世界のガーデニング -World Garden Tour-
STAGE 9 STAGE 11

旗
STAGE 10
ギリシャ
(アテネ)

エーゲ海

世界地図
10.Greece - Athens

世界のプライベートガーデンを見て見ましょう
世界の様々なガーデンテーマをもった庭をご紹介してゆきます。
たとえば、ハワイとカナダの庭はどう違うのでしょうか?また、なぜ撮った写真を見てフランスでなくギリシャだということが判るのでしょう?ガーデンスタイルを決める要素は一体何なのでしょうか? 
そういった疑問にこのシリーズが少しは答えてくれるといいのですが・・・
さあ、ご一緒に世界のユニークなガーデンを訪ねてみましょう。

1.オーストラリア   [亜熱帯]
(ゴールドコースト)
2.インドネシア   [彫像]
(バリ)
3.アメリカ   [熱帯]
(ハワイ)
4.アメリカ   [砂漠]
(アリゾナ)
5.カナダ   [北極光]
(バンクーバー)
6.南アフリカ   [植民地]
(ケープタウン)
7.ニュージーランド
[冬のない北島]
(オークランド)
8.スペイン
[地中海式ガーデン]
(バルセロナ)
9.フランス [プロヴァンス]
(プロヴァンス)
10.ギリシャ [エーゲ海]
(アテネ)
11.スイス [高山]
(ロカルノ)
12.イギリス
[イングリッシュガーデン]
(ロンドン)
13.ブラジル [レインフォレスト]
(リオ・デ・ジャネイロ)
14.中国
[チャイニーズガーデン]
(北京)
15.日本
[日本の個人庭園]
(東京)

気候データ (クリックで拡大)
周辺地図
周辺地図
アテネ
アテネ
東京
東京

■歴史 -History-
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ギリシャはよく、神の庭園といわれます。神話には自然を要素にしたたくさんの神が登場します。エーゲ海を司るポセイドンを始め、陸上には豊穣、農業や結婚、社会秩序の女神ファーティルティーやデメテル、知恵の女神アテナ、森は月と狩猟の女神アルテミス。 オリンポスの山は古代ギリシャの哲学で絶大な統制力を持つ神々の王ゼウスのいる天と地が出会う場所でした。

ギリシャはヨーロッパの芸術や文化文明揺籃の地です。演劇の発祥、歴史と哲学の発祥の地でもあり、民主主義が生まれた地でもあります。私達の文明化された今日の生活は、古代ギリシャの影響を非常に多く受けているのです。幾何学のユークリデスやピタゴラス、アリストテレスの思考、世界中に影響を与えた建築様式などがなかったら、世界はどのような様相を呈していたのだろうと思うほどです。世界の平和や人類は皆兄弟だというオリンピックの精神もギリシャから生まれました。またギリシャの言語は世界中の言語やコンセプト、音楽、建築など数え切れない分野を豊かにしています。


国の植物 - National Plant-
写真 国の植物がないという人もいれば、3つの植物をあげる人もいます。 ゲッケイジュ、バイオレット、そしてアカンサス・モリスです。アカンサスの葉をモチーフにして、建築の分野ではギリシャ神殿の柱などに装飾が施されています。 日本でも、昭和9年に竣工した丸の内にある明治生命館の柱はコリント式で、アカンサスの葉の装飾があります。ちなみに、この建物は重要文化財の指定を受けています。

ギリシャの庭  - Greek Gardens -

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ギリシャの自然はバラエティーに富んでいます。高い山と深く青い海、砂漠のようなところや限りなく続く、花咲く草原が数キロと離れない場所にあるのです。

歴史的には、アテネのアクロポリスはヨーロッパで多く見つかった伝統的なフォーマルガーデンが始まった場所とされています。

ですが、ギリシャには伝統的なガーデンスタイルや作庭法がなく、ギリシャ庭園の歴史もあまり知られていません。 ただ、氷河に侵されなかったためヨーロッパ随一自生種の数が多いようですし、ギリシャのワイルドフラワーはとてもカラフルです。

加えて言えば、ギリシャのランドスケープ、特に島々はとても美しく、又伝統的なギリシャの建築はとても魅力的です。

また近代のギリシャは急なスロープに建つ白い石の建物と階段と、美しいテラコッタに植えられたゼラニウムなどの鉢植えが良くみられます。

多分この美しい自然と温暖な気候は、ギリシャの人たちに、庭を作る必要を感じさせないのかもしれません。ただドアを開けさえすれば、美しい景色が目に飛び込んでくるのですから。

殆どのギリシャ人は夏の間は、ウィークエンドやホリディを泳いだり、海のそばで過ごしたりします。
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■植物 -Plants-
  コショウボク
(マスティック)

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Pistacia Lentiscus
ギリシャ南東部のヒオス島だけに群生しているウルシ科の常緑潅木。通常はブッシュだが、ヒオスでは長い年月をかけて5m以上もの高木になる。寿命は100〜200年とながく、最盛期(40〜50年)から約13年間にわたり、マスティック樹液を出す。無色透明の樹液はやがて黄金色の天然ガム質に。涙のような形から、ヒオスでは「キリストの涙」とよばれる。歯を輝かせ丈夫にするし、胃の痛みにも効く。ヒノキの香りと味で古代ギリシャからこの樹液を口に入れて噛む習慣があった。今でもマスティックガムは販売されている。
セントウレア
(矢車草/コーンフラワー)

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Centaurea cyanus
咳止めや美肌効果もあるというセントウレアは、キク科の一年草/多年草で、古代エジプトでは薬用に使われていた。ギリシャ神話に出てくる半身半馬のケンタウロス一族の中で博識なケイロンが、セントウレアの薬効を発見したといわれている。 学名のセントウレアは、ケンタウロスに因む。
ゲッケイジュ
(ローレル、ベイ、ローリエ)

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Laurus nobilis Laurus
クスノキ科の常緑低木。シチューやカレーの香り付けに使われるが、古代ギリシャでは太陽神アポロンの木として象徴的な樹木。葉のついた若枝で月桂冠を勝利と栄光のシンボルとして作り、マラソンの勝者や大詩人の頭上に掲げたことで知られる。


豆知識 General Infomation

Mastic Gum:マスティックガム
マスティックガムの情報とマスティックの木のことがわかります。英語と日本語
http://www.masticgum.jp/

Photo Gallery:フォトギャラリー
ヨーロッパやギリシャの写真がたくさん。
http://www.galenfrysinger.com/greece.htm


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