよく、不整形な場所やマンホールカバーなどがある場所に適しています。
川崎市麻生区。
ガーデニングコンテスト作品
レッスン内容
Introduction
はじめに
Lesson 1
境界 - 背景をつくる
Lesson 2
境界 - プライバシーを確保する
Lesson 3
園路 - 庭の中を通る道
Lesson 4
リラクゼーションのためのスペース - ウッドデッキ
Lesson 5
リラクゼーションのためのスペース - パティオ
Lesson 6
リラクゼーションのためのスペース - ガーデンファニチャー(家具類)
Lesson 7
ゾーニング - 植物によるデザイン
Lesson 8
ゾーニング - フォーカルポイントを設ける
Lesson 9
境界 - フロント・ゲート、エントランス
Lesson 10
園路 - 玄関アプローチ
Lesson 11
コンテナガーデニング
Lesson 12
庭の仕上げ
前のレッスンへ
<<
>>
次のレッスンへ
新着記事
|
バックナンバー
|
著者紹介