スイスはヨーロッパの中心にある内陸の国です。四方をオーストリア、ドイツ、フランス、イタリアに囲まれており、そういった地理的事情から、スイスは変わった歴史を持っています。スイスが永世中立の独立国家になったのは1812年のことですが、現在に至るまで地上に起きた数々の戦争にも関わらず常に中立国としての立場を保ち続けてきました。また、EUへも国民の反対で2002までは不参加でした。世界中に組織を持つ赤十字を生み出した国でもあります。

スイスは、豊かで美しい国です。よく知られたガーデンもいくつかありますが、各市町村は、地域の村々の美しい庭が夏には素晴らしいディスプレイとなることをとても誇りに思っています。公共の庭も驚くべき美しさです。

スイスのアルパイン(高山)植物はガーデンビジターにとって常に魅力でした。 1873年には、ガートルード・ジーキルがプランツハンターとしてスイスの Chalet Blumenthalを訪れています。1891年には優れたアルパインガーデン La Thomasia Alpine Gardenが作られましたが、当時アルパインガーデンが人気だった英国からはたくさんの人がスイスを訪れています。海抜は1260ｍ。スイスアルプスへ行くのに最適なのは春だそうです。

スイスのガーデニング好きで家に十分なスペースがない人のためにあるのが、スイス人達が「ファミリーガーデン」と呼ぶものです。これは所謂ファミリー農園のようなもので、年間の賃貸料はおよそ￥25,000です。広さは平均で約200平米ですが、必要であればその土地に小さな家を建てることさえできます。

「庭は私達の文化的遺産のひとつ。歴史や、建築の変遷の目撃者でもあります。」と"Aargau県文化遺産の長であるJurg Bossardt氏はいいます。「 しかしそれらは大概の場合フェンスや生垣に囲まれた、隠れた個人庭園だったりして、しかもその価値が知られていなかったりするのです。」 遺産の専門家たちはさまざまなイベントを全国で展開しています。年一回のHeritage Dayには、206ものガーデンが一般に公開されます。